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映画#7『トランスフォーマー/最後の騎士王』

オートボット達と「騎士」の物語

前作『ロストエイジ』は、恐竜が機械化することで誕生した太古のオートボットをメインとしていたが、今作では古代ローマ時代、俗世を築いていった英雄たる「騎士」達と共に歴史を変えていったオートボット達を描いている。

…..まぁお察しの通り、従来のシリーズとは路線がほぼ全く違うのが特徴的だ。1〜4のストーリー構成とはかなり異なっており、肝心のヴィランであるディセプティコンはほぼ脇役のような存在となっている。
『ロストエイジ』ではガルバトロンとして蘇り、今作で再び「メガトロン」として再登場を果たした。他にもメガトロンが解放を要求したディセプティコンたちはとても個性的だったが、役が濃かったかと言われれば別にそうでもない。

何せ今回のヴィランにあたるのは「ネメシス・プライム」、女神と呼ばれるオートボットの創造主・クインテッサによって洗脳された「オプティマス・プライム」なのだ。
『ロストエイジ』にて、クインテッサを倒すために宇宙へ旅立ったオプティマス。崩壊したかつての故郷・サイバトロン星にてクインテッサを見つけるが、オプティマスの故郷を想う強い気持ちに漬け込まれ、あっさり洗脳されてしまう。
そうして物語の終盤にて盟友・バンブルビーに刃を向けるわけだが、かつて地球を何度も救った英雄的存在であるオプティマスがこうも簡単に寝返るだろうか。そこに関しては少々疑問に思うところがあるのは確かだ。
(とはいえ、『ダークサイドムーン』にてセンチネル・プライムの裏切りに伴い世間のオートボットに対する信頼はガタ落ちし、『ロストエイジ』では英雄であるオプティマスでさえ破壊対象となっていたので、オプティマスの人類に対する信頼度が限りなく失われていたが故にこのような結果になってしまったのかもしれない。)

消えていった次回作

全体的に人間ドラマ(というよりは逃走劇?)が多めだった今作。ラストバトルでは、クインテッサはメガトロン諸共オプティマスに葬り去られた…..と思いきやクインテッサは人間に姿を変えて存命しており、「ユニクロン」の倒し方を教えてやろう、というセリフを残して物語は幕を閉じた。

ユニクロンの覚醒=地球の滅亡。スケールがデカすぎる。

ユニクロンとは「星そのもの」にトランスフォームするオートボットであり、地球とはまさしく「ユニクロン」そのものなのだ。
劇中でもユニクロンは角のみ登場し、クインテッサの目的とはまさしく地球(=ユニクロン)のエネルギーを吸い取ってサイバトロンを復活させることだった。

次回作ではユニクロンについてさらに深く掘り下げられ、いよいよ本格的な登場になる…..
と思いきや、今作の興行収入が振るわなかったことが要因でシリーズ打ち切りに。ユニクロンは決して全貌を劇場で披露することなく、歴史の闇に屠られてしまったのであった…..。

総評

周知の方も多いだろうが、今作の評価は全シリーズに比べすこぶる悪い。シリーズ打ち切りにトドメを刺したのも間違いなくこの作品だろう。
原因として考えられるのは急な路線変更、そして何よりトランスフォーマーの映画のはずなのに肝心のトランスフォーム(車・ジェット機・ヘリコプターからロボットへ、の流れ)が少なかったことだろう。これは『ロストエイジ』から言われていたことだが、主人公がサムからケイドに変わってしまったのも不評の原因の一つだとも考えられる。

現在トランスフォーマーのシリーズは、『バンブルビー』を基点として新たなストーリーを展開している(従来とは異なり、キャラクターの造形が原作寄り(おもちゃver.のデザイン)になっていることで有名)。
来年には最新作『トランスフォーマー/ビースト覚醒』が公開される。今後のトランスフォーマーはどうなっていくのか、見所である。

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