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着物のシーン別コーディネート 礼装/ふだん

洋服と同様に、着物も行事や場所によって選ぶべきスタイルが変わります。
ここでは、私のコーディネート経験をもとにいくつかの例を紹介します。

ただし、これはあくまで私の視点であり、考え方は人それぞれです。
参考程度にしていただければ。

礼装着物

礼装の場合、行事ごとで相手のある場が多いと思います。
そういった時は、その場の雰囲気や自分の置かれる立場を考えながら組み合わせます。

※以下の帯の説明に「重め/軽め」という表現をしています。
ここでは、重量の重い/軽いではなく、柄づけの量や華やかさの度合いを表しています。

重め=柄づけが沢山あり、豪華さが全面に出ているような帯のこと
軽め=柄づけは少し控えめだけど、華やかさはある帯のこと

のような解釈で読んでみてください。

<結婚式>

訪問着 × 重めの袋帯

おめでたい席、そして形としては招かれているゲスト側です。
お祝いする気持ちも込めて、おめでたい柄である程度華やかさがある組み合わせに。

親族側の立場の場合は、他の親族とある程度合わせることも。
他の親族が何を着る予定なのか、あからじめ聞いておくとコーディネートしやすくなります。
例えば、他の親族が黒留袖・色留袖なら紋のついた着物、訪問着/付け下げなら同じような着物、のような感じ。

<七五三>

色無地 × 軽めの袋帯

親として参加する場合、主役は子どもで親は引き立て役のようなイメージ
結婚式の時とは違い、帯の柄づけも少し軽めのものを選択。
欲を言えば、色無地の場合は1つ紋が入っている方が更に礼装よりになります。
今回は家族だけの行事のため自分が着たい色味を優先しました。

<入学・卒業式>

色無地 (1つ紋) × 重めの袋帯

七五三と同様、子どもが主役なので、親は引き立て役。
ただ、他の保護者とのバランスを考え、七五三の時よりは少し礼装寄りに調整しました。
次の機会には、訪問着 × 重めの袋帯 の組み合わせにしようかと考えています。


くどいようですが、紹介した組み合わせはあくまで一例です。
着物は格とか決まりが多くて難しそう
と思われる方も多いと聞きます。(私も着物を着始めるまではそう思ってました)
でも、洋服でも着ていく場所によってフォーマルの程度を変えますよね?
何を着るかは、その人の価値観によって千差万別だと思います。

七五三だから〇〇はダメ、入学式だから△△を着ないといけない
といったことではないんです。
その場に行くにあたって、自分はどのような着こなしをしたいか、どのような気持ちを表したいか、を考えることが大切だと思っています。

ふだん着物

普段の場合は、行った先で何をするか、によって考えます。

屋外 or 屋内
かなり動く(歩く) or 座る時間が多い
など…

それぞれの想定されるシチュエーションや活動量によって組み合わせます。

<屋内の場合>

ぶっちゃけ、着たいものを着ればいいと思います。笑
屋内なら、天候や暑さ寒さもあまり関係しにくいと思うので。

映画や舞台など長時間座って鑑賞するような場合は、帯は背中がぺたんこの方が楽です。
子どもの発表会を見に行った時は、お召×カジュアルな袋帯×ブーツを着ました。

お太鼓結びなので背もたれにしっかりもたれても帯が崩れる心配はありません。

車で長距離を移動する場合は、背中がぺたんこになる帯結びがオススメ。
お太鼓結び・カルタ結び・吉弥結びなど。

半幅帯だと、走行中は結び目を前に回しておくと本当に楽です。
車から降りる時、結び目を背中側に戻すのだけ忘れずに…

<屋外の場合>

天候が良く、汚れる可能性が低いお出かけであれば屋内同様、着たいものを着ます。
ただ、子どもを連れているとそうでない場合も多いので…
洗える素材の着物 × 半幅帯 or 名古屋帯 だと安心です。

我が家の場合、マルシェに行くことが多いのですが、
商品を見るためにしゃがむ動作も多いので、裾の汚れが気になります。
地面がグラウンドのような土だと余計に…

裾を少し短めに着付けて、靴を合わせたりすると不安は解消されます。

タートルネックに靴はレースアップシューズ

そして、夏場は日傘があると重宝します。
衣紋を抜いて着付けた場合、帽子では衣紋の部分までカバーされず、うなじの辺りがジリジリと焦がされるように暑いので。

私はこの日傘を愛用。


礼装も普段にも言えることですが、洋服を選ぶ時にもシチュエーションによって何を着るか選びますよね。
キレイめか、カジュアルか、今日は何を着たい気分か。
着物も感覚としては同じだと私は思っています。

礼装の場であれば相手に失礼がないようにした上で、自分が好きなものを。
普段の場ならより一層自分が着たいと思うものを選べばいい
と思います。

着物の知識を増やして、他の人のコーディネートを参考にして考えていく。
すると、自分の着物を組み合わせる幅が広がって、それはそれは楽しいですよ。

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