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斗司夫が今起こすとしたら【岡田斗司夫の興味深い話】

今ガイナックスをゼロから作るとしたら

今ガイナックスを2012年に俺がゼロから作るとしたら
今まだ俺が大阪に住んでいて、23,4で
庵野とか赤井とか山賀とか前田真宏とか貞本義行とか
そういう無限の才能みたいな連中が周りにいて
何か新しく起こすとしたら何やってますかって聞かれて
いやアニメは絶対作ってないし、ゲームも絶対やってない

  • ネットワークビジネス(コメント)

  • もう一つのナディアって有料ですか?(コメント)

もう一つのナディアの話はしないしない
あんま面白い話じゃねえんだ
えーって言われてもだって
そんな面白くないんだもん

  • 敵はどこになる?京アニとかジブリ?(コメント)

いや、アニメやんないなー
アニメやるには強敵が多すぎるし
十分に成熟できてる市場だから

  • ソーシャルゲーム作るんじゃないか(コメント)

うん、しないな
何するだろうな
さっきチラっと考えたんでは
特撮作るかもなって思ったんだ
つまり自分たちにしかできないことって言ったら
質の良いアニメは今作れるところいっぱいあるけども
ものすごい見応えのある特撮っていうのは
ほとんどやる人が絶えてる状態だから
特撮やるだろうなと思って
それは庵野君がこないだ
特撮博物館で巨神兵、東京に現るっていうのを
やったことと同じになっちゃうんだけど
あの路線はね絶対正しいんだよ
それは面白いと思うんだけども
でもそれでは世界は取れないよな
今若い奴が集まって、才能があって、世界を取ろうと思ったら
何するだろうな
すごいシンプルな宗教を立ち上げると思うな、うん

宗教の入り口は2つのルートがある

メジャーな物っていうのはたった二種類しかないんだ
えっとね
当たり前のことを変な切り口で言うか
当たり前の言い方で変な結論に辿り着くのか
このたった二つしかメジャーな物っていうのは存在しない
一つのやり方は
すごい当たり前の結論の
親を大事にしよう
友情を大事にしよう
子どもを愛することが良い
社会のみんなに貢献しよう
この当たり前の結論を
いかにものすごい変な理屈から持っていくのか
これが一つ目のメジャーの方法
二つ目のメジャーの方法は
当たり前のことを言ってながら
いかに異常な結論に辿り着くか
つまり人の心にはまだまだ闇の部分があって
それは瞑想で明らかになるとか
あと物質主義に溺れてはいけない
もっと精神世界を見ようと言いながら
サリンを撒いて世界を滅亡させることが正しいんだ
みたいなものだよな

だからこれは
ついこないださ
知り合いが統一教会に入ってしまってさ
わおーとか思って、で
合同結婚式に出ますと言われて
俺うわおーって思ったんだけども
やっぱりその統一教会に入ったっていうその人が言ってたのも
すごい当たり前なんだけど
凄く良いこと言ってくれるんですよっていうところから
重ねていって統一教会へのルートができてる
僕らはついつい統一協会っていうと
壺を高く売りつけるとか合同結婚式って
変なゴールを見てるから
たぶん言い方も変だと思うんだけど
絶対に健全な組織で
普通の人より良い人ばかりが集まってるんだ
そういう人達が集まっていって
だんだん異常な結論へいくっていうのが
宗教の一つ目の登攀ルート
登り口だよな

ネットを介した世界宗教

で反対側の登攀ルートっていうのは
すごい斜に構えて
嫌なことを言って
反社会的なことを言ってるようなことを言って
すごい当たり前のことを言うっていう
いわゆるマツコデラックス有吉方式って
俺呼んでるんだけどさ
凄い過激なことを言ってるように言って
実は良いことしか言ってないだよあの二人は
それは昔のビートたけしもそうだったんだけども
毒舌っていうのはそうであって
切り口が毒であって
中身は栄養満点なんだ絶対
この二つしかこの社会には存在しない
メジャーになるもので今やるんだったら
切り口が異常で
ゴール、着地地点が常識的で健全な
世界宗教っていう風なものをネットを介して作る
この場合
宗教というんではなくて
とことん合理的で経済的な信じられる用語だけで作るんじゃないのかな

だから橋本さんがやってることは俺
政治活動じゃなくて
実は宗教活動じゃないかなっていう風に
チラっと思ってんだけども
そういう風なことをやると思うな
それを政治という無駄なバイパス通らずにやるんじゃないのかな
俺が今20代前半で
周りに無限の才能がある奴が4,5人集まれば
そんなことやると思います

利用されて感謝する

っていう風な話をするとね
多分ね明日ぐらいねニコニコニュースに
橋本政権は宗教であると岡田斗司夫は語るとかね
そういうえげつない事書かれて
またそれに引っかかって俺はまた色々言われるんだよね
まあまあそれも有りということで
利用してもらえてなんぼだよね
俺みたいな物書きとか物言いっていうのは
それはこないだカート・ヴォネガットっていう人の小説で
タイタンの妖女っていうのがあるんだよ
爆笑問題の太田光がすごい好きな
もうあらゆる本の中で一番好きっていうやつで
そのゴールのクライマックスの中に出てくる
本当に残酷で辛い思いをした主人公が
最後に人類に向けて言う言葉が
利用してくれてありがとうっていうのがあってさ
俺すごい感動して
なんか俺らは利用されたら負けみたいに思っていて
そうではない独立独歩の人間っていうのを
ついついゴールで考えちゃうんだけど
そうじゃなくて
どれぐらい人に利用してもらえるのかで
実は僕らが周りから感謝されるのか
評価されるのかっていうのは
自動的になんか決まっちゃうと思ってるな

だからニコニコニュースの皆さん
俺の言ってることをいくらでも歪めてください
岡田斗司夫堂々ステマ宣言でも何でも結構です

  • 誰にも利用されない人生は寂しいって文章だけ(コメント)

うん、そんなんだったと思うよ
ありがとうサポートしてくれて

ガイナックス秘話

ガイナックスの話をもう少し
まあね誰も知らないガイナックスだったからな
ちょっと待ってあと5分で一般放送終わっちゃって
ちょっと延長しよう
こっから話するとなんかね
有料放送に誘導みたいで嫌だから
今からこの話が終わるまで無料でやるわ
ガイナックスの話を
あのねガイナックスでね
これまでね書けなかったことがあってね
それは何かって言うと
ガイナックスの立ち上がりの話だったんだよな
で、ガイナックスって
伝説的にも、僕が今まで書いた文章でも
大阪に割と優秀な奴が集まってアニメを作りたいと思った
だから東京に行ってやったんだっていう
成功的ななんか正当的なサクセスストーリーとして書いてるわけじゃん
でもね実際はその
ダイコンフィルムからゼネラルプロダクツって僕がやってたお店
そしてそこから
ガイナックスっていうのはね
そんな綺麗なもんじゃ何でもないんだよ
金とかさ、そんな話で揉めに揉めたやつで
その金とかそんなやつで揉めに揉めたっていう部分が
冒頭言ってた
それは話そうと思ったらいくらでも裏話みたいなもの
っていうのはあるんだけれども
それがちゃんと面白くて為になる話にできるかどうかの自信
俺がないよって言ってて、これまで止めてたんだけども
ちょっとそこの部分を今から変えてみるわ

ガイナックスのね
直接スタートの原因っていうのは何かって言うと
俺の人望がなかったからというか、なんだよな
それはなんでかっていうとね
まずそのスタッフの要求というのを
ちゃんと僕は汲み取れないというのもあるし
あと庵野君がどんなに
帰ってきてウルトラマンっていう8ミリ特撮映画に
命をかけているのかを分かっていながら
スケジュール通りに上がらないという理由で
庵野君を監督から下ろしちゃったりとかさ
いろんな理由があるんだよ
でもね自分自身でもね
これが最大だったなと思うのは
その当時の
こっから先は本当に誰も聞いたことがない話になるので
嫌だなー
その当時ね、俺ねあのー
一緒にSF大会とかスタッフやってた子とさ
付き合ってた彼女がいるというか
もう結婚までしてたんだけども
浮気しまってさ、で
その女の子が
私はこれからどうなるんですか?
岡田さんにはちゃんと奥さんがいるのにって言ったら
俺が
まあまあまあまあ
みたいな
その場限りのごまかしをしてたわけだよ
最低です
すいません
最低だから
これまで話できなかったしさ
したくなかったんだけどさ
もう知らないよ
ここの部分を無料でやるしか
俺の仁義の通し方はねえと
それがその女の子は他のスタッフに相談して、ばれて
俺はもうほとんどね全員から吊るし上げられたんだよ
そんなことしていいと思ってるのかっていうのもあるし
もうお前とはやってられないっていう風に言われたのもあって
もう僕がね、そのときに思ってるのが

  • そういう奴とは思わなかった(コメント)

  • 岡田斗司夫にはがっかりだよ(コメント)

悪かったな

  • 娘さん見てるのか?(コメント)

見てないと思うけど
いずれ見ることになると思うよ
俺、もう娘はね
10年口を聞いてくれないと覚悟しながら
今喋ってるんだけども

その時にね
まー俺もうこれ大阪にいられないな
と思ったのは本当なんだ
それがね
ガイナックススタートの
僕にとって一番でかいキッカケだ
つまりもうこれまで
自分の身内家族以上の存在で
一生一緒にやっていくと思ってた人ら全員から
お前のことを軽蔑する
お前となんか仕事できない
って言われて
反省して頭下げて
もう一回やってください
っていうような可愛げも俺にはなかったんだよな
そうじゃなくて
じゃあ大阪に入れないんだったら
どういう風にすればいいんだろうっていう風に思った
そのときやっぱね
同じように考えたのが
山賀君っていうオネアミスの翼の監督で
山賀は山賀で
このまま大阪で幸せになってたまるかと思ったんだよな
なんでかっていうと
庵野とか赤井ってそこそこ大阪で幸せだったんだよ
庵野は
帰ってきたウルトラマン
途中で監督を降ろされたとはいえ最後まで作って
次何作ろうかっていう風に考えてたし
東京で風の谷のナウシカとかに呼ばれて
時々東京に行ってアニメやって
また大阪に帰ってきて自主映画するっていう
すごい良いバランスで生きてたわけだ
いわゆるなんか博多を本拠として東京に来て稼いでる
博多華丸大吉みたいなポジションだったわけだよね
赤井君は赤井君で
特撮映画やりたかったから
でも東京に行って特撮映画やるって言ったら
巨大なスタジオシステムっていう
映画業界の中の一番下に入って何ができるのかって
雨宮慶太がどこまでできてるっていうのか
川崎実がどんな目にあってるのかっていうのを考えたら
そんなところに俺は行きたくないという風に
赤井君は言ってて
やっぱり大阪で自主映画8ミリやったんだから
次は16ミリ、その次は35ミリという風に
だんだんスケールアップする
赤井君はそういう風な意味では
すごい戦略家であると同時に堅実家だからさ
そういう風に考えた
でも山賀だけはこのままで
大阪の田舎で自主映画ですごいメジャーなやつになる
っていうだけで果ててしまうのは嫌だと
でももうこの集団っていうのは
ここで満足してしまいそうだ
というところに
降って湧いたその俺のやつがあったわけだよ
で、俺の方は俺の方で
もう大阪にはいてられないって思って
山賀の方は山賀の方で
岡田さん、大阪にいられないんだったら東京に行きましょうよ
俺はそのときに
山賀と一緒にアニメ作るっていうのを
ほとんど逃げていく先みたいに考えたんだよな
でも、うーん
100に1つじゃないな4対1
つまり25%ぐらいの勝ち目はあるっていう風に見えたんだ
現在のアニメ業界とか
僕らが持ってるものとか
あと大阪で全ての信頼を失ったとしても
現状自分が動かせる人とか影響力から考えて
東京行ってものすごく働いて、ものすごく良い社長になって
ものすごく良いプロデューサーになったら
成功率25%かもうちょっと上まで行けるんじゃないかなと
山賀の方は山賀の方で
成功率がたとえ10%でも俺はもう行くしかないって
いう風に言ってくれたんで
じゃあ行こうかって言って
大阪のゼネプロだよな
全て抜けて行ったんだよ
だから当時の
今のガイナックスやってる俺と山賀以外の全員だよ
本当に全員ガイナックスという会社が出来るなんて
誰も信じてなかった
俺と山賀だけが信じてたというか
山賀はできなきゃ困るだし
俺にしてみても
出来なかったら帰るところないっていう状態で東京に行って
たった二人で始めたんだ
だからなかなかガイナックスが大きくなってからでも
大阪から人呼べなかったよね
なんかそこまでの自信なかったし
S田さんがさ
誰も知らないガイナックスって書いて
ガイナックスがどうやって誕生したのかとか語ってくださいよ
って言ったら
俺いやこの話語るしかない
でもこれ話しないとさ
なんか大阪にただ単に凄い才能のある人が集まって
頑張ったからできたんだ
運もあったし才能もあったし
いい時代だったんだって話になっちゃうじゃん
でもね大阪にそん時いたのは俺にしても
その最低の俺にしても山賀にしても庵野にしても多分ね
この番組見てる君らとそんなに変わんないんだよ
そんなに変わんない奴らががーっとやってたから
こっからアニメ作るぞと
バンダイにプレゼンして
3億円とか4億円の劇場の映画作るぞって言っても
本当に誰一人信じてくれなかったんだよな
だからなんかね
あんまり英雄譚みたいに考えてほしくないってのはあるな

皆誰しもそんなに変わらないんだ

こないだ名古屋行った時に大学生と話した時にさ
庵野さんってどんな人ですかって聞かれて
え、なんでそんなこと聞くんだろうと思ったんだけど
多分彼の中では
庵野秀明さんっていうのは
どんな人か聞かなきゃ分かんないぐらい凄い人で
偉い人っていう風に考えちゃうんだ
さっきS田さんと話してたんだけど
そりゃ聞きますよねって
でもS田さん
現にドワンゴの川上会長も、あと村上隆も知ってるじゃん
村上隆ってどんな人ですかって聞かれたら
どう言うの?って言ったら
いやただのつまんない親父ですよって答えますって
そうなんだよ
それぞれの人を見てみたら
俺ほどとは言わないけれども
どれも皆、駄目人間だったり、変な人間だったり
たまたま一部分の能力だけが狂ったようにあるだけ
だと思うんだよ
なのでなんかあんまりそれを
あのすごい人とか、自分達とは違う人っていう
尊敬をするんだけども
神棚の上に置いて見ないで欲しいよね
何かね俺なんかもそうだし
庵野君もそうだと思うし
村上隆も多分、押井さんも全部そうだと思うんだけども
いつ追い抜こう
いつでも追い抜ける
何年後に追い抜いてやろう
ぐらいの対象で捉えた方が
絶対に人生面白いし豊かだと思います
ということでですね
無料放送を終わらせてくれ
有料放送は俺の泣き言で
なんでこんな話してしまったんだって
娘が多分いずれ見て
すげえ軽蔑する


この文字起こしについて、
個人的に興味深いと感じた岡田斗司夫さんの動画を切り抜いて
文章化しております。
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  • ショート動画でまとめてみた↓

  • 動画で見たい方はこちら↓

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