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リーンキャンバスが書きにくい人には項目の並べ替えをお勧めします


はじめに

こんにちは。木村隆志と申します。とある人事系大手企業内スタートアップにて、新規事業を横断的に支援するマーケティング部門の責任者をしています。最初に、過去記事の「B2B新規事業立ち上げのためのマーケティング戦略とは?」からお読みいただけると全体感が掴めるかと思います。

この記事の想定読者

この記事は、主に以下の方を想定しています。

  • B2Bで新規事業をこれから立ち上げようとされている方

  • 新規事業をローンチしたばかりの方(0→1フェイズ)

  • 事業開始から数年経つがまだPMF(プロダクトマーケットフィット)している実感がない方

※2桁億・3桁億の売り上げを出している事業は対象外ですのでご了承ください。

スタートアップの事業プラン策定に不可欠な「リーンキャンバス」。しかし、その書き方やレイアウトに違和感を覚えるという方はいらっしゃいませんか?実は私自身がそう感じていました。今回はリーンキャンバスの項目を再構成することで、より効果的なプランニング方法を見つけ出しましたのでご紹介します。

通常のリーンキャンバス

まずは、通常のリーンキャンバスの構成要素とその目的を確認しましょう。この理解が、後の並べ替えに役立ちます。

通常のリーンキャンバス
通常のリーンキャンバス(クリックして拡大)

書きにくさの原因

リーンキャンバスの「書きにくさ」。その原因は、項目の並びや思考の流れにあります。

【リーンキャンバスに書かれている項目】
(左から)①問題②代替品③解決策④主要指標⑤コスト構造⑥独自の価値提案⑦圧倒的な優位性⑧チャネル⑨顧客セグメント⑩アーリーアダプター⑪収益の流れ

左から、解決すべき問題が先で、解決策と独自の提案を優位性をもって顧客に届ける・・・ということなのでしょうけど、(私には)いまひとつしっくりきません。

並べ替えたリーンキャンバス

そこで、リーンキャンバスの項目を組み替えてみます。下の図をクリックして拡大してみてください。

組み替えたリーンキャンバス
組み替えたリーンキャンバス。クリックして拡大

【並べ替えた項目の順番】
(左から)①顧客セグメント ②問題③解決策④代替品⑤独自の価値提案⑥圧倒的な優位性⑦チャネル⑧収益の流れ⑨コスト構造⑩主要指標

お気づきでしょうか?実はこの組み換えは、「誰のどんな課題に何をどう訴求するか」の順番になっています。レイアウト上、アーリーアダプターをうまく配置できなかったので割愛してしまっています(①の顧客セグメントを分割すればよいかと思います)。

「誰のどんな課題をどう解決するか」から始める
「誰のどんな課題をどう解決するか」から始める

新規事業の本質は、「誰のどんな課題を、どう解決するか」にあります。別記事「B2B新規事業立ち上げのためのマーケティング戦略とは?」でも、「0→1フェイズのマーケティングは「誰のどんな課題にどんな訴求」が起点と述べました。

B2B新規事業におけるマーケティングは、「誰のどんな課題にどんな訴求」が起点となります。まずは、ターゲット(TGT)の課題、ニーズ、及びタッチポイントを詳細に把握することが起点となります。ターゲットが抱える具体的な問題を理解し、彼らがどのような情報を求め、どこでその情報に触れるのかを把握する必要があります。

「B2B新規事業立ち上げのためのマーケティング戦略とは?」(https://note.com/kimuratakasi0312/n/nfbdade4bc581)

そもそもの事業プランを考える際も、「誰のどんな課題~」を起点に考えましょう。そのためにリーンキャンバスも項目を組み替えると考えやすくなりますね。

関連記事として「「誰のどんな課題に何を訴求するか?」提供価値を定めるフレームワークの紹介」も是非お読みください。

https://note.com/preview/n885209f9c4b8?prev_access_key=fbe292c6f7dc56803b96494b8ff891d4

まとめ

いかがでしたか。これから新規事業を起案する方、顧客の反応を受けてピボットをしようとしている方のお役に立てれば幸いです。また、同じようにB2B新規事業で奮闘されている同士の方、いらっしゃったらぜひコメントをいただけますと幸いです。

※この記事で紹介した内容は、私個人の経験に基づいています。これは当社の公式な手法を代表するものではなく、結果に関して保証するものでもありません。実践に際しては、自己責任でご判断ください。

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