知らない人んち 第1話

テレ東シナリオコンテストに応募します。

第0話 あらすじ
「『夕飯に出前オゴってあげるから、家泊まってってイイですか?』 と声をかけたら、果たして泊めてくれる人はいるのか?」 という体当たり企画をはじめたYouTuberきいろ。
とある一軒家を訪ねると、そこは3人の男女が住むシェアハウスだった。
撮影をお願いして中に入ると、家の中の様々なものから、きいろはあることに気づく。
「‥この家、この人たちの家じゃない」
不審に思うも「何か面白いものが撮れるかも」と思ったきいろは撮影を開始する。

一体、3人の正体は?この家にもともと住んでいた人たちは?きいろに襲い掛かる危機とは?!

第1話

○廊下
リビングで子どもの絵を見つけるきいろを見ているキャンと、ジェミ

キャン「あの子、この家が私たちの家じゃないって気づいたかも‥」

ジェミ「どうしよう‥」

キャン「とにかく、あの子を逃しちゃだめ。せめてアクが戻るまではなんとか引き止めないと‥」

○和室
逃げる準備をするきいろ
ノックの音
部屋をのぞき込むジェミ

ジェミ「きいろちゃん」

きいろ「は、はい!」

ジェミ「よかったら、リビングで一緒にお茶しない?おいしい紅茶があるんだけど。」

きいろ「お、、お茶ですか、い、、いいですね。」

○リビング
セルカで自分とジェミを撮影するきいろ

きいろ「これから住人の女子の方々とお茶をいただくことになりましたー。たのしみです」

○台所
3つのカップにお茶を入れるキャン
黄色いカップに液体を注ぐ

○リビング
お茶を運んでくるキャン

キャン「お待たせー。はい、じゃあきいろちゃんは、黄色のカップ」

黄色いカップをきいろに渡す。

きいろ「わー、お気遣いありがとうございます!」

きいろを見つめるキャンとジェミ

きいろ「え?」

ジェミ「さぁ、どうぞ」

きいろ「え、ああ。」

キャン「わたしがきいろちゃんが飲むところ撮ってあげるよ。」

きいろのカメラを取り上げ、きいろを映すキャン

きいろ「え、ああ、ありがとうございます。」

再びきいろを凝視する2人。
飲まざるを得ない空気感。

きいろ「あ、じゃぁ、いただきまーす。」

カップに口をつけるきいろ。
その様子を見て、目を合わせてほくそ笑むキャンとジェミ。

ジェミ「どう?」

きいろ「うーん、とってもいい香りで美味しいです!」

キャン「よかった、これね、旅行好きの友達がイギリスのお土産で買ってきてくれたの。

自分のカップの紅茶に口をつけるキャンと、ジェミ

きいろ「なるほど、どおりで本格的な味かとおもいまし‥」

天井がグルグル回り、気を失うきいろ

アクの声「きいろさん?きいろさん!」

きいろが目覚めると買い物袋を持ったアク

きいろ「あれ、わたし‥」

アク「おい、キャンもジェミも、こんなところで寝るなよ。」

きいろが見回すと、キャンとジェミもテーブルに突っ伏して気を失っている。
目を覚ますキャンとジェミ。

アク「女子会ってそんなに体力使うわけ??
3人とも爆睡してたんだけど。」

キャン「え、3人とも‥?」

顔を見合わせるキャンとジェミ
突然騒ぎ出すきいろ

きいろ「あれ、スマホがない!」

キャン「え?」

きいろ「私のスマホがないんです。さっきまであったのに‥」

周囲を探す4人。
突然ジェミの携帯が鳴る。
ポケットから取り出すと、非通知の表示。

ジェミ「ちょっと、ごめんなさい。」

廊下に出て電話に出るジェミ。

○廊下
ジェミ「もしもし‥」

機械のような不自然な声「モシモシ‥」

驚くジェミ

○リビング
アク「きいろさん、あったよ!台所に落ちてた。」

きいろにスマホを手渡すアク。
さっきついていたはずのセルカ棒は外されている。

きいろ「え、台所?私、行ってないんですけど‥」

アク「え?」

きいろ「それに、さっきセルカ付けてたのに‥」

アク「なんかの拍子で外れたんじゃない?」

キャン「セルカ、こっちにあったよ!」

セルカを笑顔で渡すキャン。

キャン「スマホ見つかってよかったね、ユーチューバーの命だもんね。」

スマホを見るきいろ

きいろ「ない‥」

きゃん「え?」

きいろ「さっきまで撮ってた動画が無いんです。」

アク「無いって?」

きいろ「わたしが3人に会ってからの動画が消えてます!」

目を合わせてほっとした様子のキャンとアク。

キャン「無いって‥もしかしたら、撮ってるつもりで録画ボタン押し忘れてたんじゃない?」

きいろ「そんなはずありません!さっきお茶してた時、キャンさんも私のこと撮ってたじゃないですか!なのにその動画も全部なくなってます!」

キャン「だからってわたしが消したとでも言うの?そんなきいろちゃんの動画を消す理由なんてあるわけないじゃない」

アク「まぁまぁ、2人とも落ち着いて。飯にしようよ。俺、作るから。カレーでいいよね?」

キャンを睨みつけるきいろ。
突然、リビングのテレビが付き音が流れる。
振り返る3人。
テレビには消えたと思ったきいろの動画が流れる。

テレビ「どうもー、人生いつも黄信号。ユーチューバーのきいろでーす」

キャン「え‥」

テレビはさらにジェミとの出会いのシーンも映す

きいろ「なんで‥私の動画が?」

アク「動画は消したんじゃ‥」

テレビのシーンが変わり、リビングで子どもの絵を見つけるきいろが、隠しカメラのような映像で映し出される。

きいろ「私のこと‥監視してたんですか?」

アク「違う!これは、俺たちがやったんじゃない!」

テレビはさらに女子部屋のベッドの下から撮ったキャンとジェミを映す

テレビ「『絶対アクの考えすぎだよ。』『でも見られた可能性は確かにある』『とにかく、このままじゃ帰せない』」

キャン「なに‥これ‥」

きいろ「どういう‥ことですか?」

首を振り戸惑うキャン
呆然とするアク

きいろ「この家‥誰かに見張られてる‥」

つづく

#テレ東シナリオコンテスト #知らない人んち #第1話

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