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【3泊4日・18切符とさるびあ丸で行く!伊豆諸島・神津島の旅】4日目・旅も最終日!静岡へ寄り道旅

↓1日目はこちらからどうぞ↓

川崎から18きっぷ旅スタート

 朝8時の川崎駅のホームは、スーツを着た人々で混雑していた。東京とは逆方面のホームにも関わらずここまで混雑しているなんて。やはり首都圏の人の多さは、僕が住んでいる名古屋のそれとはレベルが違う。

川崎駅ホーム

 これから東海道線に乗って静岡方面に向かうのだが、こんな混雑の中長時間乗るのはなかなか辛いだろう。
 そこで、普通列車のグリーン車に乗ることにした。熱海まで1000円するが、これで確実に快適な座席に座れるのであれば払う価値はある。

グリーン券
普通列車のグリーン車

 川崎駅のホームを発車。途中で停車、通過する駅のホームには、おびただしい数の乗客が電車を待っている。それをグリーン車の2階席から見下ろすのは非常に、何というか、気持ちいいというか……性格悪いかな。

 小田原を過ぎると車窓にはもう人の海はなくなり、それに代わり太平洋が広がるようになる。本日は快晴。リゾート地のキラキラした景色が流れる。

 およそ1時間半、熱海駅に到着した。

熱海駅

 ここでJR東日本からJR東海に変わる。オレンジ色の車両を見ると地元に帰ってきたような感覚がするが、まだまだ名古屋までは200km以上ある。

富士山は見えなかった……

 そして車内でぼーっと外を眺めたりうとうとしていたら、静岡に到着した。ここでもう一人と合流した。

静岡駅

静岡観光

 静岡で下車し、もう一人と合流すると決めたのは昨日のこと。静岡でなにをするかはまったくのノープランである。どこ行こうかな……3人で駅前の観光マップを見る。「登呂遺跡」。
 「駅から近そうだしとりあえず行ってみる?」

 そこから徒歩30分ほど、登呂遺跡に着いた。教科書の印象とは違い、正直な感想を言うと、住宅地の広めの公園という感じだった。これはこれで行かなければわからなかったことなので、行ってみてよかったと思う。

登呂遺跡
たて穴式

 その後、近くのファミレスで昼食をとり、バスで久能山東照宮に行った。山の上にあるので、そこまでは長い長い階段を上らなければならない。
 この日は春らしい心地よい気温だった。しかし、階段を上っている自分たちにとっては心地よいどころか、むしろ暑いぐらいだった。

ひたすら下に続く階段

 20分ほど登って、東照宮の入り口に着いた。

東照宮の入り口

 中に入って歩いていると、社殿が見えてきた。彫刻が細部まで手が込んでおり、かなり豪華な作りだった。さらに奥に進むと、江戸幕府を開いた徳川家康の墓(と伝えられているもの)もあった。

東照宮
山の上からは美しい太平洋を眺めることができる

 にしても、登呂遺跡に然り、東照宮に然り、徳川家康に然り、日本史に疎い僕でも歴史の授業で習ったことを覚えているものばかりだ。きっと今これを読んでいる皆様も一度は教科書で見たことがあるだろう。
 静岡が、まさに日本の歴史においてなくてはならない場所であることを感じられた。

浜名湖の夕焼けを見に

 東照宮から乗ったバスを清水駅で降り、JRに乗車。その後、浜松駅で乗り換える。

4日ぶりに見た愛知県の地名

 このまま名古屋方面に帰ってもよかったのだが、黄昏時の弁天島駅で下車した。

弁天島駅

 駅から歩いてすぐ、水面に日が沈んで間もない浜名湖畔に着いた。旅の最後に素晴らしい夕焼けを見ることができてよかった。

ちなみに中央の鳥居は観光用に建てられたもので、
どこかの神社のものではない
湖畔には観光ホテルが立ち並ぶ


 そのあとは弁天島駅から電車に乗り、豊橋で乗り換えを挟んだのち名古屋に到着した。こうして、感動あり、ハプニングありの4日間の旅が終わった。

廃止2日前の金沢行き特急しらさぎ


おわりに

 ついに、ついに、……4日分の旅行記を書ききりました……!

 全部あわせて約1万3000字。原稿用紙30枚分以上。いやぁ、本当に長かった。書いては行き詰って、疲れてきて、明日に後回ししながら、それでもついに完結させることができて本当にうれしいです。
 4日分の旅行記を途中で投げ出すことなく無事最後まで書ききれたのは、読者の皆様がスキを押してくださったおかげです。本当にありがとうございます。


 以下駄文。


 この旅行記を書きながら、神津島で僕たちを支えてくださった方々のことを考えていた。

 村営バスの運転手が道中で僕たちに声をかけてくださったおかげで、荒々しくも美しい赤崎遊歩道の景色を見られた。ゲストハウスのオーナーが柔軟にチェックインの時間の対応をしてくださったおかげで、神津島の激しい雨風を逃れ、心地よい島時間を過ごすことができた。そして何より、おばあさんが僕たちを車で港まで送ってくださったおかげで、無事に船に乗って島を出ることができた。神津島の人たちの助けがなければ、僕たちはこの島での旅を楽しむことはできなかっただろう。

 この恩は、どんな形で返したらいいのだろうか。

 一つは、この旅行記を通して島の魅力を伝えることだと思う。
 僕の拙い文章や写真では、この島の魅力を伝えきれていないとは感じている。それでもこの旅行記を読んでくださった方々に、少しでも「神津島、面白そうな場所だな。行きたいな。」と思っていただけたら、とても嬉しい。

 そしてもう一つは、神津島を再び訪れることだろう。
 次に訪れたときには、晴れの赤崎遊歩道を訪れ、天上山に登って、島の料理を食べて、そして神津島が誇る満天の星を眺めたい。行く前は、そう何度も行ける所ではないから最初で最後だと思って島を全部楽しみ尽くそうと思っていたが、一日では到底回り切れないほど魅力にあふれた島だということを今回の旅で感じることができた。

 これから先も、日本や世界のいろんな場所を訪れることになると思うが、いつか絶対にこの島を再び訪れたい。
 「お礼はいいから、また島に来てな。」
 港まで送ってくれたおばあさんの言葉が、どうしても忘れられないから。

 神津島編、これにて完結です。
 長い旅行記でしたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。次回の旅行記もお楽しみに。


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