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エレガントな日常/夜遊びしたくなる

化粧は不良の始まりなのでしょうか。

私は妙な気分になってしまいました。

先日友人から誕生日プレゼントで赤い口紅をいただきました。

それがとても気に入ってしまい、家の中でもつけてしまうほどです。

なんたってスッピンのパッとしない薄らぼんやりしていた私の顔に「くち」が出来たのですからそりゃあ浮かれました。

この口紅ね。唇のシワがふっくらとなる

日も暮れてきました。

私にこんな思いが湧いてきたのです。

(夜遊びしたーい!)

へ?

どこで?

誰と?


1人に決まってるじゃありませんか。

私はミニマリスト。

友達の数もミニマルなのです。

夜遊びにパッと付き合ってくれる人なんかいません。

いたとしても今夜は特に誰かと時間を共有したいという発想はありませんでした。

さぁ、私。

どんな夜遊びがしたいの?


(ホテルオークラの41階のバー)

(Jazzライブを観に行く)


この2択が候補として浮かびました。

じゃあオークラにこだわらずJazzの生演奏付きのホテルのバーに行けばどっちも叶うよね?

いいえ。

それは行きたくありません。

以前に母と旅行したときに夜景が綺麗なとてもゴージャスなホテルのバーへ行ったことがあります。

Jazzの生演奏付きとのことで楽しみにしていました。

ところが演奏が始まり私は椅子から転げ落ちそうになったのです。

(やっつけ仕事だ、、、)

演奏者はたしかに音を聴くとジャズミュージシャンでした。

でもそのクオリティはいわゆる

「本気を出していない、無責任な音」

だったのです。

強いて言うなら30%の力しか出していないイメージでした。

気を抜いた演奏に私はプンプン。

バカ高いフルーツの盛り合わせ2千円返せと思いました。
(ここが重要よ)

そんなトラウマがあり、ホテルの生演奏はミュージシャンの

「やっつけ仕事」

という印象がついちゃったのでした。

家計簿/ニョッキ初めて買った


話は戻り夜遊び候補2択から選ぶことにします。

結果

「The Okura Tokyo(旧ホテルオークラ)」

に決めました。

なぜなら本当はここへ行きたかったくせに値段が心配だったため、逃げ道案としてジャズライブを設定していたのです。

夜景の見えるゆったりとした場所で最高の波動を感じたい。

(もうこの際値段は気にしないことにしよう!だってこんなに行きたいんだもん)

早速電話を入れ、窓ぎわの空席があるかを確認。

ハイチェアの席ならあるとのことなので予約を取りました。

(ハイチェアかぁ。スカート履けないなぁ残念)

背が低くて足が短い私はハイチェアに腰をかけるときはちょっと大変です。

スカートを履いてオシャレして行きたかったけれど座る時に無様に足をおっぴろげてビリビリ〜っと破けるのは避けたい、、、

いつものジーンズスタイルにしました。

幸い女性の場合はドレスコードはない場所なので気が楽です。

口紅をガッツリ付けていざ出陣。

ちっちゃなパーティバッグに口紅をポン。
なんかオシャレだわ〜と自分に酔う。

春を感じさせる風の匂い。

こんな夜に思い立ってホテルのバーに行くなんて。

(私の頭に春が来たんだべか、、、)

自分でも一体どーしちゃったの??

と思うようなお出かけです。

到着〜
ちょっと早いからロビーでまったり

ホテルは格式高いのにいつ来てもスタッフさんたちは親しみやすい雰囲気で私を楽にしてくれます。

この感じがとても好きで私にはこのホテルが1番相性が合うと感じています。

昔の記事にも書いたことがありますがスタッフさんが

「町内会の人」

に感じてしまう親近感があるから不思議。

時間になったので41階へ向かいました。

「こんばんは。予約していた○○です」

応対してくださるスタッフさん全員が満面の笑みで目をしっかり見てくださいます。

「微笑み」

ではなく

「笑い顔」

に近い感じです。

表情筋も目尻もしっかり笑い顔になっています。

推測ですが、これはもしかして皆さんちゃんと訓練をされているのではないかと思いました。

本気で笑ったお顔はこちらをも笑顔にさせてくれました。

窓ぎわのハイチェアがある場所へ案内されました。

メニューを渡してくださるかたもおしぼりを持ってきてくださるかたも笑顔!

気持ちいいなぁ。

私、大切に扱われているなぁ。

おもてなしされているなぁ。

ホテルはこれが醍醐味です。

とことん自分が大切に扱われる。

私はそこにふぅーっとリラックスして甘えることが出来る。

ホテルオークラはとにかく入った瞬間からそのムードに包まれる魅力満載なのです。

これよこれ!大きな窓からの景色が最高

メニューをささっと見て値段の幅を把握します。

(ふんふん。千円台からあるのね。ゲゲっ4千円台のものも!よぉく気をつけて選ばなくちゃ)

1番肝心なここをクリアすればあとはゆっくり過ごせます。

スタッフさんに色々と聞きながらメニューを決めました。

辛口のジンジャーエールとアスパラガスのソテーをオーダーしました。

さすがメニューの詳細やこちらの意向を理解されての説明がとてもスムーズです。

私はこのようなコミュニケーションにて注文するのが好きですし、何よりメニューとにらめっこしているよりも楽チンです。

メニューには書いていない飲み物があったりするので会話をしたほうがお得なのです。

うーん。アスパラ絶品!

注文品を運んでくる度に一言二言コミュニケーションをしてくださいます。

「(景色を見ながら)正面が新宿で向こうが六本木、すぐ下にはアメリカ大使館が見えますよ」

とにこやかに教えてくださいました。

また、私が景色に夢中になっている場合には静かに何も言わずテーブルへ必要な物を置いていかれました。

空気を読んでいるところもいちいち感動してしまうのです。

大きく見える夜空と小さく見える都会の夜景。

ここへ来ると空と一体になった感覚になります。

私の中の不純物がすべて空に溶けていく。

頭がスーっと解放されて軽くなる。

1人で過ごしていても1人じゃないような温かな不思議な感覚。

スタッフさんが他のお客様と話をされているのが聞こえてきました。

とても良い意味で対等です。

お客様もスタッフさんも気取らずお話をされていました。

(もちろんお互いに節度ある態度)

(そっか。ここは対等なんだ。だから心地よく感じるのね)

食べ終えた皿を取りに来られました。

「お味はいかがでしたか(にっこり)」

「とても美味しかったです。旬の味がしました」

「季節のものは美味しいですよね」

アスパラは本当に濃い味がしました。

スーパーで高いアスパラガスを買おうか迷いましたがこういう場所で食べたほうが一層味が楽しめると感じました。

会計は飲み物合わせて4千円でした。

先日奮発したクッキーと同じ金額です。

帰り道。

自分に質問してみました。

(クッキーと今夜のメニュー、どっちがお得?)

(こっち!!!)

即答です。

たった1時間弱の滞在でした。

なのに何時間もくつろいだような気持ちです。

ジンジャーエールとアスパラガスソテー3本を食べました。

その4千円は数字的には高いけれど(いや、尋常じゃないぐらいに高いよね)とてつもない満足感がありました。

空と繋がって、自分自身が解放されて、大切に扱ってもらえて、対等で、笑顔だけの空間。

贅沢なお金の使い方だけど、何度でも来たいとあらためて思いました。

やっぱりこのホテルは私のパワースポットなんだよなぁ。

ホテルのお手洗いで再び口紅を塗り直して帰りました。

ん〜。この色いいわぁ。

(化粧直しなんてしたことがないのに、どーした?私!)

「砂糖さや」見切り品。甘くて美味しい!
家計簿/¥500 ニョッキの味付け用

それにしても口紅効果ってすごい。

少し口に華やかを加えたら急にお出かけしたくなって、

豊かな空間に身を置きたくなって、

我慢できないくらいになって、

夜遊びへ行っちゃいました。

今夜のこの「夜遊びしたい」という感覚は最高にトキメキました。

その次にときめいたのは、

今日は一粒万倍日!

(この日にお金を使うと万倍になって戻ってくると言われている)

導かれるってこういうことなのかしら?

ラッキー。

私は今日もエレガント

油ギトギトになってしまった

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