エレガントな日常/保湿ローション作り。Jazzに癒される。
ネイルサロンにてオーナーさんとの熟女会話炸裂です。
私が先日ホテルオークラの41階のバーへ行った話を興奮しながら教えました。
「あそこは私のパワーポイントなんですよ!」
(あれ?なんか言葉のリズムが違うような、、、)
「あっ。パワースポットだ。パワーポイントはプレゼンのやつ。失礼しましたー」
言い直しが完了するまで10秒ぐらいありましたが、そのまま突っ走らずに済んでセーフ。
また、私がHSP気質であるという話になりました。
オーナーさんは初めて耳にする単語らしく、こういう場合は熟女あるあるでアルファベットがいろんなモノとごっちゃ混ぜになります。
会話の最後のほうには「HSP」ではなく「PC」になっていました。
(惜しい!Pは当たっている)
パワーポイントだのPCだの、アナログ時代が長い我々の人生にITが入り込んでからというもの、どうも横文字に振り回されているなぁ〜とつくづく思いました。
(ちなみにソーシャルネットワークをソーシャルディスタンスと何度も言い間違いをするおじさんを動画で観た時には身につまされる思いでした)
帰宅をして鏡を見てビックリ!
目の周辺、頬骨まで広範囲に無数の小ジワがありました。
(うへっ。気持ち悪ーい)
冬が終わりを告げるころから顔面と髪の乾燥に拍車がかかっていました。
だましだましオイルマッサージや加湿を意識していたもののもう限界。
アレを作らねば!
食事もしないまま即お出かけしました。
いつもなら小さなガラスの遮光瓶なんかに入れて美容グッズっぽく作るのですが、なにせ早く作って一刻も早く小ジワを撃退したいのです。
遮光瓶が売っているお店はちょっと遠い。
頭でグルグルと利用できる容器はないかなぁ考えたところ、ありました!
さっきまで部屋の加湿用に使っていた100均の霧吹きが。
今回は見映えよりも即戦力重視。
ササーっと洗って
(いいの。菌なんて気にしないの)
シャカシャカと混ぜて顔にシュッシュ。
わぁー。
一瞬でホッペつやっつやです。
時間が経っても潤いそのままに小ジワもどこかへ行ってしまいました。
私は普段のお手入れは化粧水も付けずに洗顔後にすぐ太白ゴマ油(+精油入り)を塗っています。
それで肌の状態も良かったので保湿液は必要ないと思っていました。
ですが、やはり季節の変化に合わせたケアが大切なのね〜と気がつきました。
ホッペがしっとりつやつやになると気分が上がっていいですね。
買い物ついでに見たいお店があったのでそこを目指しました。
(どうせなら通ったことのない道を歩いて行こうっと)
テクテク歩いていたら音楽が聴こえてきます。
音のほうに目を向けるとジャズの生演奏でした。
グランドピアノの音色がなんとも柔らかくて美しい〜。
そこはお店のように見えますがドアも窓も全開にしているので外から覗き見が簡単にできました。
外から眺めていると
「どうぞ。中に入って座ってお聴きになってください」
どうやら営利目的ではない空間のようです。
椅子が無造作に4〜5個置いてあり、ワンちゃんを抱っこしている女性が座りながら聴いていたり、
子供がウロチョロとしていています。
私が座ったハイチェアーの前のテーブルの上にはごちゃごちゃと紙やらノートやらクレヨンが埋め尽くされていました。
(どうやらここは子供や赤ちゃん向けの無料コンサート会場らしい)
ということは分かりました。
それにしても!
なんて素晴らしいジャズミュージシャンたちなんでしょう。
味のあるメロディを奏でるトランペッターは時折子供の目を見ながら吹いています。
ピアニストは曲目も聞かないままにトランペットが吹き始めるとそれにすぐ対応して演奏をしていました。
しばらくウットリと聞き惚れていたら、ヌーっと演奏途中でウッドベーシストが入ってきてジャズトリオの演奏に。
この力んでいない心地よさはベテランにしか出せない味です。
私の顔もどんどん緩んできて口角が上がってきました。
私は昔ジャズを勉強していて挫折したという記憶を引きずっています。
それは時間と共に良い思い出へと変わったものの、まだどうしてもこういう生演奏を近くで聴くことが怖いこともあるのです。
勉強のしんどさを思い出して演奏を心から楽しめなかったらどうしよう、とか
挫折した自分への悔しさから目の前のミュージシャンのアラ探しをしてしまったらどうしよう、
嫉妬してしまうのではないか、
などなどネガティブな想像が膨らみます。
でも。
今日は違う。
とにかく目の前のトリオの音が素晴らし過ぎる。
それぞれの音色にハートがあって、とても私の心に響いてきました。
どんどん私の感性の扉が開かれて胸が熱くなって、、、
(これは瞑想している時のあの感覚!)
「お茶をどうぞ」
若い女性がハーブティーを持ってきてくださいました。
ごちゃごちゃしているテーブルのモノをめくって
「このへんにカップを置いて大丈夫ですから」
本当にカップしか置けないような隙間を作ってくれました。
シナモンかカルダモンのスパイスの香りがとてもオシャレなお茶。
本来ならこのレベルのジャズを聴くには夜出かけて、何千円も出して、高い飲み物を飲まないといけません。
なのに風が吹き抜ける空間で子供やワンちゃんがいて、暖かいお茶が出てきた、、、
ナニ。
この天国みたいなところは。
隣に座っている女性に抱かれた柴犬は時折私を見つめます。
私も柴犬を見つめます。
優しいジャズが流れる中、こんな可愛いワンコと見つめ合う瞬間ったら!
(これこそ5次元。愛と調和の世界だわ〜)
柴犬は3回私を見つめてくれました。
3回目に見つめ合った瞬間、柴犬はジタバタと暴れ出したので飼い主さんは困ったように抱えながらそのまま外へ出て行ってしまいました。
(犬の目を見つめちゃいけないってなまじ嘘じゃないのね。敵だと思われたのかも)
まぁ、でもその空いた椅子にイケメンが座ったからヨシとします。
相当長い時間演奏してくださいました。
時には聴き手は私一人だけだったり、二人になったり、数人や、ワンちゃん連れが入って来たり、なんとも自由な空間で心が和みました。
あとから聞いたらこの場所は子供たちのために生演奏を、という趣旨で朝からずっと音楽を流しているそうです。
主催がどこなのかは分かりませんが何年も続いているとのこと。
街角にこんな素敵な場所があることにとても嬉しくなりました。
(うん。こういう世界が理想。こういう世界のほうが普通なのよね)
ジャズメンたちは最後の最後まで私を魅了しました。
私はもう過去の苦い思い出から抜けることが出来たという喜びと自信に繋がりました。
初めて頭の中からあの小難しいジャズ理論が吹き飛んで真っさらな状態にて全身で、そして本能で音楽を吸い込みました。
最後にピアニストさんと少しお話しをさせてもらいました。
カッコいいハーモニーの作り方を見せてくださった時には思わずノートにメモをしたくなっちゃいます。
帰り道。
音楽に癒されてウットリしたまま、でもあのハーモニーの音を自分でも練習してみたいと思ったり。
それでも塗り立てのネイルを見ては、
(うん。今の私はカッコいいハーモニーよりも長い爪でいたい)
と再確認できた瞬間でもありました。
私は今日もエレガント。
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