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Gardenerさんとアマリリスそして「プライパブリック」

わたしが育てていたアマリリスの球根から
二つ目の芽が出てぐんぐん育ち
昨日の節分に
五輪お花が咲きました。

とにかく見事で
とにかく美しく咲いたので
わたしはGardenerさんに
このアマリリスをプレゼントしに行きました。

Gardenerさんはうれしそうに球根付きのアマリリスを受け取ると、
同時に球根からもう一つ
あたらしい小さな芽が出ているのを発見しました。

アマリリスの球根は
今の時点で既に2回芽を出して育ち、
今回を入れて大きな花を計9輪咲かせたので
もう栄養分がなくなってシワシワと小さくなっています。

これ以上はもう新芽は育たないのではないかと思いましたが、
もしもこの先
この新しい芽が伸びることがあるならば、
今すぐ球根からこの五輪のお花を切り離さなくてはいけません。

新しい芽に密かに期待を寄せるGardenerさんの表情を見て
新芽を育てる場合の説明をした方が良いと思ったので
順を追って説明しました。

①球根にお花を付けたまま、枯れるまでそのまま鑑賞でもいい

でももしも新芽を伸ばすなら

②球根と、この花を茎の途中で切って切り離す

③球根は光の当たる窓辺で、時々水を含ませて芽が出るか様子を見る


うんうんと聞きながら
笑顔のGardenerさん

ひと通りわたしの説明が終わり
一呼吸したら

「それでこのアマリリス
どうやっておけばいいかしら??」

、、、、

お互い目を見て、、、

お互い違う意味で、、、

笑顔

それから
もう2巡くらい説明した後で

最終的には
あんみつの入っていた空の器に球根ごと入れて
鑑賞することになったようでした。

わたしは
Gardenerさんに何度も聞き返されるのは
今のところ全然嫌じゃないのです。

なので
「さっきもそれ聞いたよ」
とはほとんどの場合言いません。

それよりも
問題(というよりも課題かな)は

わたしがいつでも
「初めて聞かれて初めて答えている」
かのように答えるにはどうしたらいいのだろうか???

ということなのでした。

Gardenerさんが何度も自分が聞き返していることに気づかされて落ち込まないための
こちらの返答力と演技力

こちらの方が
今のわたしには興味があるし
やりがいを感じています。

返答のタイミング、バリエーション、言葉のストック、対応の仕方の引き出しなどなど

こういう力を増やして
自由に操れる自分になりたいなぁ
って思っています。

もの忘れのGardenerさんとのやりとりを
少しでも楽しめることが
今のわたしの希望です。

わたしは
Gardenerさんとの大変プライベートなこの現実を
パブリックな媒体に表現することについて
実はいろいろ思いを巡らせて迷いました。


でも昨年末
ロックバンドHEATWAVEの山口洋さんが
『灯り』という歌を作った時のことについて、
今は亡き音楽評論家の長谷川博一さんが

「『灯り』はプライパブリックな歌だから歌った方がいい」

と(正確な文言でなくてすみません)
言ってくれたというエピソードを聞いて

わたしがGardenerさんについて書いていくことは、

「プライベートなことを突き詰めるとパブリックな事象に到達する「プライパブリック」
(ROCK’N’ ROLL DIARY  2023年8月17日「こころ」より)

になるのかもしれない
と思い

わたしがGardenerさんを通じて感じている
人の命の尊さと
不思議
生きるということ
そして
愛と感謝と平和についてが

認知症ケア
高齢者ケアに携わっている方々や
読んでくださっている方々の
パブリックになるのであれば

それはもしかしたら
みんなで一緒に
どこか良い方向に向かっていくための
プライベートになるのかもしれないと思い

Gardenerさんと共に生きることで感じる
よろこびも
かなしみも
希望も
もちろん絶望も
感じたことをここに書いていくのは
いいのかもしれないな
と思ったのでした。

立春の今日から
またあらたな気持ちで
Gardenerさんとのことを
書き綴っていきたいと思います。













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