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ブサかわ亀さんお出迎え!【美味しい魚と
自家源泉の温泉、そして
素敵な眺めを手の届くプライスで】千葉県 小湊実入温泉 豊明殿 宿泊記【おひとり様女子旅記録】

千葉県・鴨川市の港町に
内浦湾を見下ろすように佇む「豊明殿」は
全12室の小さなお宿です。

房総のほうでは珍しい
お宿の敷地内から湧出する温泉の名前は
「実入(みいり)の湯」。
なんだかご利益ありそうなネーミング!
こういうのワクワクします。

豊明殿のある一帯は
大昔から多くの木々が茂り
たくさんの実を付けたことから
『実入(みいり)』という地名で呼ばれているそうです。

実入バス停。

その地名に掛けて
毎日にたくさんの幸せが実ることを願って
「実入温泉」と名付けたとのこと。

………
本数少ない外房線(鈍行)を乗り継いで
安房小湊駅に着いたのは正午過ぎ。

平日とはいえ車内はまぁまぁ混んでいました。
千葉駅からずっと一緒だった
声のやたらデカい
ご老人男女4人グループもここで下車してた。
鯛の浦遊覧船に乗りに行くらしい。

チェックインまでまだまだ時間があるので
ご無沙汰していた天津神明宮さまに
ご挨拶しに行くことに。

駅から平坦な海沿いの道を歩くこと40分ほど
…のはずが
いつのまにかできていた新バイパス(新実入トンネル)にGoogle先生が導くもんだから
うっかりそちらへ足を運んでしまいました。

車ビュンビュンの長い長いトンネル…
歩道は一応あったけど
人が歩いて平気だったのかしら。
めちゃくちゃ怖かったし不安になりました。

ようやく出口が見えてホッとした。
トンネルを出たら馴染みのある海沿いの道。

前日の真冬の寒さから一転。
暖かい陽射しが沁みます。

途中、気になる食堂発見。

食堂車「北斗星」。
気になる。
到着ー。


凛とした空気が漂います。

お参りをして、甘いご神水で喉を潤して
目に入ってくるのは奥社さまへの登り口。

いつもここでご挨拶だけして
登ったことはありませんでしたが
時間も気候も良いし
今回はチャレンジ。

「片道10分弱の階段道です」とのことで
登り始めましたが
正直めちゃくちゃ大変でした。

歩幅も高さも、大きくまちまちな石の階段。
「ひー!」「ふー!」大きく声に出して
息切れする運動不足中高年(わたし)。

ここまで来ると石段がマシに。

到着。
素晴らしい景色が待っていました。

神々しい眺めでした。
おっ、電車が来た。

しばし景色に魅せられて…
さて、戻るか…というところで
こういうのは登りより下りの方が大変だと思い出しました。

いやー怖かった。

登り以上に時間をかけて無事降りて来ました。
汗だく。膝はガクガク。
達成感に満たされてお宿へ向かいます。


バイパスを通らずに
こっちのトンネルを歩くのが正解。
トンネル水族館。
なかなか楽しいです。

トンネル水族館を抜けると、お宿は目の前です。


自家源泉の小さなお宿 豊明殿

チェックイン時間よりまだ少し早かったのですが、
ピンクの作務衣を着たかわいい若女将さんが
お出迎えに外まで出てきてくれました。


ロビーで時間まで待たせて頂こうと思ったのですが、
すぐにチェックイン手続きをしていただけました。

男女別の浴場のほかに
露天風呂付の貸切風呂が
標準の宿泊プランについています。

1組45分でチェックインの際に時間を決めます。
1番早い16時からでお願いしました。

建物はリニューアルされてまだ日も浅そうです。
小洒落ていて清潔感あります。

館内2階。

お部屋は全室全室オーシャンビューです。
窓の外に広がる海景色。
まさに内浦湾の眺めを楽しむための特別席のよう。

客室は8畳間。
海とつながっているような開放感に浸れます。


大きな窓ギリギリまで床になっています。

透明感あふれる海や行き交う船を眺めながら、
贅沢な時を過ごせます。

折り鶴さんがいました。 小さな心遣いが嬉しい。


お茶菓子は鯛せんべい。
(夕食の時間を 18時と書かずに6時って書かれてるのが 地味に気になる)

さて、
個性豊かな湯船で
自家源泉の天然温泉に浸かりに行きましょう。

この日は
テラス付半露天風呂「月の湯」(左)
「海の湯」(右)が
女性専用でした。

先に右側の
テラス付半露天風呂「海の湯」へ。
贅沢な檜造りの浴槽です。

お客さんの幸せと開運を願って
末広がりの『八』角形のお風呂に
仕上げてあるんですって。

肌ざわりも香りも良く
いつまででも入っていたくなる
ぬるめの湯加減のお風呂です。

深いところからむりやり汲み上げる温泉ではなく
加温だけの新鮮な冷鉱泉が
千葉の温泉らしくて。

続いてもう一つの
テラス付半露天風呂「月の湯」へ。
こちらは黒御影石で造られた黒い浴槽です。


御影石の成分、
ラジウムによる遠赤外線効果で
身体が芯から温まります。

柔らかなお湯の香りに本当に癒されます。

程よく温まったところで一度お部屋に戻ります。

色々なところにシーグラスの飾り物とアロマが。
館内良い香りがします。

貸切風呂の時間になると
電話で呼んでくれます。

露天風呂付貸切風呂「潮騒」。

檜製の内風呂と陶器製の露天風呂。

45分の持ち時間の間に
日が暮れて来ました。
ライトアップされる時間帯の貸切も
きっと素敵ですね。

潮風に吹かれて至福の時間。


売店向かいのスペースには
たくさんの色紙が。
売店。
魅力的なお酒がたくさん…。

夕食は18時。
用意ができるとまた電話で呼んでくれます。

夕食は食事処「五色砂」(ごしきのすな)で。

全7卓の個室風の食事処。
誕生寺の伝承に因んだ名前だそうです。


鯛をモチーフにした装飾など、
小湊の歴史と文化をイメージしたダイニング。

お料理は伝統的な漁師料理中心です。

地元出身で食材や磯料理についての造詣は
誰よりも深い料理長さんが
夜も朝も
旬の新鮮な房総のお魚を大盤振る舞い!

豪華豪快な漁師料理の夕食。

豪華豪快な漁師料理の夕食。
料理長さんは
令和4年の千葉県調理師会の料理コンクールで
県知事賞を受賞されたそうです。

魚好という地酒をいただきました。
房総の34軒の旅館でしか提供していない
幻の地酒なんです。

お魚にとても良く合います。


お刺身は
カンパチ、タイ、マグロ、ヤガラ。
そして、なめろうは生酢でいただきます。

揚げたてのアジフライ、最高でした。
ハフハフしながら頂きました。

お米は長狭米コシヒカリ。
地元で作り
天皇家にも献上していたお米だけあって絶品でした。
お吸い物にも鯛が。


そのほか
お鍋は鱈ちり。ユメカサゴの煮付け。

大満足の夕食でした。

お部屋に戻ると
満月が小湊の海を照らしていました。

向こう岸には「ホテル三日月」♪

新しいバイパス(新実入トンネル)ができたので
車はほとんど通りません。
優しい対岸の夜景がイルミネーションとなって
海を囲みます。

朝方は曇り空でしたが
一瞬、朝日が顔を出してくれました。

日の出。
曇り空から幻想的な姿を見せてくれました。

朝食も同じ食事処で。
ヒジキの煮物、つみれ汁、マグロの角煮など
地元食材が満載です。

朝もドドンと魚料理満載。

自分で焼く鯵の干物。
パチパチ焼ける音と香りが
体を目覚めさせてくれます。

「長狭米コシヒカリ」の白ご飯!!!!
おひつおかわりいただきました。

朝から豪華版、大満足。
配膳してくださる仲居さんに
美味しい美味しい連呼しちゃいました。

気さくにお話しできて楽しかったです。
ひとり旅だと人恋しくなるのか(それともただのおばちゃん化現象か)
やたらスタッフさんに話しかけてしまいます。

ある旅行サイトの口コミで
仲居さんがやたら叩かれてて…「鯵の焼き加減にしつこく口を出す」「何度も何度も様子見に来て鬱陶しい」

そんなの
自分とこの自信あるお料理を
1番美味しい状態で食べて欲しいからに
決まってんじゃん。

玄関の水槽には伊勢海老やアワビがいます。
夕食の献立になっちゃうそうです。

もうひとつ、玄関先の水槽があって…。
面白い顔した亀ちゃんがいた!

パプアニューギニアのナガクビガメですって。


ナガクビガメのベンちゃん。

かわいい!イタチみたいな顔してる!
って言ったら
今風イケメンの若旦那さん、喜んでました。

この若旦那さん
前職は水族館の飼育員さんだったそうです。

「魚に餌やって育てる仕事してたのに、
今はいかに美味しく魚を食べてもらえるかの仕事してるんですよ…なんか哀しいというか笑えるというか…」ですって。
確かに!人生面白いね。

ベンちゃんです

今回の15,000円超えの宿泊は
私にとっては大変贅沢で勇気がいったのですが

美味しい魚と自家源泉の温泉、
そして素敵な眺め。
何よりも従業員のみなさんの親切で心温まる接客。

ちっちゃなサンタさん。
かわいい。

ずっと前から気になっていたお宿で
プチリゾート旅もたまにはいいですよね。
満喫できました!!


最後までお風呂。


千葉県 小湊実入温泉 
自家源泉の小さなお宿 豊明殿
泉質:ナトリウム塩化物泉冷鉱泉
入浴可能時間:15:00~23:00  6:00~9:30
2023年11月27日(月)宿泊
スタンダードプラン《1泊2食・貸切風呂付》 18,150円(税込)


JR安房小湊駅から送迎あり。
ゆっくり歩いても15分くらいです。

帰りの電車のホームで
昨日の声のデカい4人組がまたいらっしゃった…。

私を見て
「ねぇ、あの人昨日も居たねぇ。
全く同じ格好してるよ」だってさ。

外側は同じだけど中は着替えてるわっ!

あーそれにしても
下半身が酷い筋肉痛です。

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