老いるの若いのなんのって

なんでも都合のいいように捉えられるやつが多分最強なんだと思う。

バイオロジカルマザーが還暦を迎えたので(なお育ての母は別途存在しない模様)父親のおごりでミシュランの星がついた近所の鮨屋に久々に訪れた。
最初に伺ったのは自分が新卒で初めて給料を貰った週の土曜日、祖父母を連れて奢りに行った時以来だ。
数年前から東銀座にもお店を構え、当時よりも更に羽振がよくなったご主人は更に堂々としていて、小粋なトークをかましながら私にも「お姉ちゃま」(息子さんが弟と学校で同級生だったため)と呼んで色々お話を振ってくださった。「そろそろ例の2文字も近いですかね?」と言われた時、曖昧に微笑みながら「え、離婚なら一昨年済ませましたよ」と声に出さなかった私は本当に偉い、自分を褒めよう。食事と酒が美味しいと大体全てニコニコして流すことができる。本当、接待やら取引やらで高級料亭を使うのは理に適っている。多少の嫌なことだったら料理で流せる。

タイトルの話、出された鮨を一貫一貫口に運ぶ間ご主人が色々お話ししてくださるのだが、よくある「獲りたての魚は死後硬直しているから、熟成期間が必要になる」という話は勿論、実際に「このマグロは6日間熟成させた」とか数値情報を具体的に出されるとやたら含蓄を感じる。そこに弟が「でもやっぱ若さに敵わないものもありますよね」と茶目っ気を入れ、「腐りかけが一番美味しい」と父が変なバランスをとる。私は最早熟成期間が何日だろうが味が美味しければなんでもよかった。

結局若いの老いたの、挑戦か安定か、学歴か否か、大体結果論で外野は好き放題つつくだけなんですよね。安全地帯から人の人生そのものをレジャーにして勝手に楽しむだけの余計なお世話、お為ごかし。私もかつては加害する側に加わっていたこともあっただろうし、それによって傷つけた対象も、もしかしたらいたかもしれない。まぁ狡い言い方をすれば、加害していた自分をメタ認知することで当該事象の全体像をより掴み易くなる、とでも言うか。ニート擬き(実家でたまに家事手伝いしながら就労することを便宜的にそう呼称するものとする)の詭弁を料理人の数十年の苦労と並列するのは流石に愚行極まりないけど、結局人生は主観でしかないので自分の都合のいいように捉えるしかないんですよね。

他者を気遣うのも結局巡り巡って自分のため(≒情けは人の為ならず)だし、誰かを気遣った(つもりで行動した)挙句、結局貧乏くじを引くだけに終わった場合も他人の所為にしないで済むよう努めたいものですが、それがままならないので不自由だなぁ自分。

最近は粗品の楽しい後輩くんことエバースの町田さんが面白くて仕方がない。
まず芸能界の芸歴縦割りのお陰で粗品と同い年なのにめちゃくちゃ先輩後輩調なのもシュールだし(あまりにも今更な楽しみ方)、月給12万なのにM性感行くし、この世代で中卒なのもなんか面白だ。そして出身が中央林間なのも面白い(高校までの同級生で同じ出身地の子がいたのでつい「お〜」と思ってしまった)。この年齢で大学生くらいの女子と飲みに行くのはまぁ、芸人文化なんだろうしさて置いて。
ちなみに以前なんとなく適当に神保町よしもと漫才劇場での公演を見に行った時、たまたまナイチンゲールダンスもエバースもヨネダ2000も出ている回でそれはもうとても楽しんでしまったのだが、当時まだエバースを知らなかった私は「え、全く知らないけどめちゃくちゃネタの強いコンビいるな!?」と度肝を抜かれた。
お陰で「今の若手お笑いの水準高すぎるな……」という、今の自分だったら「違うよ!純粋にエバースが面白かっただけだ!!」と割って入りそうな誤認を起こす程だった。シシガシラの「今日の観覧暖かいな」→「純粋に令和ロマンが面白いだけだった」くらいのレベルまである。

関係無い話へ寄り道したので一旦総括に入る。最近は精神疲労もあって色々逃げながら生活していたお陰で、純粋に美味しい鮨と感じた一方「もっと満足いく精神状態でいただいたら充足感半端なかっただろうな」という心残りもあったので、新天地では満足いくまでやることをやり、向いていなかったら問答無用で逃げてやりたいことを頑張って見つけたい、現状は。ただやりたいこと、っていうのもまた詭弁な気がする。自分が自分の人生におけるスイートスポットをコンスタントに狙い撃ちできるような生活基盤形成を徹底したい、が一番近いかもしれない。
最近久々に書いた二次創作が結構bkmされ、最初に跳ねた瞬間は気持ちよかったけど、そのうち徐々に気持ちが落ち着いて次なる興奮をジャンキーなハートが求め始めてしまっていたので、創作は多分根本欲求に見せかけて実は根本じゃない、はず。インプレ稼ぎに似ていて、多分承認されることが安心に繋がるというマズローの五大欲求の序盤段階にまだ止まってしまっているような気がする。私自身もよくメタ認知メタ認知言うけどまだまだまだまだ足りないんだよな、もっと俯瞰する側の自分を磨かなければならない。私にはやっぱり二人の自分が必要なので。

ここ最近の発見で個人的に一番役に立ったこと→一人で外食する時は自分が最初に「食べたい!」と思ったものを選んで食べると気持ちがいい。

なんだこの終わり方!どうも、ありがとうございました〜!!

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