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時折最高 007:幸せをはこぶメルモ アニメ「ふしぎなメルモ」ED

「幸せをはこぶメルモ」
作詞 - 岩谷時子 / 作曲 - 宇野誠一郎 / 歌 - 桜井妙子

作詞も作曲も確かな人選。
昭和のアニメ・特撮主題歌を紐解いてつくづく思うのは、「子供向け」ということに真剣に取り組んでいた、ということです。大人向け音楽・文化の流行を取り入れながら、同時に子供達が「健やかに」育つことを願っていただろうと感じられます。

90年代くらいから、日本はさまざまな解体工作の嵐に巻き込まれました。経済もそうですが、ちび黒サンボの絵本が消えた、などという騒動もおよそこの頃です。今調べてみれば、きっかけはワシントン・ポストだったようですから・・・。

昨日を知るのはいま 明日を知るのはいま
消えた望み 愛の涙
黙って放って おかれない おかれない

いや~、なんて簡潔な言葉で綴られた深い歌詞なんでしょうか(笑)。
グルーヴィーなオルガンを中心としたバックの演奏、ウィスパーと歌い上げる部分とハミングを絶妙に組み合わせたボーカル、そしてこの歌詞。何度聴いても素晴らしい。


この記事を書くに当たって検索してみたら、「ふしぎなメルモ」のアニメっは1998年にリニューアル版なるものが作られていたようです。セリフの書き換えもあったようで、オリジナル版のソフトは現在流通していない、と。

「どろろ」もリニューアル版が作られましたね。これもオリジナルは再放送不可能と言われたシナリオ・セリフの作品ですが・・・。

改めて考えてみると、放送禁止用語なるものがどんどん増えて、過去作品の改竄や流通停止が起こってって・・・・、これもキャンセルカルチャーの一環だったのでは?、という疑問が浮かび上がって来ます。

思えば筒井康隆の断筆宣言も1993年のことでした。安易に過去を改竄し、ことなかれ主義に流される日本の状態が目に見えて目立ってきた時期だったのかも知れません。


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