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【感想】新生の本当の最後を見届けた。

第七星暦をクリアした。
思っていたよりも長かったし、色々やりたいことが多くて2か月くらい熟成期間を設けてしまっていた。

ということでこちらで考えていた結末が、多分5割くらいは正解していたかな~~~???という感じ。


個人的にクリスタル・ブレイヴを取り巻くもろもろが衝撃的だったけれど、それと同時に「そうだよな、そもそもクリスタル・ブレイヴに内通者がいるのが自然か」と、重要な部分を見落としていたなと。
その辺の細かな読みが甘すぎた。

アルフィノの早急な動きについていけていないのがそもそも「ナナモ様だけではない」と読んでいたのだから、そこから内通者の存在を考えていても良かった。
ただ、ラウバーン救出後デュララとの会話でおおむね根本的な原因や動きに間違いはなかったので、やはり完全に浮足立ったアルフィノの経験不足が招いた感じは否めない。
というよりも、アルフィノの手に余る組織であることはすでに分かっていたし(予算的にも実力的にも彼の手に収まるものではなかった)、遅かれ早かれいいように使われてしまっていただろう。

ロロリトに関しては「安定した環境でこそ商売がうまくいく」と考えているというのはあまり意外ではなかった。彼にとっては、やっぱり金をどうやって安定的に稼ぐのかということが重要なのだろう。

もちろん「死の商人」などと呼ばれる武器商人は、戦争が起こった方がもうかるだろう。
だがロロリトはそういう商売をしていない。だからこそ安定した環境でなければお金が稼げない=政変が起こるのは不利益になるのだ。

ラウバーンよりイルベルドの方がよっぽど心配って話

さて片腕をなくしたラウバーンの琴はとっても心配だ。
彼自身は新たなよりどころをうまく見つけられた幸運な人間であって、そうではない人が大半だったのだなと感じる。
すでにリトル・アラミゴや貧民街をみれば明らかではあったものの、今回の一連の事件でそのことが一層理解できた。

しかし、別にラウバーンはアラミゴのことを見捨てたわけでも、どうでもよくなったわけでもないと思う。彼は彼なりに思うところがあり(命を救われた人のためになりたいという強い意志があったからこそ)ウルダハに滞在していた。

だが、その考えはイルベルドには理解されなかった。
これはやっぱり当然のことで、彼らにとっての正義の矛先が別々に向いてしまったから。
イルベルドをはじめ、多くのアラミゴ難民たちは「祖国奪還」こそが正義であり、恐らく奪還さえできればすべてが元通りになると思っている感じすらある。
現実はそういうわけにもいかないが、人間は何かで頭がいっぱいになるとそのほか些細なことに目が向かないものだ。
こうなると、一気にイルベルドの今後が心配になってくる。

故郷を奪還したいと願う、俺たちの想いも、貴様の力も、
結局は誰かの思惑に組み込まれ、利用され……
自由に闘うことすら許されないッ! それでは救えない!
俺たちの祖国を救えんのだッ!
俺は必ずアラミゴを取り戻してみせる……
どんな手を使ってもな!

ラウバーン救出作戦 イルベルドのセリフより

このセリフをみても、イルベルドは「祖国奪還」を目指し続けるだろう。
そして自分が使われる側だったのだから、今度は使う側に回ろうと画策するはずで、となるとウルダハを使ってアラミゴへ向かうこととなるかもしれない。
次の問題はこの「アラミゴを奪還しようとするイルベルドをどう止めるか?」という方向に来るのかなあと感じている。

現状のエオルゼアを見渡してみても、アラミゴを属州に組み込むガレマール帝国に対抗できる力はありそうにない。
だが、イルベルドにはもうそういう現状が見えていない。

デュララは「ロロリトにはテレジ・アデレジの遺産でも持って行かせておけ」と言っていたり、それ以前に共和派との瓦解が見えると言われていたりと、イルベルドと共和派は一枚岩ではない。
それどころか、余計な戦争に共和派は首を突っ込みたくないはずだ。

となると、まあロロリトをうまく言いくるめることさえできればこの問題、つまりウルダハを巻き込んだアラミゴ奪還計画はおのずと瓦解して解決するだろう。

俺もお前も、貧民上がりの傭兵だ。
基本的には「同類」だが、決定的に違うものがある。
……俺は腕を売り、お前は仲間を売った。
俺は決して、仲間を売らない。
何があっても、故郷「アラミゴ」の同志を裏切らない。
たとえ、ほかの全てを……魂さえ売り払ったとしてもな。

「写本師」エリヌ・ロアユを捉えた際のセリフ

イルベルドにとっては、「アラミゴの同志」こそが仲間であり、クリスタル・ブレイヴのメンバーはそこに含まれない。
すでにここで、彼はそのことをきちんと私たちに伝えてくれていた。

だが、こんなにカッカしていると、彼はそのことすら忘れそうだ。
アラミゴの同志のこともそのうち彼は利用するようになり、最期には裏切ったつもりはなくとも手にかけることくらいはしかねないと思う。
彼にとっての破滅の時はまさにその時だと思うから、そうなってしまったら最悪のパターンだ。

FF14の主人公はアルフィノなんだなと思った

ということで強烈な挫折を味わったアルフィノ。
多分これまでの人生でアルフィノは一度も挫折したことがないと思うので、正直そのクリスタルタワーより高くなった鼻っ柱が若いうちに折れてよかったんじゃね??と思った。
(ちょっと調べてみたらアルフィノはすでに大学を卒業しているエリートだったし、クリスタル・ブレイヴ設立時にも「さすがにユヴェユール家の財産を食いつぶしてしまう」と発言、つまりこれまでの出費程度では食いつぶせないレベルの財産を有しているお金持ちのおぼっちゃまであることは明白)

その点、アリゼーの方が現実に目を向けられているタイプなのかもしれない。そもそも新生のかなり初期で、アルフィノとアリゼーは何やら目標の違いから仲たがいしている様子があり、つまり双子でありながら考えは全く異なるということだ。

実際双子や三つ子は、一緒に育ててれば育てるほど似ないという話も聞く。
彼らは一緒に育ち、机を並べて学んだからこそ考え方に相違が生まれたのだろうと考えた方が自然だろう。
もちろん、アルフィノに対してアリゼーが対抗意識を燃やしているからこその反応かもしれないが、いずれにしても彼ら二人は考え方が根本から違うっぽい。

そんな風に自信満々で、自らが人の上に立てる立場だと思っていたアルフィノは蒼天へ至るストーリーで地獄へと叩き落される羽目になったわけだが(キャンプ・ドラゴンヘッドでがっくりと肩を落として座る様は見てられない)、それはつまり、蒼天のイシュガルドそのものが「地獄からどうやってアルフィノが這い上がるのか?」という話にもなったことを示しているわけか~

アルフィノたちNPCと一緒に蒼天で戦えるというのを見て、「そうそう!そういうのを待ってた!」というメタ的な気持ちももちろん、これまで指示を出すばかりだった彼がより身近な仲間になった気分も盛り上げてくれる。

なるほどね、フォロワーが「蒼天からのアルフィノは変わるよ」と言っていた言葉の意味が理解できた。嫌でも変わらざるを得ない。
こうやって見ると、別に冒険者が物語の主人公ではないのかもなと思える。
主人公はそんなに変化しているようには見えないし、常に表情は抑え目だ。
これはあくまでもプレイヤーのアバターであるから、控えめにしているんだと思う。あんまり大げさなアクションを取ると、プレイヤーから乖離してしまって「これはちがうな」と思う人もいるだろうし。

となると冒険者とは別に、もっと情熱的に感情を発露させ、成長し、苦悩する存在がいてもいいだろう。
それこそがアルフィノなのかな、と思った。
アルフィノは完全に打ちのめされ、これまでに見たことのない感情の大きな揺らぎを発露させている。

物語の主人公とは「物語の主題(テーマ)を実行する者が主人公と定義される。」とwikipediaには書いてある。
それだけではなく、問題を解決する者であるとか、何らかの欠落を抱える存在であるともされる。

アルフィノはこれまで問題を解決する者だったが、何らかの欠落を抱える存在になったわけなので、ぴったり主人公としての適性にマッチしていると言えるはず。

つまり冒険者やプレイヤーは、光の戦士として世界を救いつつ、アルフィノの人生も一緒に救っていくし、その後まで見届ける役割があるんだな~。

聖戦のイベリアにならないか?今後の冒険者が心配

眠すぎてこんなことを呟いていたのだが(夜中3時に呟く内容ではない)、今後真面目に聖戦のイベリアにならないか心配。

聖戦のイベリアって何???と言う人向け超簡易解説

SoundHorizonの2枚目のメジャーシングルで、718年から1492年にイベリア半島で行われた「領土再征服運動(レコンキンスタ)」を題材にしている。
登場する《美シキ夜ノ娘》(ライラ)は父親を「十字を切るの民(キリスト教徒)」に、母親を「従事で斬る聖典の《兄弟-Akh-》(イスラム教徒)」を奪われ、この戦いを止めるために作中明言はされないものの両者の敵となることを選ぶ。

何が言いたいかと言うと、蒼天に限らず今後の展開が「冒険者が世界の敵になってしまう」展開になっていかないかというのが結構心配なのだ…。
いやだって怖いじゃん、ありとあらゆる政治的問題に首を突っ込み、どう見ても怪しい教皇トールダン7世に対してもためらいなく首を縦に振ってしまうお人よしが冒険者その人なのだ。隣に立ってたら大慌てで止めるくらい不用心だと思う。財布とかすられてそう(偏見)。

政争に巻き込まれ追放された今、こんなに素直に首を縦に振れるお人よしっぷりにびっくりするが、それこそが冒険者が冒険者である所以であり、このお人よしっぷりが無くなってしまうとJRPGの主人公とはいいがたくなってしまう気もする。
今後、どうかそういう方向性に行ってほしくないなあと思ってしまうのだった…。


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