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神栖市鉄道構想と芝山鉄道延伸

芝山千代田駅から、多古町、八日市場駅、茨城県神栖市を経由して、鹿島神宮駅へと至る路線。
成田スカイアクセス線を経由して、東関東から都心への最速ルートを構築する。


新線建設による効果

鹿島臨海工業地帯(神栖市、鹿嶋市)へのアクセス路線

茨城県内で最大規模の鹿島臨海工業地帯が立地する、神栖市と鹿嶋市。神栖市(人口9.4万人)については鉄道空白地帯であり、鹿嶋市(人口6.7万人)についてもJR鹿島線が通るものの、直通列車が走っておらず、都心へのアクセスに難がある。

そんな神栖市、鹿嶋市のある鹿島エリアから芝山千代田駅を結ぶ新たな高規格鉄道路線を建設する。芝山鉄道、成田スカイアクセス線を経由して日暮里・京成上野へ直通する速達形列車を走らせることで、新たな高速鉄道ネットワークを構築するのが狙いである。

企業数150社と従業員数2.2万人を擁する鹿島臨海工業地帯

千葉県東部(銚子、八日市場)への速達性向上

通過自治体には、匝瑳市(人口3.3万人)、多古町(人口1.2万人)があり、それぞれの市街地を経由する。多古町にとっては、成田鉄道多古線の廃止以来およそ80年ぶりの鉄道復活である。

八日市場駅では総武本線と接続することで、銚子市(人口5.4万人)や旭市(人口6.1万人)などの千葉県東部の都市へのアクセスも可能となる。

高速バス「かしま号」とJR特急「しおさい」

現状、鹿島エリアと都心のアクセスは高速バス「かしま号」が担っている。コロナ禍前には1日88往復、ピーク時には10分に1本という超過密高速バス路線であることから、同区間の移動需要の高さが伺える。
一方、千葉県東部の銚子、旭、八日市場へはJR特急「しおさい」が運転している。東京駅や千葉駅などの主要駅を経由する便利な列車である一方で、高速運転ができず、所要時間がかかるのが難点である。

かつて特急あやめが乗り入れていた鹿島神宮駅

特急列車の運行と、160km/hの高速運転

成田スカイアクセス線の活用

東成田駅付近に、芝山鉄道と成田スカイアクセス線を繋げる短絡線を設置することで、新路線沿線から都心までは成田スカイアクセス線を経由できるようにする。
空港アクセスのために建設された高規格路線を、東関東の各都市への広域輸送に活用するのである。

全線高架の高規格路線である成田スカイアクセス線

特急列車は、成田スカイアクセス線内および新路線内で最高速度160km/hで運転を行う。
前述の高速バスや特急列車からシェアを獲得するには、高速運転による所要時間短縮が必要不可欠なのである。

特急イーストライナー

成田スカイアクセス線を経由して、都心と千葉県東部、茨城県南東部を結ぶ。
運転本数は1時間に2本(一部時間帯では1本)を基本とする。

速達形:
鹿島神宮-神栖中央-八日市場-青砥-日暮里-京成上野

緩行形:
(鹿島神宮から東成田までは各駅に停車)-千葉ニュータウン中央-東松戸-青砥-日暮里-京成上野

京成スカイライナーに準じた車両が用意されるであろう

路線概要

全線単線の高規格路線

運転本数がそれほど多くないことから、全線単線で建設する。
最高速度160km/h運転ができるような高規格路線とし、駅では一線スルー方式を採用。特急優先のダイヤを組み、単線でありながらもスムーズな運行を目指す。
一方で、成田スカイアクセス線の単線区間に関しては複線化を行う。これにより、スカイライナーのさらなる増発も可能となるだろう。

普通列車の運行形態

普通列車は京成本線の方に乗り入れる。
京成成田から鹿島神宮までのローカル区間で完結する列車と、京成上野や都営浅草線方面から八日市場まで乗り入れる直通列車の2種類を設定する。
八日市場駅までは1時間に2本、神栖中央までは1時間に1本ほどの運転本数を見込む。

また、線内各駅に停車する緩行形特急列車については、線内のみであれば乗車券のみでの立ち席利用を可能とする、これにより、少ない本数ながらも利便性を維持できる。

メインは特急列車の長距離輸送である。

沿線概要

東成田駅

東成田駅-芝山千代田駅間は芝山鉄道の路線であるが、新路線の一部として組み込んでしまうのが妥当であろう。
ということで、新路線の起点となる東成田駅。空港ターミナルへは少々離れているものの、鹿島地区から成田空港へのアクセス需要もある程度は見込めるだろう。

芝山千代田駅

付近には空港関連施設が並ぶ。現状は西側の空港、成田市街方面にしか繋がっていないが、今後は千葉県東部の総武本線沿線に繋がることになる。
アクセスの良さと空港の眼の前という立地を活かして、開発が進むだろう。

多古駅

多古台バスターミナル付近に新駅を設置。市街地や町役場からも近く、バス路線との交通結節点としての役割も期待される。

八日市場駅

総武本線との乗換駅。既存の駅の北側には匝瑳市街地が広がっているが、新駅はまだ開発が進んでいない南側に建設される。
特急を含む全列車が停車し、当駅発着の普通列車も停車することから、2面4線の構造とする。

成田線乗換駅

JR成田線と交差する部分にも、乗り換えのための新駅を設置する。

神栖中央駅

神栖市の拠点となる駅。高速バスターミナルのある鹿島セントラルホテル付近に設置し、他の交通機関との接続する。鹿島臨海工業地帯の最寄り駅。
このエリアは神栖市の中心市街地であり、商業施設や宿泊施設の集積も見られる。

鹿島神宮駅

鹿嶋市の拠点となる駅。駅周辺には用地が多く、既存の駅に隣接する形で建設できるだろう。
鹿島線や鹿島臨海鉄道大洗鹿島線と接続する。

https://ku-tetsu.net/242503.html


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