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家系図がやはり出回っていたのか?どうなんだろ。「嫌われ悪役令息〜」の中で、マテウスとヘクトール兄上が湯浴みでキャピキャピしながら会話するシーン。

書籍の終盤あたりに、マテウスとヘクトール兄上が湯浴みでキャピキャピしながら会話するシーンがあります。

その時の会話で、シュナーベル家の家系図が世間に出回っているために、シュナーベルの名を持たぬ者まで差別を受けて王都では働けないと語り合う。

シュナーベル家のモデルにしたサンソン家では、男子直系が絶えた後も長く偏見に晒されたという。現実世界は厳しい。直系からどこまではなれた家系まで偏見にさらされていたのか知りたいところ。

ここからは、「嫌われ悪役令息〜」の設定メモ。異世界ファンタジー、妄想は自由に広げていく😀


フォーゲル王国が建国するまでは、ローランド帝国が世を治めていた。ローランド帝国は多神教国家で、シュナーベル家は「死と再生を司る神の末裔」として畏怖の対象だった。なので、この時代に差別はない。


ローランド帝国時代に、貴族から庶民まで家系図を作ることが流行。さらに、家系図愛好家が続出。こぞって、家系図大全集を作成して楽しんでいた。


シュナーベル家は神の末裔として畏怖されていた。その血脈は憧れの対象でもあり、少しでもシュナーベル家の血脈が流れている一族は嬉々として家系図を作成。シュナーベル家に全く関わりのないものまで、先祖は神と家系図に書き込んだ可能性あり。


時は流れてローランド帝国は崩壊。内乱の末にフォーゲル家が国を統一して王国を樹立。それまでの多神教国家から他国の一神教を国教と定める。ただし、混乱を避けるために宗教の強制はなく、フォルカー教を市井に徐々に浸透させていった。また、建国に貢献した伯爵二家に侯爵位をあたえたが、二家が衰退するように画策。


侯爵家 シュナーベル一族は「死と再生を司る神の末裔」として、処刑術と医療に長けていた。帝国時代は神の御業として処刑術も嫌悪の対象ではなかった。しかし、一神教のフォルカー教にとっては、処刑人は不浄な存在だった。


王家から処刑執行人の職を任命されたシュナーベル家は、一神教に染まっていくフォーゲル王家の中で孤立。改宗せず多神教を信仰し続けた為に、世間や教会から差別を受けるようになる。王家も差別を放置。


ここで、ローランド帝国時代の家系図作成の流行が裏目に出る。就職の際には家系図で身辺調査をされて、少しでもシュナーベル家に連なる者はまともな職にはつけない。そんな彼らを雇い領地で守るのがシュナーベル家。王家が豊かな領地をシュナーベル家から取り上げなかったのは、職につけない者達の不満が爆発しない様にするためか?たまたまかな?わからん?


シュナーベル家の直系以外の者達も、酷い差別や偏見に晒されていると知ったマテウス。本流のシュナーベル家が滅びれば偏見がなくなる世の中ではないと彼は知る。ならば、どうするか?


マテウスはヘクトール兄上と生きるために、フォーゲル王家を喰らう事を決意。ただし、いつも気持ちは揺らぐ。


★マテウスとヘクトール兄上の甘い湯浴みのキャピキャピシーンに、真面目な会話を加える必要があったのか?会話を省いてキャピキャピシーンに徹するべきだった?そのほうが読者は喜ぶ?

★これからの課題とする。

◎作風、舞台設定

シャルル=アンリ・サンソンから、物語の発想を得ています。フランス革命期の死刑執行人で、パリの死刑執行人を勤めたサンソン家の4代目当主。 ルイ16世やマリー・アントワネット等を処刑した人なので、世界観は『ベルばら』的な。背後に花が飛ぶような耽美な世界観。

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