次の行動

「えー、あんたのお父さん王様じゃなかったの?」
ミケは興味なさそうに言った。

「街に潜伏するために商人を装っているようです、おそらくこの後ろにいるのは父です」
ブレンダは、水晶球をじっと見ながら言った。

商人を装った魔王たち一行は街の中を荷車を押しながら進んでいた。
今は犬から、アチラコチラにいる動物たちに視点を切り替えながら行方を追っていた。

街の中で商いが盛んなところを抜けて人通りの少な

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あらあら、ありがとう
4

「はあ、はあ、はあ、報告をしろ!」
街の門から駐屯地に走って戻ってきた兵士が天幕に入るやいなや声をあげた。

「はっ!後方から到着を予定していた補給部隊が襲われ、物資を奪われました!」
天幕の中にいた兵士の一人が言った。

「それは先程聞いた!だから戻ってきたのだろうが!被害状況を報告しろと言っている!」
兵士は息を整えて返した。

「は、申し訳ありません。被害は補給物資10日間の食料ほぼ半分、戦

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ありがとうございます!
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芸能の時間とファンタジー、夢。

気温が下がってずいぶん肌寒い朝だった。ベランダに出るとなんとなく金木犀の香りが漂っている。今年はちょっと遅いような気がするんだがどうだろう?

昨夜遅くまで「十二国記」を読んでいたので寝不足なはずなのに、今朝は早く目が覚めた。

ファンタジーの世界は昔から大好物だ。それはここではない別の世界に行きたいという願望があるからで、夜見る夢の世界が好きなのも同じ理由だと思う。しかし、年とともにファンタジー

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星の子●アドベンチャー | 2

◯場違いなことを言うカイルに集落民は青ざめ、シャーウーはすぐにひざまずけとカイルに怒鳴るが、カイルは呑気に統領のお使いで来ていると説明する。シャーウーの隣に膝まついていた統領がよそ者が何てことをしてくれたと怯えながら言った。浮遊物体に乗っている男は射殺を邪魔されたことに怒り、その張本人のカイルに向かって銃から光線を発射する。しかし、同じようにまた人差し指で弾くカイル。弾かれた先は男の乗る浮遊物体で

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ありがとうございます!

魔神マリアの転生~むちむち爆乳犬耳メイドさんになっちゃった!~

時は西暦2xxx年。世界は核の炎に包まれ、全ての生命は消滅した。

これを見た全ての創造主、神ではない。『大いなる存在』は愚痴を吐いた。

「いや、非暴力主義の指導者がいつの間にか核ミサイルを10000本作って、一斉に発射したなんて想定外だよ」

大いなる存在は放射能が抜けるまで自然の強さをあてにし、回復しきったところで新たなる創造主、創造主が作り出した神々と人類に新たな世界を作るよう託しました。

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人形の首④

そこは寝室だった。足元には暗い緑の絨毯が敷き詰められ、窓は赤錆色の紗布で覆われている。

 あのとき馬車で見た女は、大きな鉄の寝台の上に起き上がり、クッションに背をもたせかけていた。

 赤銅色の長い髪が裸の上半身を覆い、腰から下はかろうじてシーツで隠れている。

 女の目は相変わらず黒い布で覆われている。そのうえ手首と両足には頑丈な鉄の枷がつけられ、太い鎖でベッドの支柱に繋がれていた。

「おま

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ありがとうございます。とても嬉しいです。
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妹は転生者

思えば生まれたときから、妹はどこかおかしかった。

まず、赤ん坊だというのに滅多に泣くことがなかった。泣くのは必要最低限の乳を欲しがるときかおむつを変えて欲しいときで、夜泣きや無駄泣きなどは一切しなかった。

乳離れした後も好き嫌いせず離乳食を口にするし、玩具を与えても時折弄ぶくらいでいつも虚空を見つめて思案顔をしていた。

両親からは手がかからないと喜ばれていたが、私は気味が悪くてあまり妹には近

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星の子●アドベンチャー | 1

〇自然が溢れる古代世界。集落の統領の男とシャーウーと呼ばれる巫女が集落内の祭壇の前から見える巨大な山脈を見つめながら、統領がいつまでも崇めていられないと言うと、シャーウーはこの世界の神が許さないと話す。
場面が移り、一人の少年が仰向けで海を漂っていて空を見つめている。ふと我に返ると、海の中に入り、魚を捕まえていく。しかし、沖までいくと自然と陸に押し戻されえる。陸に戻ると、一人の少女が待っていて、少

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兵太の異世界寿司

「うぅ……」

門口兵太は痛みにうめきながら意識を取り戻した。
そこは見慣れぬ砂浜であった。どうやら海から流れ着いたようである。

「ここは一体……そうだ、竹本のヤツ!」

思い出した。俺は全国寿司職人新人コンクールに出るため会場へ向かっている最中だった。そこへライバルである竹寿司の連中が差し向けた転生トラックが突っ込んできたのだ。

「そうか、俺は異世界転生してしまったのか……」

転生トラック

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方舟エレベーター⑦(完)

もうどれだけ走ったのかわからない。人数は1人、2人と減り俺と金髪だけになった。交代して俺が跡をつけ続けているナイフももうボロボロで2度と役に立たないだろう。
だが唯一の希望はまだ同じ道を通っていないということだ。
近づく死は人を飲み込む度に遅くなっている。歩いてもよかっただろうが、そうした場合もう1度走り始めることができない気がした。歩いているのと同義でも体を弾ませろ。

「あ」

それを目にした

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