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暗記ができない

子どもの頃から、暗記が苦手でした。
子どもは脳が若いから丸暗記できる、というけれど、私は昔から脳が老化していたのか、暗記は全然駄目。

高校生になって、いろは歌を習ったとき、すべての平仮名を使って、七五調で、仏教的無常感を醸し出すその技術に感激したのを覚えています。
あいうえお、に格闘していた昔の自分に教えてあげたい。

高校生になると、周りも丸暗記が不得意になるのか、語呂合わせがいろいろ登場しました。化学の元素記号とか。
水兵リーベぼくのふね
…その後覚えてない。

好きだったのは、生物の先生に教わった、クエン酸回路。
別に覚える必要はないのだけれど、語呂合わせがかわいくて。

クエンさん 急げど 歩けど こはくなり ふまれた リンゴを おきざりに

クエン酸→イソクエン酸→αケトグルタル酸→コハク酸→フマル酸→リンゴ酸→オキサロ酢酸(一部抜けてるかも…)

コハク酸が「コハクナリ」と旧仮名遣いになるところと、フマル酸が「ふまれた」リンゴになるところがお気に入り。

意味がつながると、頭にすっと入ってくる。
言葉って不思議。

石頭滑落注意の看板に読み知らねども引き締めてゆく
(2021.1.9日経歌壇 穂村弘選)



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