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好きなものを好きだというのは難しい

 誰にでも好きなものはある。私にもある。先日の記事の通り、スタジオツアーに出向くくらいにはハリーポッターが好きであるし、Disney+に加入するくらいにはスターウォーズとmarvelが好きである。もちろん国産の作品にも好きな作品はあるし、ソシャゲの好きなキャラだっている。

 しかし、私はあまり自分の好きなものを公言しない。上記の映画作品については聞かれれば答えるが、アニメだったり、キャラクターについては言わないようにしている。

 世の中には「これが好きだ」と言うと、「そんなの好きなんだ、ププー」と笑う輩がいる。そういう輩に何度も会ったせいで、好きなものを好きだと言うことをやめてしまった。

 随分前のことであるが、友人とどこかに行った時、bgmとして流れていた映画が丁度終わって、流す映画を決めて良いと言われたことがあった。リストを見る中で、私が好きな映画の『インセプション』があった為、これにして欲しいと言った。その際、隣にいたおっさんに「こんなの好きなの?」と笑われたことがある。

 『インセプション』の何が悪いというのか。ホテルの中で重力がしっちゃかめっちゃかになりながら戦うシーンは私のお気に入りの場面である。この映画の監督の後の作品である『TENET』は映画館まで行って観に行った。『オッペンハイマー』も日本で公開されることが決まったようで、嬉しい限りである。

 さておき、誰が何を好もうと、それは当人の自由である。男子がプリキュアを好きだと言っても、女子が仮面ライダーを好きだと言ってもいい。何が問題だと言うのか。私はどちらの人にも会ったことがある。プリキュア好きの男子は映画を観まくって財布の金が尽きかけたことがあり、仮面ライダー好きの女子はここ最近流れてくる『仮面ライダー剣』の20周年記念情報に狂っている。楽しそうでなによりである。

 私はそういうスタンスであるのだが、世の中の人がそうである訳ではない。個人の価値観と照らし合わせて、明らかにおかしいと思うこともあるだろう。それだけならまだいい。思うことは自由である。しかし、それを口にするのはいかがなものか。些細な一言が、その人を傷つけてしまうこともある。その結果、コンテンツに触れることをやめてしまえば、それは大きな損失である。

 もちろん、社会通念的に口にするのが憚られる趣味嗜好もある。R18に相当するものなどはそうだろうし、それらは秘めるべきだろう。しかし、人様に迷惑をかけない限りにおいて、誰が何を好もうと、好きであるということを笑う権利はないのではないかと、そう思うのである。あのおっさん、許さんからな。

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