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フロントフリップ編

インスタグラムで投稿したフロントフリップのまとめです。インスタグラムでは概要をざっくり紹介するだけでしたが、

このページではフロントフリップ全10メニューの手順とポイントを解説していますので、フロントフリップトレーニングを行う際にお役に立てれば幸いです。




1.ショルダー・ロール

やり方
・地に向かってしゃがんでいく(力が強い方の足を少し前方に置くと、やりやすくなる)。
・体を沈み込ませながら、掌庭の端を地に置く―ここでも強い側の手を使う。助けになるなら、空いている方の手を地に着けてもいい。
・バランスを失うところまで、前方へゆっくりと体を下ろしていく。ほとんどの体重を支えるために腕を緊張させる。関をスイングさせ、同時に、両手を地から上げて頭の方に持っていく。
・緊張させた腕と肩を使って回転動作をガイドする。頭をたくし込んで地につかないようにする。
・どちらの側にも曲がらないようにしながら、背で転がる。
・しゃがんだ姿勢で、回転を自然に終わらせる。

ポイント
・キップアップ編同様、硬い床でいきなりやると背中を痛めます。始めは軟らかいマットなどを敷いて行いましょう。
・回るときに自分の臍を見るように回るとスムーズに回ることが出来ます。


2.プレス・ロール

やり方
・足を左右対称に置き、地に向かってしゃがんでいく。
・体を沈み込ませながら、両手のひらを目の前にある地に置く。
・しゃがんで胴体を下ろしていくことで、ゆっくりと体を前方に下ろし続ける。前方へバランスを崩し始めるまでに、脚をまっすぐにする。腕を緊張させ、ほとんどの体重を支える。
・回転時には、緊張させた腕を使って動作をガイドする。頭をたくし込み、地につかないようにする。頭には体重がかからないことになる。
・どちらの側にも曲がらないようにしながら、背で転がる。
・座った姿勢で、回転を自然に終わらせる。

ポイント
・始める前にしっかり首の筋をほぐしておきましょう。
・回るときに自分の臍を見るような気持ちで回るとスムーズに回ることが出来ます。


3.ジャンプ・ロール

やり方
・足を左右対称に置き、両手を地に近づけるために前方に体を曲げる。
・体を沈み込ませてジャンプし、両手を地に向けたまま胴体を落とす。
・足が地から離れた瞬間に、腕をできるだけ伸ばして手のひらで着地する。体重を手のひらでキャッチすることになる。
・回転時には、緊張させた腕を曲げて動作をガイドする。頭をたくし込み、地につかないようにする。頭には体重がかからないことになる。
・どちらの側にも曲がらないようにしながら、背で転がる。
・回転は自然に終わらせるが、立てるように前方へと十分に回転しなければならない。

ポイント
・回るとき、あごはしっかり引きましょう。顎が出て首が背中側に曲がっていると回りづらくなります。


4.ハンドスタンド・ロール

やり方
・強い方の脚を前に置き、手のひらを地に置き、後ろに位置する脚を後方に上げる。
・強い方の脚を使って体を押し上げ、もう一方の脚を後ろにスイングしながら上げる。動作が進むにつれ、胴体が垂直になっていくようにする。
・脚をプッシュ/スイングさせることによる推進力で、脚を胴体の上に運ぶ。つまり、脚を跳ね上げて倒立し、全身を整列させる。
・倒立を保つ必要はない。前方に倒れ始めたらすぐに腕を曲げ、体幹を丸めていく。
・回転時には、緊張させた腕を使って動作をガイドする。頭をたくし込み、地につかないようにする。頭には体重がかからないことになる。
・どちらの側にも曲がらないようにしながら、背で転がる。
・回転は自然に終わらせるが、完全に立てるように前方へと十分に回転しなければならない。

ポイント
・この運動はかなり恐怖心が付きまといます。一瞬逆立ちになる際にしっかり背筋を固めてバランスを取りましょう。
地面についた両手の中間点を見るように回ると、バランスを取りやすくなります。


5.バックドロップハンド・スプリング

やり方
・手を上げて、弾みをつけるために強い方の脚を一歩踏み出し、その強い方の脚で地を蹴る。
・地に手を向けながら、胴体を下ろす。手が地に近づいたら、上にある脚をスイングさせて上方へと体を跳ね上げる。
・足が地から離れた瞬間から、腕をできるだけ伸ばし続ける。手のひらで自分を支え続ける。
・ジャンプによる推進力を使って、脚を胴体の上に運ぶ。
・前方への推進力を使って自分をひっくり返す。回転しながら頭をたくし込み、両手を地からパッと離して体幹を丸める。
・両手を離した後、最初に地に触れるのが足底になるようにする。
・その足底をショックアブソーバーとして使い、そのまま、臀部、腕、背を地に触れさせる。

ポイント
・運動の前にブリッジなどで背中を柔らかくしておきましょう。
・10.のフロントフリップをマスターするための第1の関門です。手を放すタイミングを逃すとそのままブリッジのように両手両足で着地してしまうので、両足が頂点を超えたら勇気をもって両手を押し離しましょう。


6.フロントハンド・スプリング

やり方
・弾みをつけるために助走する。
・強い方の足で勢いよく地を叩いてブロッキングする。前の2つのステップでやったように、同時にもう一方の脚をスイングできるので、両足でブロッキングするよりもやりやすい。
・強い方の脚で地を蹴りながら、足を地から離す。手を地に向かって下ろしながら、胴体も下ろす。もう一方の脚は体の後ろでスイングさせて回転の助けとする。
・足が地を離れたら、手のひらで着地し、腕を少し曲げる。手のひらで自分をキャッチすることになる。
・ジャンプによる弾みを使って脚を胴体の上に移動させ、脚を曲げた倒立の姿勢になる。
・倒立は保たない。前方への弾みで体をひっくり返す。
・高さを得るために、腕や手を伸ばす。
・両足で着地するために、胴体を前方に向かって押し続ける。勢いが強すぎたら、前進して勢いを消す。

ポイント
・5.の運動が出来るようになってから取り組むのが鉄則です。不安な方は5.のバックドロップハンド・スプリングをできるだけ数をこなしましょう。
着地のときの姿勢を低くするほど、やりやすくなります。最初は低くしゃがむような着地を目指しましょう。


7.フライ・スプリング

やり方
・弾みをつけるために助走する。
・両手を投げ下ろしながら、両足でジャンプする。
・両脚で強く蹴り地から足を押し離す。両手を地に下ろしながら、胴体も下ろす。
・両足が地を離れたら手のひらで着地し、両腕をまっすぐ伸ばす。手のひらで自分をキャッチすることになる。
・ジャンプによる推進力を使って、脚を胴体の上に運ぶ。
・前方に向かう推進力を使って回転する。高さを得るために、腕や手を伸ばす。
・両足で接地した後も、胴体を前方に向かわせる。勢いが強すぎたら、前進して勢いを消す。

ポイント
・足はなるべく腕に近い位置に着地させると、起き上がりやすくなります。
パワージャンプ編のブロックジャンプが助走の基礎になります。助走がぎこちなくなる人はパワージャンプ編で復習しておいてください。


8.バックドロップ・フリップ

やり方
・弾みをつけるために助走する。
・両手を投げ下ろしながら、両足でジャンプする。
・上向きに激しくジャンプしながら、両手を下ろし続け、丸めた上半身を股関節のところで引き下げる。
・即座に膝を胸まで引き上げる。つまりはタックするのだが、こうすることでうまく回転できる。
・回転しながら、脚を伸ばし始める(脚を伸ばすことで、背中より先に足が地に触れるようにする。脊柱を保護するための動作になる。地が柔らかい何かで覆われていても、絶対に背中を平らにして着地しないこと)
・必ず、最初に地に触れるのが足裏になるようにする。足をショックアブソーバーとして使ったあとに、臀部や背を地に触れさせる。手を地につけることでショックを分散する。

ポイント
・この運動は腰や尻を痛める可能性がとても高いので、なるべく厚くて柔らかいマットを敷いておきましょう。
・パワージャンプ編のキャッチタックジャンプが成功のカギになります。膝が胸につくように、そして回る際には自分の臍を見るような意識で行いましょう。


9.ランニングフロント・フリップ

やり方
・弾みをつけるために、数歩、助走する。
・両足を使ってジャンプする。
・上向きに激しくジャンプしながら、同時に手を投げ下ろし、丸めた上半身を股関節のところで引き下げる。
・同時に膝を胸まで引き上げる。きつくタックするほど、うまく回転できる。
・体が回転し終わったら、体の下にサッと脚を伸ばす。
・衝撃を吸収するために膝を少し曲げ、母指球で着地する。必要であれば、1〜2歩踏み出し(回転不足の場合は、後退する)、体を安定させる。

ポイント
・着地のときの姿勢を低くするほど、やりやすくなります。最初は低くしゃがむような着地を目指しましょう。
・最初は長めに距離を取って助走し、次第に助走時の歩数を減らして自分の体で勢いを作れるようにしましょう。


10.フロント・フリップ

やり方
・両足を肩幅より少し狭くして離し、両腕を頭上に持ってくる。
・さらに弾めるよう、つま先立ちになる。
・膝と股関節を沈ませ、胴体と腕を下向きにスナップしながら、脚を使って上向きに強くジャンプする。
・上へと向かわせる脚のプッシュと下へと向かわせる胴体と腕の押し出しを融合することで体を空中で回転させる。
・足が地を離れたら、すぐに膝を胸に押し込む(タックする)。強くタックするほど、回転が速くなる。立ち位置から始めるフロントフリップの可否を決めるのはスピードだ。下へ向かうときに、手が向こう脛に当たるだろう―タックを強化するために脛や膝をつかむアスリートもいる(パワージャンプ編のキャッチタックジャンプを参照)。
・体が回転し終ったら、体の下にサッと脚を伸ばす。
・衝撃を吸収するために、膝を曲げて母指球で着地する。バランスを取る必要があれば、両手を体の前に出す。

ポイント
・コツはとにかく高く、やや前方方向にジャンプすること。そして股関節を素早く折り曲げることです。
・頭と腕を素早くスイングすることで前方へ回ります。1.~5.のステップを繰り返し練習しましょう。


おわりに

フロントフリップを成功させるにはジャンプ速度、股関節とウェストの瞬発力、腕を振るスピード、着地の技術と、幅広い技術が要求されます。

ただ筋力だけではなく、その力を使うテクニックが必要な”スーパードリル”です。忍者やカンフーマスターに憧れるなら、フロントフリップを避けては通れません!!ぜひ挑戦してみてください。





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