【新たなビジネス】スポーツ産業×旅行業の可能性
コロナウイルスの影響が弱まり、各地への移動が容易に行うことができるようになりました。
日本にも世界各国から多くの観光客が訪れ、大きな賑わいが生まれているかと思われます。
近年、「スポーツツーリズム」なんて言葉も聞かれるようになりました。
こスポーツツーリズムにおいては、旅行業界が大きく活躍する領域になります。
スポーツツーリズムは、「スポーツ×旅行」をビジネス化したものです。
日本にやってくる外国人の観光客が増加している昨今、より一層「スポーツ×旅行」を活かしたビジネスの可能性を探りたいと思います。
ここで、スポーツ産業と旅行業を掛け合わせた新たなビジネスの可能性について考えていきます。
スポーツチームと海外企業を繋ぐ仲介ビジネス
結論、私が考えるスポーツ×旅行業の新たなビジネスは、スポーツチームと海外企業をつなげる仲介となるビジネスです。
スポンサーを獲得して、収益を得たい「スポーツチーム」と国外にシェアを広げたい「海外企業」の双方のニーズを満たすビジネスになると考えます。
特に、経済成長のスピードが凄まじい東南アジアの企業をターゲットにします。
ここで、私がこのビジネスにおいて注目した、旅行業の特長を述べていきたいと思います。
1.旅行業の特長
①国や業種に囚われず、繋がりを構築できる
旅行業は個人や法人、スポーツチーム等の旅行の手配が主な役割。
個人や企業、政治・教育団体等、様々な特徴を持つお客様を相手にします。
勿論、その他の業種でも多くの顧客を相手にするわけですが、旅行業の場合は国や地域に縛られずに顧客との関係を構築できます。
個人か団体か、国内か国外かといった制限に囚われず、多くの人と関わり合いを持つことができるのは旅行業の大きな特徴でしょう。
②人を集めて動かすことができる
旅行業は、大人数を集めてそれを動かす能力に長けています。
学生の修学旅行やスポーツチームの遠征等が例に挙げられます。
最近は、人を集めて動かす能力を活かして、コロナウイルスのワクチン接種会場の運営を行う非旅行業と呼ばれる事業も存在します。
2.新たなビジネスの可能性
以上のような、旅行業の特長を活かした私の考える「仲介ビジネス」はスポーツチームと海外企業の双方に大きなメリットがあると考えます。
《重要》スポーツとの相性の良さ
私は、スポーツと旅行業には次のような相性の良さがあります。
(1)人が集まる
スポーツは実際にプレーをする選手やサポートする人、応援する人等が1カ所に集まるものです。
スポーツの試合が行われる際には、選手、スタッフ、サポーター。試合の規模によっては、メディア関係者や企業・政府の幹部等、多数・多業種の人が会場にやってきます。
集団を集める能力に長けた旅行業との相性は抜群です。
(2)移動を伴う
前述した人々が「移動する」という点でもスポーツと旅行業は相性が良いです。
試合会場に向かって、チームの選手や関係者、それを応援する熱狂的なファンが地域を超えて移動していくことになります。
オリンピックやW杯といった、大規模な国際大会となると数万人規模での移動を伴います。
それらの移動を手配する旅行業の存在は、欠かせないものでしょう。
このような相性の良さを加味して、新たなビジネスにおける「スポーツチーム」と「海外企業」双方のメリットに触れていきます。
スポーツチーム側のメリット
1.収益拡大
スポーツチームにとって、スポンサー収入は大きな収入源になります。
Jリーグの「2022年度 クラブ経営情報開示資料」によると、各チーム全体での売上の内、約半分を占めるのがスポンサー収入です。
スポーツチームにとって、大金を落としてくれるスポンサー企業の存在は決して小さくないはず。
海外企業を紹介してくれる仲介者の存在も注目するのではないかと考えます。
2.海外へのファン・認知度拡大
海外に向けて認知度高めていく上でも、スポーツチームにはメリットがあると考えます。
少子高齢化社会の日本では、今後マーケットの規模が小さくなっていくのは必然。
ここで海外に目を向けて、自チームにお金を落としてくれる顧客を増やしていくことは必要でしょう。
海外企業側のメリット
1.日本市場にアプローチできる
前述した内容と矛盾しますが、日本は約1億人という大きな市場です。
人口の少ない国では、海外マーケットに目を向ける上で、日本という市場は一つの選択肢になると思われます。
その中でも、一度に多くの人が集まり、多くの産業と関わり合うスポーツは大きなビジネスチャンス。
海外企業のメリットと捉えられるでしょう。
2.コスパが良い
日本スポーツ市場への参入におけるコスパの良さも海外企業にとってのメリットとなります。
JFA(日本サッカー協会)が発表している「2022年度 クラブ経営情報開示資料」によると、Jリーグチームのスポンサー収入は最も高い金額でも約40億円。
それに対して、ヨーロッパのイングリッシュ・プレミアリーグにおいては、ユニホームの胸に企業名を掲載する契約金が最も高い場合、6750万ポンド。
日本円に換算すると、約110億~120億円。
プレミアリーグの1企業のスポンサー契約金が、Jリーグ1チームの総スポンサー収入の約3倍。
この圧倒的な差には驚きますが、逆に言えば、日本のスポーツチームのスポンサーになることは、ヨーロッパやアメリカに比べてハードルが低いという見方もできるはずです。
日本スポーツ界にとってはあまり良い響きではありませんが、日本スポーツ市場への参入は、ヨーロッパやアメリカなどのスポーツ先進国に比べて、コスパが良いと言えるでしょう。
「2022年度 クラブ経営情報開示資料」
「プレミアリーグの胸スポンサー契約金ランキング【2022/23】」
3.まとめ
今回は、旅行業の特徴を活かした新たなビジネスの可能性について、私の考えを述べました。
少子高齢化による人口減少が続く今後の日本において、海外に目を向けるのは必須です。
スポーツチームがスポンサーを得ることで、収益を増やし、より多くの顧客を得るための投資を行う。
海外企業が日本市場に進出して、世界にシェアを広げるステップになる。
そんな可能性を秘めていると考えています。
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