見出し画像

2023年の振り返りと、紅白のYOASOBI・あのちゃんについて

 12月31日は仕事納めだった。

 毎年24日頃から激務な日々が続く年末商戦も、今年は昨年よりは嫌な気持ちが多少は薄れていた。入社してから6度目の年末なのだ。慣れもあるし、悟りの境地に辿り着いたとも言える。一方で悲哀の感情も確かにあった。今月から転職活動も始まっており、来年の年末は現職で迎えられないかもしれない。おそらく最後の年末商戦だと思うと、寂しさも切なさも込み上げないと言えば嘘になる。

 あのさんがずっと休んでいる。26日頃から1週間。今度はコロナに感染したそう。昔から病弱との事なのでいつかはあり得ると思っていたが、年始休みも含めれば10連休になってしまい、このまま出勤しなくなるのではと少し不安でもある。大事な年末商戦に穴を開けてしまった以上、私なら確実に行きづらくなる。

 あのさんから学ぶことの多い一年だった。結局世の中は明るい人、陽キャが得をするのだ。一方で陽キャへの嫉妬心と◎◎◎(自主規制)が完全に消え去ったわけでは無かった。

 ***

 というわけで2023年を振り返ろうと思ったのだが、500字にも満たない段階で年が明けてしまった。年の瀬(もう年始だけど)くらいは楽しい事ばかり振り返るべきなのかもしれないが、どうしてもその気分にはなれない。

 例えば、3月にタイミーバイトを始めた。たまに学生スタッフと他愛もない会話をし、それだけでも楽しかった。楽しい思い出のまま終わりたかったが、12月に本職の会社に副業禁止を命じられ、楽しい日常も安定した生活も色々と壊れた。

 10月に声優・水瀬いのりさんのライブを観に行った。これも楽しい思い出になるはずだった。しかし実際は私が居ても居なくても変わらない、自分の無力さを思い知る結果に終わった。推し活を純粋に楽しめなくなっていた。

 ***

 そして大晦日。朝6時半から22時まで仕事し、23時過ぎにようやく帰宅すると『紅白』はちょうどYOASOBIのパフォーマンスが始まる頃だった。『アイドル』テレビ初披露とあって超期待していた。YOASOBIが観たくて紅白を数年ぶりに録画したくらいだ。

 しかし、私の観たかったものでは無かった。NHK側の『ボーダレス』『つながろう』のテーマに迎合し、アイドルを寄せ集めたダンス祭りをしてしまったのだ。

 確かにステージ演出は素晴らしいしダンスも完璧だし、このお祭り感こそ紅白だとは思うが、悪く言えばゴチャゴチャしていた。原作へのリスペクトだけは絶対に忘れなかったYOASOBIが『【推しの子】』要素も『45510』要素も排除してしまったのはショックだった。果たして「完璧で究極のアイドル」を演出できていただろうか。人数が多すぎて目のやり場に困った。その中でもアイ(ikura)が一際キラキラ輝いて見えれば良かったのだが、その為にはikuraさんは黒い衣装ではなくアイのようなフリフリのアイドル衣装を着てもっと目立つべきだった。光と闇、嘘と本当、そして愛。『アイドル』という曲のあらゆる奥深さが矮小化されてしまっていた。ダンス祭りをやりたいなら他の曲でやって欲しかった。

 大晦日はYOASOBIを見る為に一日耐えてきたようなものなのに、2023年の最後の最後でショックを受けたまま年を越すことになるとは思わなかった。

 その後、取り急ぎあのちゃんのパフォーマンスだけ録画で観たが、これも『チェンソーマン』要素は一切無く、ゲロチューという言葉だけが独り歩きしてしまった印象だった。アニメがあってこそのアニソンであるが、『アイドル』も『ちゅ、多様性』も楽曲だけが独り歩きする一年だった。TikTokやYOASOBI、あのちゃんの影響力が強すぎるから仕方ない事なのかもしれないが、アニソンの在り方を見直すべきフェーズに来ているのかもしれない。

 ***

 一方でnoteだけは更新頻度が減ったとはいえ充実していたと思う。gooブログ時代の『小野と芋子』シリーズを復活させたことで文章の幅は確実に広がった。私の変態要素も架空の人物に代弁させれば多少はマイルドになり(なっていない)、某所で好評意見を複数いただいたのは大きな収穫だった。他にもnoteきっかけで日記祭に行けたのは良い思い出。創作小説は失敗作しか生み出していないが、noteを軸にして見れば全体的には良い一年だったと思う。

 転職すれば少しは明るい未来が待っているのだろうか。
 2024年こそは何かを変えたい。

#今年のふり返り

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?