幸せのチョコレートムース
この地へ戻って来た時の記憶が甦る、今日この頃。
空の高さ、吹き抜けるキーンとした北風の冷たさ。
私はここで生まれ育った事に、最近になって、本当に誇りに思う様になった。
だって、空気が美味しくて、空が広いんだもの。
家から太平洋の水平線も見えるし、北側に目を向ければ、山頂には美しい雪化粧が。
どんな過酷な夏を乗り切っても、自然は必ず移ろい、人間もそれに順応出来て。
感傷的になったり、着る服のオシャレや髪型を考えて、気分転換をしてみたり。
自然が年中ずーっと変わらない、ビニールハウスの様な場所じゃぁ、人の感受性だったり、意欲という物は湧いてこないのかなぁと。
自然と共に暮らしていける逞しさよ。
暑いからこそ、冷たい物が気持ちよく感じれて。
寒いからこそ、暖かいお風呂の幸せを感じることが出来る。
当たり前は、決して当たり前なんかではなく。
いつだったか、美輪明宏さん、池上彰さんの対談を見た時に、戦争についての悲惨さ、残酷さのお話を聞いて、改めて考えさせられる出来事が沢山あった。
お国の命令にされるがまま、生き別れになった親子、恋人達が、どんな思いで生き抜いてきたのか。
人間の持つ感性だけは、どんなに恐ろしい武器であっても、誰にも盗まれる事も無く、永遠にその人の心にしまっておけると。
学友とのんびり、久々にお茶をする時間を設けた、とある日。
お互いの顔を見合わせて、美味しいものを一緒食べるだけでも、本当に嬉しかったし、この上ない幸せを感じた。
気の利いた言葉も要らない。
同じ空間で、目線を合わせる時間。
一緒に過ごすことが出来る、気のおけない友が居る事に、これほどの幸せを感じる事がで出来るのは、少しお年を召した証拠なのかしら?と思う、おたんこなすなのでありました。
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