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35歳のNZ留学【仕事探し】

働く準備が整ったので仕事を探すことにした。
同じ時期ルームメイトのハビエラは既に仕事探しを始めていて、「今日面接あるから学校遅れて行く」と言い授業を休むことがしばしばあった。NZでの求人情報は、FBやNZの情報サイト(日本人向け)からも探すことができるのだが、実際に仕事に就くとなるとそれは難しいらしい。加えて6月下旬といえばこちらでは真冬で、果物などピッキングの仕事もないため、季節柄難しいということもあるようだ。ワーホリのビザで来ていたクラメイトたちも、仕事が見つからないという理由で何人か帰国した(ワーホリというのには初めの数ヶ月語学学校に通い、その後仕事をするという方法がある)。
ハビエラはカフェで働きたいと言っていたが、面接に行く度「連絡こない」「仕事のスケジュールが合わなくてダメだった」と帰ってくる。
日本人向け求人サイトでよく見るのはジャパニーズレストラン、通称ジャパレスである。特に居酒屋とか和食の店、SUSHI、ラーメン屋の求人がある。
ここオークランドにはこれらの店が山ほどあり、SUSHIやラーメンが外国で人気というのはNZでも同じであった。そういえば同じクラスのエクアドル人がSUSHIを食べて、「日本の寿司はアメージングだ!」と言っていたのを思い出した。NZのSUSHIは日本の寿司とは全くの別物であるが。それはさておき、仕事探しの話である。
私が仕事をするにはいくつか課題がある。

・私はベジタリアンで肉の調理には抵抗があること
・最終(22:30)のバスを逃すと帰宅できなくなる可能性があること
・studentビザは週の労働時間に制限があること
・studentビザは出席率(80%以上)をキープしなければ強制帰国となること
※授業は月〜金曜日まで。半日で終わることは殆どなく、当日にスケジュールが変更されることも度々ある。例えば午前中に半日授業があり午後3時に1コマとか、午前中1コマだけあり、午後は6時まで授業というパターンである。

課題を並べてみると、なんだか自分が”できない理由探し”をしているような気分になった。
とにかくこの4つを踏まえ、確実に学校生活を送りながら自分がどんなふうに働けるかを考えてみる。

・土日に働く
・夕方〜夜に働く
・ビーガンショップか鮮魚店で働く
・1回限りとか、この日のスケットという求人に応募する

学校と仕事を両立するのはとても現実的ではない気がしてきた。それに、私の留学の目的は日々をせっかちに過ごしたり、寝る間を惜しんでお金を稼ぐことではないので、働くのは辞めようかいう結論に至る。ところが私はNZ DAISUKIという情報サイトで気になる求人を見つけた。生活、イベント、レジャー、留学などのカテゴリーから、NZに来た人または来ようとしている人に役立つ情報を1200文字以上書くという内容のもので、つまりは記事の執筆である。ちなみにNZでは仕事の種類によりTAX CODEというものがあり所得税の税率が決まっていて、執筆の仕事は”コラムニスト”に該当するらしい。コラムニスト…!

これだ!

自分の中でピンときた。これをやろう!早速メールで連絡をとり、記事を書くための条件などを確認した。一定の条件のもと記事を書いて入稿し、採用されれば報酬が頂けるというシステム。今までの自分にはまるでなかった仕事の概念。好きな時間に好きなことを好きな場所で書く。

まさか自分がコラムニストになろうとは。

SUSHI(vegetarian option)
クリスピーの頭文字はCでは?…と静かに思う

ー筆者のひとり言(久々)ー

文中に”できない理由探し”と書いたが、これは高校卒業後に初めて介護現場で働き始めた時、施設長や上司がよく使っていた言葉である。「できない理由を探さない」これは直接的に私に言われた言葉ではないが、あの時の自分が信じて吸収した言葉だ。自分にはこれがよほど染みついてる。私は仕事をする上で常にプロフェッショナルでありたいと思っている。仕事をする時、諦めようとする時、感情が揺さぶられる時、いつもこの言葉が浮かんだ。「できない理由を探さない」。それは粘り強く取り組む力となった。簡単に諦めない力となった。向上心を持ち続ける力となった。職場が変わり職種が変わってもこの言葉はいつも私の根底にあった。
一方で、私生活でも割とそんな調子だったので、これは少し自分に厳しい生き方をしてきたかな、と思う。今は気が乗らないことはやらないし、うまくいかない時に無理やりにどうにかしようとはしない。冷静さを保ち俯瞰してみるようになった。それに、仕事におけるプロフェッショナルさと、”私自身”におけるプロフェッショナルさの意味は違う。”私自身”におけるプロフェッショナルとは、自分に正直であること、自分の感覚に正直に行動すること、それである。

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