白石一文さんの「ここは私たちのいない場所」を読みました。

一人で生きる意味を考えさせられました。
そして二人でいる意味、家族でいる意味を考え直しました。
良きにつけ悪しきにつけ、夫婦は同じ方向を向くべき?
いやいや、パートナーに対するスタンスが同調や別の歩みを決める?

理由は十人十色であるが、一人が好きな人もいる。
でも、一生100%一人が好きな人は見たことがない。
ある時期に、心は変化して人を求める。

何に重きを置き、何を貫くのか?
その人にしかわからない?
いや多くの人が自分自身でも迷いながら、葛藤しながらその選択を日常的に行っているのかもしれない。

つい先ごろ、ある漫画家さんの尊い命が消えました。
他者が大切にしているものにズカズカ踏み込んで、荒らしたあげくに心無い言葉を投げかける・・・。
力のあるもの(力があると勘違いするもの)にとっては、日常茶飯事であろうが、その反応の仕方にも心なさが顕著に現れ、怒りを禁じえない。

読書の感想をあれこれ書くのだが、根本的に作品を送り出してくれた作家さんやその関係者に尊敬の念を抱きながら、自由な意見を述べさせてもらえる現状に感謝している。

勝手に作品の意図を変えてしまうという暴挙への怒りと作家さんの無念を慮れば、日頃から聞こえてくる某業界の節操と常識のなさを改めて恥ずべき行為と認識せざるを得ない。

かの漫画家さん作品も、ヒューマニスティックな問題提議をしてくださる作品でした。
ちょうどこの本を読みながら感じたことにシンクロするようにあのドラマの内容を思い出していたのです。

少しちぐはぐなストーリーに違和感を覚えましたが、総じて悩める人の心を真摯に描写する漫画家さんのスタンスが垣間見え、かの日の前日に読ませていただいたツイートからその違和感に合点がいき、今度は原作の方を読んでみようと思った次第です。

誠に悲しく、彼女の心中を察するに、その無念さは果てしなく、残念な出来事でありました。
ご冥福をお祈りいたします。

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