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元旦の過ごし方

おはようございます。
Kindle作家のTAKAYUKIでございます☆彡

元日を迎えました。
明けましておめでとうございます。

ってな訳で、青春の味、豚汁を食べた僕は、初詣に参りました。
1時間後に帰宅。こたつに入って身体を温めます。
そして、そうです、新年と言えばこれですよネ!
「今年も利他の心を忘れず、日々前進あるのみ。乾杯!」
僕はおちょこを呷りました。熱燗です。最高の一杯です。
それから僕は天井を見たり、目を細めて本棚をガン見したり、畳の縫い目を何度も目で往復しながら、熱燗を飲み続けます。

「テレビだとぅ? 笑止。元旦からテレビを見ているようではまだ嘴が黄色い」

僕は熱燗のおかわりを拵えるため台所へ移動。あわせて冷蔵庫からおせち料理を取り出すと、テーブルの上に置きました。
正直、僕はおせち料理がそこまで好物ではない。冷たいし、苦いし、甘すぎるし、渋いし…。まあ子供の頃に比べれば、まだ食べられるようになったけどサ。

僕は黒豆、蒲鉾、栗きんとん、昆布巻きなどを、無心で食べ進めます。これも他ならない利他の心。おせち料理を食べるということは即ち、神様にお供えするものを一緒に食す事で、御利益にあずかる為なのであります。あと、朝から台所を使わないとかネ!

「酒に向かえばまさに歌うべし。人生幾何ぞ!」
出ました。元旦から曹孟徳の短歌行を詠んだ僕は、座椅子を倒しました。
平時ならこのまま眠れば間違いなく、メタボ腹が進行します。だけど今日は元旦。神様にお仕えしながら飲み食いをして寝る。これこそ神様から恩恵を受けるコツではないか。
「朕は少し寝る。羊の刻に起こせよ!」
だけどリビングはしーんと静まり返っている。

目が覚めると、酉の刻だった。時刻は19時を迎えようとしていた。
「刺客の仕業か。誰か…急ぎ台所へ集まるのだ!」
僕は天井に向かって叫びました。いくら神様と一緒に過ごしているとは言え、20時以降に飯を喰らうのだけは避けたい。20時を過ぎれば、確実に神様関係なしに肥えてしまうことは必至。まだ昼間だからこそ、仮眠も許されたのだ。

「今は危急存亡の時。急いですき焼きを拵えるのじゃ!」

僕は手洗いうがいを済ませると、鉄なべに割り下を投入。焼き豆腐、椎茸、しらたき、春菊も投入。さらに白菜を加え、牛肉を静かに投入しました。
冷蔵庫から鶏卵を取り出し、小皿に落下させ、研ぎます。
「これにてすき焼きの完成じゃ。皆の者、急いで喰らうのだ!」

僕は牛肉に鶏卵をつけて喰らった。牛の旨味を鶏卵が後押ししてくれる…。
とても美味しい。普段は苦くてあまり食べない春菊も、鶏卵のおかげでマイルドになり、とても美味だ。木綿豆腐一辺倒の僕も、久しぶりの焼き豆腐に舌鼓を打つ。どれもこれも美味しいぞ。
「嗚呼…元日こそ、すき焼きを喰らうべきだ!」
僕は3本目の缶ビールを飲み干しました。

僕はスマートフォンをタップした。時刻は21時を過ぎている。
「もはや退却しても城は陥落している。このまま飲み明かすしか他あるまい」
僕はこのあと、再び熱燗を飲み始めた。ぐいぐいおちょこを呷っていきます。

「そうだ。今宵は初夢ではないか!」

僕はおちょこを呷ると、急いでみかんを食べます。ビタミン不足は免疫力の低下を招く。寝正月にならない為にも、みかんは大いに食べるべきだ。
糖分が問題だけどネ!
さらに素早く歯磨きを済ませると、寝室に移動。布団をバンバン叩いてから、ベッドに入りました。
「初夢か。頼んだぞ」


2時間後、僕は目覚めました。
「うわっ。冷たい」
僕は大汗をかいていました。
「あんな嘴の黄色い猿たちに追いかけられるとは………」
僕はバスタオルで全身を拭いてから着替えました。

再びベッドに入るも、睡魔が訪れない。
「嗚呼…しまったあ」
僕は夜中に一人、声を上げました。
そう、僕はお雑煮を食べ忘れていたのです。
ちゃんとお餅と大根、ゴボウ、人参、鶏肉、青のりを購入したと言うのに…。
あくくッ。


【了】

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