ねこってこんなに可愛いの? 第9弾
みなさん、おはようございます。
kindle作家のTAKAYUKIでございます☆彡
お正月と誕生日を過ごした僕は、完全に肥えた。自分でもはっきりと分かる。嗚呼…僕はまたしてもメタボ腹を更新してしまったのである。
悩んでいても仕方がない。
僕は玄関のドアを開けた。とても冬とは思えない太陽からの日差しに目を細める。日中はロンティとハーフパンツ姿で十分事が足りる。
庭に出ると、ソラがこちらに背を向けていた。表題の写真の状態だ。
「ソラ。君は明らかに眼光が鋭くなった。何か悩みでもあるのか?」
僕の問いに、ソラが一発で振り返った。
「君の瞳には、怒りと絶望を感じる。話してごらん」
僕の言葉を完全にスルーしたソラは、バリバリと音を立てながら、焼き魚の切り身を食べ終えた。
「ソラの大好きなツナとささみのハーモニーを持ってくるよ」
僕は速攻でツナとささみのハーモニーを取りに行き、すぐ戻った。
「ソラ、おいで」
ソラがゆっくりと振り返った。
するとソラが、『二ヤャァ』と小さな声で長く鳴いた。
僕の心に違和感が走った。
「ソラ、焦ることはない。もっとここにいればいい。いつかその傷は勲章となって、ソラの糧になるはずだ。古傷の全てが悪いわけじゃないョ」
モモにフラれ、時に他の野良猫と戦い敗れたのかも知れない。だけど人間と同様、生きていく為には、艱難辛苦は避けられないのだ。
ソラは振り返ると、ゆっくり茂みに向かって歩いて行く…。
僕はその場に座り込んだ。
きっとソラは、もう戻っては来ない。
僕には分かる。これが今生の別れだと………。
僕はソラの歩く様を目に焼き付ける。
僕の想いが届いたのか、ソラがもう一度振り返った。
「ソラ…」
「にゃッ」
僕の言葉を遮って、ソラが鳴いた。
これ以上の言葉は不要と言う事だ。
そして、もう見送りも良いという合図でもある。
ソラはゆっくりと茂みの奥に消えて行った。
僕は日が落ちるまで、その場に座っていた。
【了】
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