阪神部会レポート20170827

本日も以下の流でで定例会を行いました。
陰実証(高島先生)→お灸に関しての講義(大上先生と長江先生)→各クラスごとで実技→古典(脉色類)


お灸は「温灸」を今回はメインにしました。
温灸は8分や9分辺りでとることによりじんわりとしした汗をかかすことにより「熱」を抜いて、その結果、表に近い浅い部位の陽気や水の停滞、硬穴に有効になります。
日頃、治療所で使用する場合は背部の硬い所におよそ8~12ヵ所に「温灸」を使用します。
また、膝や手首など炎症がある場合も鍼を置鍼した所に「温灸」を用いる場合もあります。

粗悪もぐさを少し大きめに固めて、それを筒の上に塩を撒いた上にのせて燃やします。(塩灸)

粗悪もぐさを固めてからティッシュでくるんでそれを三番~五番の鍼柄に艾をつけて燃やす方法もあります。(灸頭鍼)

温灸は日頃、なかなか火が燃えにくい「粗悪もぐさ」を約一センチほどの三角錐状にしたものを作っておいて使用します。

弟子は日頃、空いてる時間などを用いて温灸を作っておきます。
初めて温灸を捻ろうとすると手汗でもぐさがボロボロしたり、温灸が柔かったりします。
そのためなかなか固めるという事に苦労します。
ですが、毎日、コツコツすると少しずつでも形にはなってきて、やがて出来るようになります。

経絡治療学会の夏期大学の際に知りましたが、今は温灸を使用する鍼灸院は少ないそうです。
理由としては煙と多少の手間がかかる事からめんどくさいとの事です。

温灸を日頃、用いる私としては非常に勿体ないと思います。
冒頭に述べたように温灸は鍼との組み合わせ次第で色々と症状別に使用できて便利です。
特に張りがある硬穴や炎症性のものに関しては有効的です。
透熱灸に変わって千年灸を用いている整骨院などの差別化にもなって凄く良いと思います。

便利な事は良いことですが、自分自身でする透熱灸や温灸は、使用後の効果が分かりやすくでますので、使用した事のない鍼灸師さん達も一度試してみたら良いのではと今回の勉強会を通じて改めて思いました。

以上で今回のレポートを終わります。

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