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密かに泣いたこと

私は長いこと婦人科疾患患者です。
・多嚢胞卵胞
・プロラクチノーマ
・子宮内膜症
・子宮筋腫
子供はいません。
死ぬほど欲しい訳でもなかったっていうのもあるけど。

子宮筋腫と内膜症の手術を2回しました。
ここ何年かは中用量ピル→黄体ホルモン剤と変遷しながら、人工的に生理を止めて、身体を守ってます。

今回、腎臓結石がみつかり、手術の前に本当に沢山の検査しました。
そのせいか、不正出血が酷くなりました。
寝てる間に、急なコアグラ(巨大な血の塊)が産まれてきて、んあーって目が覚める‼︎
もちろん血塗れです。

手術前にこんな出血して大丈夫?
ってか、私、なんで薬飲んでるのに生理止まらないの?
って気になったので、手術する病院の婦人科に行ってきました。

結論から言うと、子宮筋腫のせいで不正出血が起きているとの事で、
①出血を我慢するか
②子宮を全摘するか(もう子宮筋腫の3回目の手術は年齢的にもね)
ってことだった。

今回の手術に問題ないかの相談に行っただけだったのに、子宮全摘を薦められる…。
地味に堪える。

子供の頃は競泳をしてて、生理が変則だったり、生理が止まったりする事に、全く違和感なかった。
母も、『中高生はホルモンが安定しないから』気にして無かったし。
※うちの両親は、本当に医学的知識がなくて、小1でIgA血管炎の私を漢方薬局に連れていくタイプで、小児科に行ったら即入院レベルになってた。

中高生で婦人科=中絶しにいくみたいなイメージが強かった30年前。
あの時の私に「いますぐ婦人科に行け」と言いたい。

紆余曲折を経て、苦しい苦しい薬物治療や手術を乗り越えてきた私のズタボロの子宮ちゃん。
子供を産まなかったとはいえ、なんだかんだの私の戦友的な臓器を『もうさっぱり取りましょう!いつにしますか?』と言われ、地味に傷つく。
沈黙のあと「今回は、TUL(尿路結石手術)ができるかどうかを確認に来たので、子宮全摘は考えます」と行って帰ってきた。

他の治療を探したい。
できるなら。
血管塞栓術できないのか調べたい。

男性が前立腺癌になった時、
前立腺摘出以外にも、ダヴィンチ手術も、粒子線治療も選べるのになぁ。
年齢問わず、男性機能を残す選択ができる。

女性は良性腫瘍であっても、子宮全摘を薦められる。
基本的に年齢で全摘薦められるの、理不尽な気もする。
違う臓器だから、仕方がないかもしれないけど。



【子宮全摘すると何がどうなるのか】は今まで1000回くらい調べている。

私は常時腹水が溜まっていて、不正出血だって、子宮全摘したら不快症状は無くなる。
そりゃあ取ったら、子宮癌にもならないよね。

それでも、悩む。

帰り道に、知らない小さな女の子が私にバイバイしてきてくれて、いつも通りにバイバーイって手を振りながら、哀しくなってしまった。

子供がいない自分の人生を全く後悔していない。

それでも、こんなに長いこと頑張って治療してきたのに、結局は全摘しか無いんだって思ったら、哀しかった。



私のパートナーの20歳の娘ちゃんは、最重度知的障害者だ。
もう1人健常児の娘ちゃんがいるが、きょうだい児の妹ちゃんはお姉ちゃんの事を揶揄われるのが嫌で、私立中学校に進学した。

子供がいる悩みも、幸せも、私は知らないけど。

パートナーと奥さんの長い喜怒哀楽を、私は邪魔するような事を今までもしていないし、これからもしない。
彼に不満をぶつける事はあっても、家族のことは絶対に口出ししない。
奥さんにも娘ちゃんたちにはなるべく傷ついて欲しくは無いので、ずっと日陰にいる陽気な愛人w

愛人にとっては切実な問題。

私の場合、もともとセックス好きじゃないけど、彼が他人としないことを持っていないと自分が不安定になるのよね。

好きな相手だからしたい。
好きな相手に喜んで欲しいし、自分の存在価値を確かめたい。
大袈裟w
愛されてると思うからこそ、ひとつでも愛される要素を無くしたくない。

触れ合いたいというか、終わった後、ダラダラする時間が好きなんだよ。
私の幸せの時間って、側で居眠りしたり、しょうもない話をする事なんだよね。

だから、子宮全摘したくない。

不倫がどうのこうのの意見も求めてないし、何かあったら慰謝料払う予定で貯金もしてる。
大事な家族を守ってきた奥さんに対してお詫びはする気持ちはたくさんあるけど、今のところ彼と別れる気がない。

私が身を引けるなら、どんなに楽だろうって思うんだよ、本当は。
私がいなくなったら、しばらくストーカーするって言ってて笑ったけど。
別れる選択ができたら、それなら私も迷いなく子宮全摘したんだろうな。

自分でその事に気付いて、哀しくて泣いた。

あと何年でその時が来るかもしれない。
その前に、必ず手術しないといけない時が来るかもしれない。

そういうギャンブルをこれからも続ける。

5年付き合ってて、口下手なデリカシー無い人が初めて『何があっても愛してるよ』って言った。
死ぬほど泣いた。
追いついめて、ごめんね。
死ぬような病気じゃ無いんだから、元気になりたい。

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