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「個性豊かなチームをまとめる役目を担う瀬戸熊直樹、そして本田朋広だけがこなせるポジションとは?」瀬戸熊直樹・本田朋広対談スペシャル企画(2)

近代麻雀note・Mリーガー対談スペシャル企画は引き続き、TEAM雷電の瀬戸熊直樹と本田朋広の話をお届けする。本田がMリーガーになる以前から交流があったという2人。同じチームで戦うようになって、関係性はどのように変化していったのだろうか。(全3回の2回目/#1、#3へ)
[文・東川亮]

■瀬戸熊直樹と本田朋広、Mリーグ以前の関係性

――Mリーグに入る前のお2人の接点は。
 
瀬戸熊 僕は本田が富山でやっていたお店に、5、6年続けてゲストに行っていました。本田が東京に来たときもよく会っていたので、東京にいる人たちの中では、僕は本田を結構知っているほうです。一番知っているくらいじゃないかな。セットとかはやっていなかったですけど。

本田 僕は10年ぐらい連盟にいますけど、そんなに上の人と関わる機会もなかったんです。その中で、瀬戸熊さんはゲストをお願いしたことが何回もあって、接する機会は他の方より多かったですね。
 
本田 瀬戸熊さんを一回お呼びしたときに反響が良くて「また来てほしい」っていう声も多かったので、お願いしていました。

――本田さんはMリーグに入る前に日本プロ麻雀連盟のグランプリMAXを連覇されていましたが、当時のお互いの印象はいかがでしたか。
 
瀬戸熊 やっぱり勝負強い麻雀でした。仕掛けも鋭くて、森山会長がよく鳴き麻雀を「シャッフル麻雀」って言うんですけど、要するにシャッフルして自分の手を持ってきちゃうっていう麻雀ですよね。

 どっしり構えている人って自分が良くなるまで動かないんですけど、本田は逆で、初手からどんどん積極的に戦いに参加してペースを掴みにいく。昔から鋭い麻雀ではあるなと思うし、そこは今でも変わってないですね。
 
本田 瀬戸熊さんはとりあえず、ひたすら勝ちまくるイメージが本当に強かったです。リーグ戦でも500くらい勝つんじゃないかっていうペースの年もありましたし、そういうのを見ていて、当時は誰も最強を疑わないくらい、瀬戸熊さんは勝ちまくっていたような気がします。

――本田さんは、ご自身が加わる前のTEAM雷電をどういうふうにご覧になられていましたか?
 
本田 面白い麻雀、高打点の麻雀という、世間のみなさんのイメージ通りです。僕も今後はそういう麻雀をするんだな、っていう気持ちで入ったぐらいでした。
 
――瀬戸熊さんから見て、入ってきた時の本田さんの印象は。
 
瀬戸熊 もともと知っていたので、純朴なところもあるし、うちのチームにはすぐ馴染むなと思っていました。でも、やっぱり知れば知るほど、いい意味で意外と頑固なところがあるなと。信念が強いって言うんですか。芯はしっかりしているなって思います。
 
本田 いや、そんな頑固じゃないですけどね、
 
瀬戸熊 どうでもいいところはどうでもいいんだけど、頑固なところは頑固。

■雷電はチーム練習をしない?

――TEAM雷電はあまりチーム練習しないと伺ったことがありますが、今もそうなのでしょうか。
 
瀬戸熊 変わっていないですね。みんな忙しいですし、それぞれが他でちゃんと麻雀を打っているので、必要ないのもあるし。あと、チームメートとは対戦しないじゃないですか。黒沢さんとはリーグ戦でも当たるし、萩原さんとか雷電同士でフォーカスMとかでも当たりますけど、Mリーグの練習と考えると、やっぱり難しいなと思います。

 他のチームの皆さんがどうやっているのかは分からないですけど、僕の持論として自分で試合に参加したほうが、練習会の何倍もいいなと思いますね。
 
本田 僕は正直、チーム練習とかはめちゃくちゃやりたいタイプなんです。でも正直、そうなると自分の色が出ないのかなって。Mリーグは個人個人が違う色を出していったほうが面白く見えると思います。

 たとえば、U-NEXT Piratesの小林剛さんとかはすごく仕掛けが多いですけど、チームメートのインタビューとか聞いていると、役牌を鳴かなかったときに剛さんが「どうして鳴かないの?」みたいなのを聞いてくる、と言っていますよね。たぶん、チーム練習ってそういった感じに寄せるじゃないですか。みんなが同じ方向性で、一緒に正しいことをして頑張ろう、みたいな。だけどウチのチームはみんな違う色があるので、そっちの方向を伸ばすのがやっぱりいいことなのかなと、最近は思うようになりました。

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