ミミックロジック 「疑心暗鬼」ルールの攻略

「ミミックロジック」というゲームの中の「疑心暗鬼」というルールの、私なりの攻略について記したいと思います。


「ミミックロジック」とは

「ミミックロジック」は自動生成論理パズルローグライクです。

宝箱の発言を聞いて、ウソつきミミックを見つけ出し、
それ以外の宝箱を開けていこう!
ミミックを開けるとゲームオーバー。
宝箱で手に入った装備やアイテムで敵を倒してダンジョンを制覇しましょう。

問題は毎回オートで製作されるので、
何度でも推理を楽しむことができます。

「ミミックロジック」steamストアページより引用

「ミミックロジック」とは、にほへさんという方が作られたゲームです。steamでデモ版も配信されていますので、遊んだことがない方は是非一度遊んで見てください! 下のリンクからストアページへ飛べます。
デモ版では「疑心暗鬼」ルールはプレイ出来ないのでお気を付けください。

ここからは、ミミックロジックの疑心暗鬼ルールをプレイしたことがある方向けに書いていきます。

「疑心暗鬼」での考え方

「疑心暗鬼」のルールは以下の通りです。

ミミックは本当の事を言うが、ミミックと同じ色の普通の箱がウソをつく。

「ミミックロジック」ゲーム内より引用

私は以下のような順序で考えています。

  1. 同色の箱が一つの箱を見る。

  2. 同じ意味の発言、矛盾する発言を探し、どの箱がウソをついているかを考える。そこから、どの色にミミックが存在するかを推測する。

  3. 同色の箱が少ない色から、場合分けして考える。

それぞれのステップについて、理由を含め具体的に解説していきます。


1.同色の宝箱が一つの箱を見る。

これは、ある色の箱が一つだけの時、その箱の発言内容は絶対に正しいからです。
その箱がミミックの時は本当のことを言います。
ミミックでない時も、同色の箱が無い以上「ミミックと同じ色の普通の箱」という条件に当てはまることは絶対に無いので、本当のことを言います。
なのでこの箱の発言内容は絶対に正しく、全面的に信頼して構いません。
この箱がミミックかそうでないかは、現状では判断がつきませんので、最後に辻褄を合わせる時に考えましょう。次のステップに進みます。

2.同じ意味の発言、矛盾する発言を探し、どの箱がウソをついているかを考える。そこから、どの色にミミックが存在するかを推測する。

これは、ミミックの存在範囲を絞り込むために行います。どうしてウソをついていることとミミックの存在範囲が関係するのかというと、このルールであり得る箱の状態が以下の3通りだからです。

  1. ミミックで、本当のことを言っている。

  2. ミミックでなくて、本当のことを言っている。

  3. ミミックでなくて、ウソをついている。

つまり、ウソをついている→ミミックではない、かつ同色内にミミックがいる と確定します。
この理論を使ってミミックの存在範囲を絞り込むために、同じ意味の発言や矛盾する発言を探すということです。矛盾する発言がある場合、どちらかがウソをついていることになりますからね。
矛盾する発言のどちらがウソかを判断できないときは、場合分けを使って考えます。
場合分けについては、次のステップで説明します。

3.同色の箱が少ない色から、場合分けして考える。

ここでは、先程絞り込んだ範囲の中から、ミミックを特定していきます。

ステップ2で、ある程度ミミックの存在範囲を絞り込みましたよね。
ミミックはウソをついている箱と同じ色です。その条件に当てはまる箱を「容疑者」として、場合分けを用いて考えていきます。
この時、「容疑者」の中で同色の箱が少ない色の箱から始めるとやりやすいです。これは単純に選択肢が少ないからです。
ただし、同色の宝箱が一つの箱は、「容疑者」には入りますが、あまりにも得られる情報が少なく、場合分けの先でもう一度場合分けをしないといけない事態に陥ることがあるので、推奨しません。
また、同色の宝箱が二つの箱の場合は、片方がウソをついている場合、もう片方がミミックだということが確定するため、場合分けの必要はありません。
なので同色の宝箱が三つの「容疑者」の場合分けから考えるといいでしょう。

ここからは、同色の宝箱が三つの「容疑者」の場合を例に説明します。
ウソをついている箱を箱A、「容疑者」を箱B、箱Cとすると、考えられる可能性は下の表1の通りとなります。

表1

それぞれの場合で、他の箱がどうなるかを考えていき、矛盾なく盤面を埋め切れたら、仮定が正しい可能性があります。
ここで注意してほしいのは、あくまでも仮定が正しい可能性があるというだけであって、絶対に仮定が正しいと確信できるわけではないということです。
仮定が正しいと確信するためには、他の仮定が成り立たないことを証明しなくてはいけません。
そのため、この仮定は違いそうだな……というようなものから調べていくと、スムーズに進むと思います。
イメージとしては、選択肢を無くしていくような感じです。

※ステップ2で、矛盾する発言のどちらがウソかを判断できなかった時の場合分けについて

基本的にやることは同じです。
異なる点は、下の表のように二重に場合分けすることになる点です。
矛盾する発言を同色の箱がしていた場合ですが、確実にその色の中にミミックがいますから、以下の表2のように場合分けできます。矛盾する発言をしていた箱を箱A、箱B、矛盾する発言はしていない箱を箱Cとしています。

表2

箱Aも箱Bもウソつき、というようなケースは、「青い箱にミミックは0匹いる」「一番上の列と一番下の列のミミックの数は同じ」というような、はい/いいえの二択でない発言の場合起こり得ます。
例えば「青い箱にミミックは0匹いる」「青い箱にミミックは1匹いる」と発言していた場合、青い箱にミミックが2匹いるとどちらもウソつきになりますよね。

矛盾する発言を異なる色の箱がしていた場合は、以下の表3のように場合分けできます。矛盾する発言をしていた箱を箱A、箱Cとし、箱Aと同色の箱を箱B、箱Cと同色の箱を箱Dとしています。

表3


具体例

では、実際に練習してみましょう。

例①

こちらは作者様のX(旧Twitter)の投稿です。この投稿の動画内で掲載されている問題を例に考えてみましょう。

1.同色の宝箱が一つの宝箱を見る。

今回の場合、黒色の箱が一つしかありませんね。
なので「赤い箱のなかにミミックはいない」という情報は絶対に正しいことになります。

2.同じ意味の発言、矛盾する発言を探し、どの箱がウソをついているかを考える。そこから、どの色にミミックが存在するかを推測する。

今回は「赤い箱のなかにミミックはいない」「青い箱のなかにミミックはいない」「青い箱のなかにミミックがいる」という発言に注目します。

まず「赤い箱のなかにミミックはいない」という発言についてです。
この発言は、ステップ1で述べた通り正しいです。
今回はミミックが一匹だけなので、三色の箱がウソをつくことはあり得ない、という点からもこの発言が正しいことを証明できます。

次に「青い箱のなかにミミックはいない」「青い箱のなかにミミックがいる」という発言についてです。この二つの発言は矛盾していますね。そのためどちらが正しいのか判断する必要があります。
今回は、既に「赤い箱のなかにミミックはいない」という情報がわかっているため、赤い箱の発言が正しいことがわかり、「青い箱のなかにミミックがいる」という発言が正しいと証明できます。

よって、「青い箱のなかにミミックはいない」と発言している箱はミミックではなく、かつこの箱は青いので、同色の青い箱の中にミミックがいることがわかります。
もちろん、先程正しいと発覚した証言からも、青い箱のなかにミミックがいることはわかります。

3.同色の箱が少ない色から、場合分けして考える。

今回は「容疑者」が青い箱に絞られているので、青い箱内で場合分けをして考えてみましょう。今回はミミックの数が1匹と左上にあるので、少しパターンが減りますね。

まず、「黒い箱のなかにミミックがいる」と発言している箱がミミックだった場合、この箱は本当の事を言っていることになり、この箱と黒い箱とで2匹のミミックが必要になってしまいます。これはおかしいですね。

一方、「赤い箱のなかにミミックはいない」と発言している箱がミミックだった場合、この箱は本当の事を言っていることになり、「黒い箱のなかにミミックがいる」がウソになります。つまり、赤い箱のなかにも、黒い箱のなかにもミミックはいないということになりますね。こちらはどことも矛盾しません。

答え

というわけで、「赤い箱のなかにミミックはいない」と発言している箱がミミックであると言えます。



例②

もう一問考えてみましょう。こちらは「ミミックロジック」のゲーム内のスクリーンショットです。

「ミミックロジック」より


わかりやすくするため、それぞれの箱を
A B C
D E F
G H I
と呼ぶことにします。

1.同色の宝箱が一つの宝箱を見る。

ありませんので、次のステップに進みます。

2.同じ意味の発言、矛盾する発言を探し、どの箱がウソをついているかを考える。そこから、どの色にミミックが存在するかを推測する。

今回は箱Aと箱Eが「黒い箱のなかにミミックはいない」と同じ発言をしている他、箱Bと箱Hが「赤い箱のなかにミミックがいる」「赤い箱のなかにミミックはいない」と矛盾した発言をしていますね。まず、後者の発言に注目してみましょう。

箱Bと箱Hはどちらも赤い箱ですね。場合分けしてみると下の表4のようになります。

表4

表を見ていただければわかると思うのですが、どの場合でも赤い箱のなかにミミックがいることになります。
実は、赤い箱が「赤い箱のなかにミミックがいる」と発言している時、その発言は正しく、かつその箱はミミックなのです。場合分けしてみて頂ければ、それ以外の場合矛盾が生まれてしまうことがわかると思います。

というわけで、今回の場合、箱Bがウソつきでミミックでない、箱Hが正しいことを言っておりミミック、ということがわかります。表で言うと下の行ですね。

3.同色の箱が少ない色から、場合分けして考える。

今回は、黒色の箱Aと箱Gに注目してみましょう。考えられる可能性は以下の表5の通りです。

表5

今回はステップ2で既に一匹ミミックを発見しているので、どちらもミミックだというのは矛盾してしまいますね。それ以外の可能性を考えてみましょう。

まず、箱Aがミミックで、箱Gがミミックでない場合。この場合、箱Aが正しいことを言っており、箱Gがウソをついていることになります。しかし箱Aは「黒い箱のなかにミミックはいない」と発言しており、これは間違っています。矛盾していますね。

次に、箱Aがミミックでなく、箱Gがミミックの場合。この場合、箱Aがウソをついており、箱Gが正しいことを言っていることになります。箱Aの発言「黒い箱のなかにミミックはいない」はウソであり、ここには矛盾はないです。しかし箱Gの「青い箱のなかにミミックがいる」は正しいはずですが、既に箱Hと箱Gで二匹ミミックがおり、青い箱のなかにミミックがいるとするとミミックが三匹いることになってしまいます。矛盾していますね。

最後に、箱Aも箱Gもミミックでない場合。この場合、箱Aも箱Gも正しいことを言っていることになります。箱Aの発言「黒い箱のなかにミミックはいない」に矛盾はなく、箱Gの発言「青い箱のなかにミミックがいる」も、残りのミミックが青い箱のなかにいるので矛盾は見当たりません。この選択肢が正解のようですね。

さて、ここで箱Aと箱Eが「黒い箱のなかにミミックはいない」と同じ発言をしていることに注目してみましょう。同じ発言をしている、ということはどちらも本当のことを言っているか、どちらもウソをついているかの二択です。先程、箱Aが正しいことを言っていると判明し、かつ青い箱のなかにミミックがいることもわかっているので、箱Eが本当のことを言えるのは、箱Eがミミックの時だけです。

これですべてのミミックの位置がわかりましたが、念のため、箱同士の発言が矛盾しないか調べてみましょう。

黒箱A「黒い箱のなかにミミックはいない」(本当)
青箱C「左の箱(=箱B)はミミックじゃない」(ウソ)
青箱D「上の箱(=箱A)はミミックだ」(ウソ)
青箱F「一番右の列(=箱C,F,I)にミミックがいる」(ウソ)
黒箱G「青い箱のなかにミミックがいる」(本当)
赤箱H「赤い箱のなかにミミックはいない」(ウソ)
青箱 I「上の箱(=箱F)はミミックだ」(ウソ)

赤箱B「赤い箱のなかにミミックがいる」(本当)
青箱E「黒い箱のなかにミミックはいない」(本当)

……大丈夫そうですね。矛盾は見つかりませんし他の可能性も考えられません。

答え

というわけで、こちらが答えになります。こちらも「ミミックロジック」のゲーム内のスクリーンショットです。

「ミミックロジック」より

終わりに

というわけで、「ミミックロジック」というゲームの中の「疑心暗鬼」というルールについて、私なりの攻略方法をお話してきました。
この記事が誰かの助けになれば幸いです。
そして「ミミックロジック」にハマってくれる人が増えますように!

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