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スイスの大学院について

今回はスイスの大学院について紹介しようと思います。
もちろん、学科やキャンパスによって雰囲気が異なるので、かなり私の個人的体験ベースでの紹介にはなりますが、特徴など、お伝えできたらと…


スイスの大学院への申請方法

まずスイスの大学院へ申請したい場合は、各々の大学のウェブサイトでの募集要項を確認する必要があります

私の場合、英語とドイツ語ベースの講義受講、そしてアカデミックなことを学ぶこと(言語学に関する)が希望だった為、スイスのドイツ語圏の国立大学の募集要項を確認しました。

バーゼル在住な為、バーゼル大学へ申請しましたが、自身の大学の基準がバーゼル大学での修士課程に必要な基準に満たなかった為、ベルン大学に申請しました。

バーゼル大学での申請が通らなかった理由は、自身の日本の出身大学が公立大学で博士課程が無い為、バーゼル大学が基準とする❛大学❜のレベルに出身校が満たなかったことが原因です。

従って、バーゼル大学で修士課程を学ぶ際は学士課程を博士課程が存在する大学で修了している必要があるということです。学士課程の成績は割と良かったのに、出身大学に博士課程が無いからアカンって、どういうこと?と思い学士の時にお世話になった教授から推薦状も書いてもらい、それと合わせて再度問い合わせましたが、基準は基準で例外は無しとのことで申請が通りませんでした。

そのため、残るはチューリッヒ大学、ルッツェルン大学、ベルン大学というまた少ない3つの大学からどこを選ぶかという選択を迫られました。ちょうどコロナで時間がたっぷりあったので、それぞれの大学の言語系の学部をじっくり調査し、ベルン大学社会言語学部が自身の興味に沿ったカリキュラムや講義を提供していた為、その学部へ申請することを決心しました。

準備に必要だったのは
・高校の卒業証明書、また成績
・大学の卒業証明書、成績、また講義内容(自身が取得した単位の講義内容を英語かドイツ語かで詳しく書く必要があり、この作業は割と心が折れそうでした。)
だったかと思います。

私はそれに加えて
・学士時代にお世話になった教授からの推薦状
・なぜその学部で学びたいかのモチベーションレター
・ドイツ語、英語の資格
も追加で送りました。

スイスの大学だけに限らないかとは思いますが、学部のカリキュラム、申請方法などは随時変化する為、ウェブサイトでしっかりと確認する必要があります。

正直内心、ベルン大学もまたバーゼル大学と同じ理由で断ってくるのではないかと思っていましたが、無事申請が受理され、2021年春学期から大学院での勉強をスタートすることができました。

と、私のケースを見てもわかる通り、それぞれの大学によって求めてくる基準が全くことなりますので、幾つかの大学に申請することは大事かと思います。


スイスの大学院について

スイスの大学院に通って思うことは、大学院では基本的に英語がベースの授業が多いということです。

スイスのドイツ語圏で生活をしていると、ドイツ語が分かる前提という態度で移民局なども接してくるため、ドイツ語必須…と感じることが多かったですが、アカデミックな場では、割と英語が主流と言えるでしょう。(これももちろん大学や学部によります。チューリッヒ大学はより英語が多く、ベルン大学はドイツ語の授業も多い印象です。)

しかし、私の場合はベルン大学の言語学科だった為ドイツ語の資格を資料として送っておいてよかった…と今になっては思います。なぜなら、知人がスペイン語学科で学んでいましたが、ドイツ語のB1の資格が無いとベルン大学の学士課程を始めることができないと言われたと言っていたからです。

従って、申請に必要な書類事項には記載されていない、ドイツ語の資格の証明書が必要なケースもあるということです。しかし、必要書類に追加でまた必要な書類がある場合は、恐らく事務局から連絡が来ると思うので、まずは必要書類を送るのがいいかと思います。


学費について


スイスの大学院の魅力はなんといっても学費かと思います。
日本の大学院や、アメリカ、イギリスの大学院と比較しても破格な学費。
スイスの国立大学の場合、外国籍の学生とスイス育ちの学生とは学費が異なります。

スイスの学生
1セメスター 600フラン

外国籍の学生
1セメスター 1100フラン

です。日本円が現在は少し弱いのですが、年間それでも40万円前後です。
生活費や寮費、シェアハウス代などはそれぞれ個人によって差があるかとは思いますが、学費だけを考慮すると他の英語圏の大学に進学するよりも断然お安く済むのではないでしょうか。


まとめ


これは勝手な考察ですが、派手な学生生活を好む学生はスイスに来ないと思うので、真面目な学生に囲まれて勉強できるのも魅力かと思います。

スイスの学生自体も割と奨学金やバイトをしながら生活している子が多いので、パーティーとなっても持ち寄りが多く、外食がそもそも高いので交友関係を築くにもそんなにお金がかからないかと思います。更にスイス人はお金のかからない、散歩や山登といったことが好きなので、趣味にもお金がかからないという…


また、大学も外国籍の生徒には色んなアクティビティを提供している為、無料のそういったスポーツ活動やスイスでのアクティビティに参加して交友関係を広げることも可能です。

個人的にはごり押しできるスイスの大学院。
派手な生活が好みな人には合わないかもしれませんが、学びに没頭したい学生さんにはピッタリの環境だと思います。