悪について

カントの眼線は低いのである。神の子の行状ではなく、超人の行為ではなく、聖人君子の生活ぶりではなく、日常生活における普通の人々の何気ない行為、そのしぐさや眼つき、あるいはふっとした言葉遣いのうちに、倫理学のあらゆる事例が示されている。そこには肥沃な低地が広がっているからである。(「悪について」中島義道 著)

自分はなんて傲慢で自分本位な考え方になっちゃっていたのか。自分のしたことに対する責任から目をそらして、勝手に高いところから見下ろしていたことに気づかされた。ほっぺたをひっぱたかれたような気持ちになりました。まさにルソー体験ならぬ、カント体験。(回心のきっかけ?)


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