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エッセイ【観劇】ピエタ

下北沢の本多劇場で。小泉今日子プロデュース、出演者は女性のみ。
はじめての本多劇場は、椅子が硬くてお尻が痛くなった。

舞台の内容は期待していなかった。
実際に、舞台演出はとてもシンプルで、見た目にはあまり変化がないまま、話は淡々と進んでいく。

ランチタイム直後の開演に加えて、バイオリンと鍵盤楽器の生演奏が、美しい歌声が、観客を眠りの世界へ誘惑する。コックリコックリ船をこいでいる人もいた。休日の午後、それもまた贅沢な時間の使い方でよし。

このまま、あまり変化のない話で結末を迎えるかなと予想していた終盤「むすめたち、よりよく生きよ」というメッセージ。

そう、わたしたちは日々を愚痴ったり悲観したり、疲弊して過ごしている暇はないのだ。仕事をしていたってしていなくなって、結婚していたっていなくなって、昨日より今日、今よりも明日、よりよく生きる。

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