見出し画像

感じるな、考えろ!

マッチングアプリで知り合った彼と2ヶ月で別れたので、その一部始終をお届けしようと思う。


とあるデートの後、話題を提供して喋りまくってもどこか盛り上がらない会話に、モヤモヤした私は彼にLINEした。

彼からはデートで行った私の好きな美術館の展示の感想が簡潔に送られてきた後で、その感想には触れずに「私もいろんな話が聞きたい」をオブラートに包んで伝えた。


彼は基本受け身で、「色んな話を聞けて楽しい」「俺は聞くの苦じゃないよ」「知らないことが知れるのは好きなんだ」と私が一方的に話した後に笑いながら付け加える。ではその話の後に、彼からの意見が聞けるのかといえばそうではなく、私の持論を要約して「そう考える人もいるよね」とまとめてしまう。

そして、「俺はあんまり考えずに聞いてるから、気にしないで」とまさかの言葉を発した。


「考えない」は、人と話す中で一番やってはいけないことではなかろうか。


あまりにも失礼で、しかし悪気のないその穏やかな笑顔に絶句した。後々、国語の先生をしている友人にその話をすると、「対話を放棄している。貧しいね」と辛辣なキレッキレのコメントをもらった。


LINEに話を戻すと、その後彼から電話があった。私が1週間近く連絡をしていなかったからだ。

話が噛み合わないことや、ずっと話すのはしんどいことを漏らすと「そろそろお互いの嫌なところが見える時期よね」と真剣ではない。もっとダイレクトに伝えると、昔先輩に「お前の話は面白くない」と言われたことを話し出した。それから本を読んでコミュニケーションについて勉強したらしい。口下手な人はいるが、勉強だけではなくやはり実践は大事である。


その後別れ話を切り出した私に、「その気がないのに付き合うのは無責任ではないか」と彼は言った。しかし、彼が私を選んだのも所詮「タイプだったから」というもので、一方的なその感情が理解できなかった。

「好き」の感情が湧いてきにくいため、「楽しい」と思える相手と一緒にいたい。それではダメなのか。付き合うには「好き」が必要なのか。付き合う必要ってあるんだろうか。

ぐるぐると思考が止まらない。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?