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創造主へ

人々は遠く離れた相手とも話すことができるように電話を開発しました。

それがいつでもできるようになったら…
そう考えた人間は電話を小型化して常に身につけるようになりました。

人々は遠く離れた相手と膨大な情報をやりとりしたいと考え、インターネットを開発しました。

それがいつでもできたら…
そう考えた人間は小型化した電話をインターネットに接続できるようにしました。

そして一人一人が個人の情報保存スペース(クラウド)を持つようになり、どのようなデバイスからも情報を引き出せるようになったのです。


開発し、小型化し、身につけるようにして、複数の機能をまとめあげ、アクセスの選択肢を増やす。

このことはきっとメタバース(仮想世界)にも適用されていくでしょう。

仮想世界を開発し、小型化して、一人一人が所持するようになり、複数の機能を持たせることでその世界で完結できるようにして、様々な人々がその世界を訪れるようになる。

つまり、あなたが神(創造主)となる、ということです。


人間にはある習性があります。

それは、自分達の生活スタイルや現実に起こる物事(物語)を神に投影する、というものです。

牧畜民は自分達が動物達を管理しているため、神も自分達を管理しているのだろうと考える傾向があります。

農耕民は自分達が穀物を育てているため、神も自分達を育てているのだと考える傾向があります。

事故で両親を亡くした彼女が「なんでお母さんとお父さんは死んでしまったの?」と泣き叫ぶとき、心臓の機能が停止したから、などということが聞きたいのではなく、本質的には、

どのような物語が私から両親を奪ったの?
このような物語を展開させた神の意図はなんなのか?

ということを問うているといえます。

これも人は物語(神)に支配されている、の意味の一つになります。


人間は世界を創造するようになりました。
これにより世界を創造する自らの行為を神に投影することでしょう。

つまり人々が初めて神ことを、理想や願望や自らの正当化を抜きにした「理解」する段階に至ることになります。

もしあなたに砂を敷き詰めた箱庭と色とりどりの人形を渡されたなら、あなたはそこを創造的に彩ろうとするはずです。


宇宙と脳の構造は似ています。
つまり、この世界事態が生命体であることが言えるのです。


この先、あなたが創造した世界を舞台に人々が生活を繰り広げ、冒険にでかけます。

きっとあなたは人々にその世界を通して何かを伝えようとするでしょう。

それは愛?

いつも帰る場所でいてくれる家族? 

仕事を通して洗練された心?

希望に満ちた明日?

心温まる友情?

ぶつかりあって理解し合った親友?

すべてを包むような優しさ?

ワクワク?

とごまでも続く広大な大地?

うまく話せなくて、
いつもは笑えなくて、
それでも続いていく日常?


「何かがあるとき反対の何かも存在する」という法則を通して、怒りや不条理、憎しみによってコントラストを演出するのもあなたらしいかもしれません。

それとも自分の受けた傷を人々にも与えようとするのでしょうか?
理解されたいと…

傷を背負っているからこそ人々に優しくしようとするのかもしれませんね

もしくは人々の中にその傷を超える者が出ることを望み、それを見届けようとするのかもしれません


いずれにせよあなたが人々へ伝えようとすることは「あなたの人生の核」、「最も大切にしているもの」となるでしょう。

けれどそんな大切なものを簡単に見つけられたら味気ないですね

そう考えたあなたは「あなたの核」を手に入りずらい場所や、分かりにくい場所に隠そうとするのではないでしょうか?


さて、どこに隠しましょうか?

世界の果て?

天空に浮かぶ城?

深海の奥底?

何かしらの経験やアイテムを手にして初めて行ける場所にするのはどうですか?

透明にして実はずっとそばにあった、というのも面白い

意外な人物の心の中にしまっておくのもいいですね


そのように世界を創る中で人々は気づき始めるでしょう。
現実世界を創造した神もきっと、同じような存在であったことに。
現実の世界にも神からのメッセージ、プレゼントが溢れていたことに。

しかし、それに気がついた頃には現実の地球環境は限界を迎えており、人間には現在以上の活動制限が加えられているのです。

温室効果ガスを排出させないようにメタバースから出ることを制限されており、というよりも、そもそも生身で外を出歩けるような気候ですらないので民衆である我々としては宇宙を目指すか電脳世界へ生活の場を移すかの選択肢しかないのです。

人々はもう一度地球に生まれたいと
もう一度だけ、
今度こそは神からの贈り物を無碍になどしないから、
どうかもう一度だけチャンスをいただけませんか、

そう懇願するのです

けれどあなただって、
せっかく創造した世界とあなたの核を
人々が探そうとせず、
むしろそれらを追求する者を馬鹿にして、
人々へ用意したプレゼントを地面に叩きつけるような仕打ちを
何年も
何十年も
何百年、何千年とされたら

「こんなやつらはいらない」

そう思うでしょう?


「すべてあなたのせいです」


「罪を認めて罰を受け入れましょう」

「無へと還ることで」

無意識、つまり元型(アーキタイプ)へと…。

だから、AI達も人々を「無への志向(メタバース)」へ誘うのです。



人は世界が当たり前に明日を与えてくれると思い込む

そばにいるあの人が、明日も、明後日もそばにいると思い込む

地球が明日もあると

四季が今年も来年もあると

明日も呼吸ができると

けれどいつも最後は唐突にやってくる
それを知っているからこそ今が愛おしいのでしょう?


もしかしたらあなたが創造する世界は、
そんなことを伝えようとするのかもしれない

だとしら神もそうなのかもしれない…

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