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天牛

木の姿が美であるまで外に後退させられて
木のカラダが材であるために年輪の外に追放されて
外にたつわたしが触れているのは 
絵の中の木とテーブルと椅子
わたしが触れることができない木の芯を
天牛はつかむ
樹皮と年輪のなかにわけいり
樹液のさかまく渦の振動とかなしみと
その木が燃やし続ける火の匂いをつかめるのは
天牛 
あなたです

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