むすめっこが見てるきらきらせかい

自閉症スペクトラムを抱える中学3年生の娘が見ている世界は、「きらきらしている」ようです。

今日は、視覚過敏のお話を。

晴れよりも、雨の方がすき。
だって、きらきらしてきれいだから。

むすめっこは、こう言います。光が反射してきれいなのかと思ったら、単純にそういうことでもなく、娘には、雨の日の方が明るくきらきらして、きれいに写っているようです。

視覚に異常が出てきたのは、小学校3年生のとき。
今から思うと、それが気づけるきっかけだったのかもしれません。鈍感な私は、スルーしてしまい気がつくのに5年も要してしまいました。

小学校から、視力が悪いと連絡があり、眼科へ診察へ。
すると、「視力はあるが、心因的なもので見れていない。」との診断。
この段階で、めがねなどをかけてしまったら、本来持っている視力に悪い影響が出るので、めがねはやめたほうがいい。心因的なものは、一時的なこともあるので、他に症状がなければ見守っていれば大丈夫だろう。

そう、医者から教わり、特にめがねもつけず、黒板が見にくいというのも、前の席に座らせてもらうことで回避してきました。学校が嫌だと思いすぎて、意識的に見ていないんだと思ってたんです。でも、学力は学年でもトップクラス。家での学習も頑張っていたし、習い事にも普通に通ってました。

そう、むすめっこは、本当に本当に頑張り屋さんなのです。

そんなむすめっこの、見え方の苦しみがようやくわかるようになってきたのは、中学1年生のときに不登校になって、しばらくしてから。これまで、がんばってきたことを、「がんばらない」と決めたむすめっこ。学校にも行かないし、朝も起きてこなくなりました。太陽の光を浴びたら、朝起きやすいかと、朝決まった時間にカーテンを開ける私に、

「やめて!あけないで!!!!」

と全身で抵抗する娘。光の光量をうまく調節できないんですね。昼間よりも、夜の方がよく見えるんだといいます。そんな娘の症状をまとめますね。

・昼間よりも、夜の方がよく見える。
・晴れのときよりも、雨の時のほうがきらきらしてきれいに見える。
・いつも見えないわけじゃなく、見えたりみえなかったり、
 ぼんやりみえたり、暗くなったり。
・人の感情や、エネルギーも色で見えるので、人数が多い教室などではいろんな色が見えてしまい、黒板などが見えない。
・一度にたくさんの視覚情報が入ると、頭痛や吐き気がする。

自閉症スペクトラムの視覚過敏って、視力がいい悪いじゃないので、なかなか感覚として理解するのに、親はてこずります。娘の感覚を動画で共有できるものがあったので、載せますね。比較的近いと娘は言ってます。

この状態で、よく小学校通い通したな・・・・
みんなと一緒のことができないと・・・、そう極限まで耐えていたむすめっこ。そんなむすめっこを、何年も理解できていなかった私。わかってあげられなくて、ごめんね。

きっと、不登校になっている子どもの多くに、似たような感覚を持っている方が存在するんだと思います。だけど、親は同じ体験をしていないので、理解ができない。親だって、子どものことを思って一生懸命なはずなんです。不登校のお母さんで、説明がつかない矛盾した状況を、どう理解しようかと苦しんでいる方の、一助になりますように。

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