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わたしの音楽 わたしの時間 

烏は早起き、蝉は遅起き。
烏は日の出と共に鳴き始めるけど、蝉はもう少し後から鳴き始める。
彼らの鳴き声でだいたい何時頃かわかるようになった。

自然が計る「時」には季節や温度、湿度も含まれている。

肌で感じる「時」は自分独自の命の営みとつながっている。
誰のものでもないわたしだけの「時」を教えてくれる。

流れる時間と静止する時間。
動と静、ふたつの性質を持つ時間の中で今日も息している

ひとりの時間、誰かと過ごす時間。
眠りの時間、活動の時間。
考える時間、感じる時間。

吸って吐く時間、吐いて吸う時間。
いろんな時間を呼吸しながら生きている。

呼吸が時を刻んでいる。
自分の内側にある時間を生きること。

呼吸は自然や星の動きと連動し、わたしだけの音楽を奏でていく。

わたしの音楽。

わたしの時間。

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時間について衝撃的な体験をしたのはT冥王星がN太陽にコンジャンクションした小学生の頃だった。当時、母方の祖父が亡くなり、生まれて初めて自分と血のつながりがある大事な人を見送るという体験をしたのだった。

実はそれまで人はみんな一斉に同じ時に死ぬのだと思い込んでいたのだった。ちょうどその頃ノストラダムスの大予言なんかも流行っていたから、その影響もあるのかもしれないけれど、人は皆、一緒に死んで違う星に行くのだと思っていた。今思えば如何にも魚座に月がある子どもらしい想像だなと笑えるのだけど、10歳くらいの子どものわたしにはそうやって想像することでしか祖父の死を受け入れることができなかったのだろう。

そして、その体験はわたしに「時間」というものへの興味と関心を根付かせた。祖父の死をとおして、人はひとりひとり異なる時間を生きている。それぞれに与えられた人生の時間割があるのだと思うようになった。

今も、その人生の時間割について考え続け、星を読みながらおひとりおひとりの人生の時間に思いを巡らせている。


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