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【馬券データ分析】馬齢

こんにちは。キラリです。

今回は、馬齢についてのデータを紹介します。競走馬は毎年、1月1日に全馬いっせいに1歳年をとります。

非常にタイムリーな内容となっていますのでよければご覧ください。


結論

・サラブレッド系3歳以上のレースでは、3~5歳馬の回収率が高い

・サラブレッド系4歳以上のレースでは、4~6歳馬の回収率が高い

ぜひ本編もご覧ください。

前提

レース毎の馬齢制限

まず前提として、中央競馬の平地競走ではレース毎の馬齢制限が以下の4種類に分かれています。

サラブレッド系2歳
サラブレッド系3歳
サラブレッド系3歳以上
サラブレッド系4歳以上

(netkeibaなどの競馬予想サイトでは「サラ系2歳」などで表記されています。)

今回は馬齢に関するデータ分析のため、分析対象となるのは「サラブレッド系3歳以上」と「サラブレッド系4歳以上」のレースとなりますが、それぞれ回収率の傾向が異なるため、別々に分析していきます。

なお、「サラブレッド系3歳以上」は6月から12月に行われ、「サラブレッド系4歳以上」は1月から5月に行われるレースとなっています。

分析対象データ

今回は、2014年以降の中央競馬で、障害競走と「サラブレッド系2歳」「サラブレッド系3歳」を除いた全レースを対象に分析を行います。(約10年分)

(データ詳細)
期間:2014/1/1~2023/12/24
障害競走:除く
サラブレッド系2歳/サラブレッド系3歳:除く
出走取消、競走除外:除く


データ分析(サラブレッド系3歳以上)

約10年分のデータ確認

上記の約10年分のデータを「サラブレッド系3歳以上」のレースに絞って、出走時馬齢ごとの回収率を集計した結果が下の表になります。

確率収束の早い複勝回収率に注目して結果を見ていきますと、3歳をピークとして徐々に回収率が下がっていることが確認できます。(赤枠青枠)

これは、「成長途上の3歳馬は古馬(4歳以上の馬)との対戦においては実力が劣るだろう」とみなされ、実力以上に低く評価されている(過小評価されている)ためだと考えられます。

また、6歳以上の馬は極端に回収率が低下していますが、この理由としては競馬予想の際に加齢による実力の低下が軽視されているためだと考えられます。

なお、私の場合は、複勝回収率が75%以上の馬は過小評価されていると考えて「3~5歳」と「6歳以上」の2つのグループに分割して競走馬を評価しています。

上記2つのグループに分けて、回収率を再集計したのが下の表になります。

単勝回収率では13.1%、複勝回収率では14.3%改善していることが確認できます。

5年分の年別データの確認

次に、同じ条件で年別に回収率を集計することで、上記傾向の信頼度をさらに確認します。

結果を見ますと、赤枠の2020年の単勝回収率では結果が逆転していますが、私はこの程度のブレであれば一時的な下振れだと考えて、「サラブレッド系3歳以上のレースで3~5歳の馬の回収率が高い」という傾向は、長期的に信頼できる傾向だと判断します。

データ分析(サラブレッド系4歳以上)

約10年分のデータ確認

次に、上記の約10年分のデータを「サラブレッド系4歳以上」のレースに絞って出走時馬齢ごとの回収率を集計した結果が下の表になります。

結果を見ますと、赤枠の5歳、6歳をピークとして7歳以上の馬の回収率が低くなっていることが確認できます。(赤枠青枠)

先ほどの「サラブレッド系3歳以上」との違いとしては、今度は6歳の馬が回収率が高くなっています。(=過小評価されている)

このような結果になる理由としては、競走馬は毎年1月1日をさかいに全馬いっせいに1歳年をとり、それと同時に「サラブレッド系4歳以上」のレースが開始されます。

そうすると、1月~5月まで開催される「サラブレッド系4歳以上」のレースでは、直前まで5歳だった強い馬が、6歳という加齢による実力低下が気になり始める微妙な馬齢に目に見えて切り替わるため、競馬ファンの方に実力以上に低く評価されてしまうのだと考えています。

「非常に細かな差」に注目していると思われるかもしれませんが、こういった細かな差を意識することが回収率を上げるポイントだと考えています。

次に、上の表で複勝回収率が75%以上の馬は過小評価されていると考えて、「4~6歳」と「7歳以上」の2つのグループに分けて回収率を集計しなおした結果が下の表になります。

単勝回収率では12.7%、複勝回収率では15.6%改善していることが分かります。

5年分の年別データの確認

次に、同じ条件で年別に回収率を集計することで、上記傾向の信頼度をさらに確認します。

結果を見ますと、赤枠の2020年の単勝回収率では結果が逆転していますが、私はこの程度のブレであれば一時的な下振れだと考えて、「サラブレッド系4歳以上のレースで4~6歳の馬の回収率が高い」という傾向は、長期的に信頼できる傾向だと判断します。

なぜか「サラブレッド系3歳以上」のケースと同じタイミングで逆転していますが、これは本当に偶然だと思います😅

分析としては以上となります。

結論をまとめますと

・サラブレッド系3歳以上のレースでは、3~5歳馬の回収率が高い

・サラブレッド系4歳以上のレースでは、4~6歳馬の回収率が高い

となります。

最期に

記事を読んでいただいた方ありがとうございます。

私はこの「馬齢」というテーマを考える際に、「競走馬は1月1日に全馬いっせいに1歳年をとる」という仕組みと、

「6月1日から3歳以上戦と4歳以上戦が切り替わって、3歳馬と4歳以上の馬が一緒に走り始める」という仕組みが非常に面白いと思っています。

やはり、競走馬の馬齢を見たときに「3歳」と「4歳」、または「5歳」と「6歳」では結構印象が違ってくると思っていまして

その変化が、1月1日に全馬一斉に起こるとなると、年の前半はやはり「4歳の馬」は過大評価されるのではないかとか、「6歳の馬」は過小評価されてしまうのではないかといった想像が膨らんできます。

一方で、6月1日を過ぎると、それまで4歳以上の馬だけで走っていたところに突然3歳の馬も入ってくる。

となると、この3歳の馬が競馬ファンの方にどのように評価されるかというのが非常に難しいところで

「3歳は成長途上なため実力が不足している」と捉えられて過小評価されるのか、「古馬とも十分やりあえる実力や自身があるから3歳以上戦に出てきている」と捉えられて過大評価されるのか微妙です。

これはさすがに、競走馬個別の実力を見ていく必要があると思っていますが、データ上はやや過小評価されているようです。

こういった細かな差に注目していくのが私のスタイルとなっていますので、今後も気づきがあれば共有していければと思います。

以上となります。
読んでいただいた方ありがとうございます。

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