私が小学校に入学してまもなく両親が離婚した。

もう53年前の話だ。

父が私を手放さなかったので置いていった、と後に母から聞いた。

母は3歳下の妹を連れていなくなった。


私が持つ幼い頃の記憶は

食べるのが遅く幼稚園でお弁当を用務員室で食べさせられた

習っていたオルガンの練習をしなくて母に怒られていた

父に連れられ母が勤めていたところに母を探しに行った

楽しい記憶など無い

今はどの記憶に対しても感情は無である。


両親の離婚の原因は

私が幼稚園でおたふく風邪に罹り父にうつした
↓
おたふく風邪に罹ってから父はギャンブルをするようになった…らしい

そのため家庭崩壊となり母は妹を連れて家を出ていった…そうだ

「あんたのおたふく風邪がうつったから」と後に母から言われたが、そんな事言われてもどうしようもないので、その事はあまり考えないようにした

父は、とりあえず私を餓死させず育てた

建設現場で働く父のお陰で小学４年生までに14回ほど転校したが、もうどこに行ったかは思い出せない

その頃の友達の思い出もない

どんなところで暮らしていたのか

昔は建設現場には「飯場」というプレハブがありそこで寝泊まりしていた

今では顔も名前も思い出せないが、飯場でご飯を炊いていた「おばさん夫婦」のアパートにしばらくいた事もある
これはかなり迷惑かけたに違いない

四国のおばあちゃんちに１人で預けられてた事もある

寮みたいなところにいた時は父が夜中に仕事に行くので、私は毎晩目が覚めて大泣きし、どこかのおばちゃんとお姉ちゃんになぐさめてもらっていた

私のまわりには良い人がいてくれたんだと思う

母子家庭はどうなのかわからないが

父子家庭はまわりが助けてくれる、と思っている

私は父だけでなく、まわりの人達にも育ててもらったと思っている。

直接伝えられないがとても感謝している

ありがとうございました

私は普通に大人になれました

追記
父が母に暴力をふるっていて、母が耐えきれず家を出たと叔母から聞きました。