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怒涛の3週間:夏の現場仕事まつり

子どもたちが休みになると、我々の仕事が始まる。今年も夏休みにたくさんの場所でワークショップをする機会を頂き、もろもろ合わせてなんと3週間みっちりとやることになった。これは今までで一番の過密さな気がする。ヘトヘトではあるが、ちゃんとまとめておきたいと思う。

07/26-27 小学校でプログラミングワークショップ

こちらは昨年度から関わっている小学校。夏休みワークショップということで、2日連続午前午後の4コマとかなりの長丁場。低学年の子たちとじっくりプログラミングやる機会はあまりないので結構貴重。今年もおもしろい作品がたくさん生まれた。

07/28 教育委員会主催夏休み子ども教室

毎年新しいワークショップネタをおろそうと決めているのだが、今年は micro:bit を使ったものにしようと思い、前日から急いで準備。

やっぱりワークショップのネタを考えてる時間はかなり楽しい。それは新しいものを作っているという技術者的な感覚と、それをどう子どもとやっていこうかを考える教育舎的な感覚の両方が味わえるからだと思う。改めてこういうことが好きなんだなぁと再認識した。

作ったワークショップは、micro:bitについている磁気センサーを使った宝探しゲーム。自分たちで探知機を作って教室の中に隠されたいくつかの宝箱の中から手を触れないで正解(=お宝が入っている)を探すという立て付け。子どもたちもとても楽しんでくれたようで、大変よかった。僕たちも楽しかった。

ワークショップが終わってから、次の日の準備で福島県はいわき市へ移動。常磐線の特急で北上するのは久しぶり。


07/29 福島県双葉郡広野町にてワークショップ

いわきから電車で20分ほど北に行ったところにある広野町というところでプログラミングワークショップ。大学院の後輩の繋がりで紹介頂いて初めての訪問。

広野駅はこんな簡素な作り。

場所がどこだろうが子どもたちの反応は変わらない。今日もScratch Catは元気に暴れている。

今日もScratch Catは元気に暴れている

午前中でワークショップは終わったので、少し足を伸ばして双葉町に行ってきた。この地域は福島第一原子力発電所事故の影響を色濃く受けている。原発関連の資料館などないか探していたら、東京電力が運営している廃炉資料館があったので見学に。

もともとは原発の資料館だったというのがなんとも味わい深い
広野駅には空間線量計が備え付けられていた

2011年当時、柏市も福島第一原発の事故の影響でホットスポットになってしまった。小学校の校庭の土はすべて入れ替えたり、水道水を飲まないようにしたりなどしたことを覚えているから当然他人事ではない。
廃炉資料館はかなり詳しく原発の仕組みから事故の原因、今後の対応まで幅広く説明されていた。もし近くに寄る用事があったら訪れてみるのもいいと思う。

7/31-8/2 名古屋で研究セミナー

福島から戻った次の日(7/30)は、午前中はプライベートタスクを消化して、午後は研究会の打ち合わせとかで消えていった。出張続きの中にこういう日があることがとてもありがたい。事務作業は身体的疲労には含まれない。

7月31日から3日間、名古屋の国際会議場で先生方を対象とした研究セミナーにスタッフとして参加。僕の所属している研究室の先生のお声がけ頂いて、今年は初めてスタッフとして参加。オンライン/オフラインのハイブリッド開催で300人規模のセミナーだったけど、その配信周りをワンオペで対応。もちろん特に事故なく完遂。どんどんスキル上がってる気がする。

ついにワンオペでできるようになってしまった

セミナー自体も学び多く、とても楽しかった。いつかは発表側で参加できるように精進しなければと、こういう場に行くたびに思う。でも、配信スキルを持ってるだけで院生だけどこうやって参加させてもらえるのだからとてもありがたい限りだ。

教師になった大学院の同期の子と一緒に名古屋メシも食べたので大満足

8/3-5 学習院さくらアカデミー 講師

名古屋から帰ってきて休む間もなく、翌日から学習院大学の生涯学習センター「さくらアカデミー」で子ども向けプログラミング講座を担当。全3講座(単発×2講座 + 3日連続×1講座)がすべて満員御礼というありがたい状況。過去2回はオンラインだったので、今回が初めての対面開催。

保護者の方が横にいらっしゃるWSは久々だった気がする
3日連続講座のほうはかなり細かく作り込んだ

3日連続での講座だったということと、8月5日が学会発表の要旨締め切りだったこともあって、大学近くのホテルに3連泊。朝から研究室で原稿を書き、途中で講座をやってまた研究室に戻って進めるという、研究者らしいことをしていた。やっぱり集中して取り組むとおもしろい。夏休みなのでだれもいないことをいいことに、「あーーー」とか「うーーー」とかうなりながらなんとか提出。無事に提出できて本当によかった。
しかし、これで終わらないのが、夏の現場仕事まつりなのである。

8/6-7 サス・ゲー ワークショップ

サス・ゲーは弊社(Innovation Power)が開発している Minecraft を使いながらSDGsを学習するための教育プログラム。今夏は僕が監修を務めているプログラミングスクール MYLAB に協力いただき、2日間開催した。

2日別々の子どもたちと一緒にやったけど、やはり全然違う結末に至る。これがサス・ゲーのおもしろいところであり、運営が難しい原因でもある。即興性の高さとビジネスのバランスをどう考えるか。教育者としての自分と経営者としての自分がせめぎ合う感じ。難しいなぁと日々思う。

8/7、サス・ゲーワークショップが終わったあとに池袋に移動。大学の同期と一緒に仕掛けているプロジェクトのミーティングを2日かけてやる予定が、まずはかるまる(https://karumaru.jp/ikebukuro/)でリフレッシュしようということで、じっくりお風呂に浸かりサウナで整う。この2週間の疲れを取るべくじっくり休んだ。僕はサウナがそこまで好きなわけではないんだけど、かるまるはかなりサービスがいいのでゆっくりするにはもってこいの場所だった。初めてカプセルホテルに止まったけど、圧迫感をまったく感じなかった。これで5000円なのはかなりアツい。大学にこもって家に帰るのが面倒になったらここに泊まることが決定した。
次の日は朝からじっくりミーティングをして、プロジェクトの目指すビジョンがどんどん明確になっていくのを感じる。大学の同期とこういう話ができるのが何よりうれしい。
mtgは14時過ぎに終わり、そのまま大学の研究室へ。途中ヤマダ電機でディスプレイを購入し、研究室に作業環境を整える。Logicoolの Ergo シリーズが好きすぎて、自宅・研究室・オフィスの3箇所にそれぞれ配備している。手首を動かさないで済むのは本当に楽で良い。

無限に進捗を生んでいく💪

8/8-10 作業会

研究合宿と銘打っているものの、実際は自分で作業を進める3日間。途中会議などをはさみながらも、1学期に撮りためた授業映像の分析をちまちまと進める。改めて授業の動画を取るのは難しいなぁと思いながらも、子どもの学びの事実を見つけた瞬間はひとりでニヤッとしてしまう。やはりこの研究方法が好きなのだろうと思う。
8/8は5日ぶりに家に戻る。久々に家のベッドで寝ると、これはこれでいいもんだと改めて思う。

8/11-12 研究会合宿

外よりアツい議論が交わされた

8/11-12にかけて、今年からお世話になっているみんなのコードで僕が進めているプロジェクトの合宿を開催した。1学期の授業実践を実践者・研究者・協力者というそれぞれの立場から深めていく、まさにアクションリサーチの中核をなす大事な時間。本当に楽しくあっという間だった。こんなにも正面から「学び」と「創造性」に向き合い、新たな可能性を探究し続けることができるのは素敵なことだし、まだまだ希望はあることが再確認できた。怒涛の3週間を締めくくるのにピッタリな2日間だった。

怒涛の3週間を終えて

今年の夏は本当によく働いた。関わってくれた皆さんありがとうございました!幸いなことに体調を崩すことなく完走できたのは奇跡に近い。後半戦に向けて一旦体力を回復することにします。

そして、束の間の休みで遊びに行った安曇野旅行で起こったハプニングはこちら。

宮島衣瑛です!これからの活度のご支援をいただけると嬉しいです!