見出し画像

大槌町地域おこし協力隊 2022年6月の報告(佐藤)

梅雨に入ったかと思えばもう各地で梅雨が明け、暑い日が続いています。季節の移ろい同様、私も目まぐるしく活動した6月でした。それでは今月の振り返りをいたします。

1、アーボリストの研修

6月は自分の技術アップのための研修からスタートしました。アーボリストとは、ぴったりと当てはまる日本語はないのですが、樹医、樹木医、空師、などと似たようなものです。地上のみならず樹上にロープやハーネスなどの登攀器具を使って登り、必要な分だけ枝や幹を剪定する職人のことです。これも林業の一つの姿です。自分は元々レクリエーショナルツリークライミングの資格をもっていますから、その延長で仕事としてこの技術を磨こうと考えています。
5月の月末からスタートし、4日間の研修を横浜の自宅から毎朝2時間半かけて通いました。さすがにキツかった・・・!帰りも2時間半ですからね。全国でもなかなかやっていないものでして。せっかく帰省したのに、子ども達が起きる前に家を出て、子ども達が床についてから帰宅する、というスケジュールでした。でも、終了後はゆっくり時間をとって家族でふれあいましたよ。

まあ、今回神奈川に帰ってまでこの研修を受けたのにはもう一つ理由があって、自宅マンションの管理組合の理事会にも出席してきたのです。副理事長、ってやつなもんで・・・。正直しんどいです。

2、サーモン祭り

12日(日)に大槌町の大きな祭り、サーモン祭りにスタッフとして参加してきました。自分が担当したの大槌サーモンつかみ取りのコーナー。大きな生簀に膝ぐらいの深さの海水がためられ、その中にお客さんが入って捕まえたサーモンを締める、というお手伝い。やはりこの祭りの一つの目玉とあって、ひっきりなしにお客さんが来て全く休憩もとらずぶっ通しでした。途中自分も生簀に飛び込んでしまおうか、と思ってしまいました。まあそれでも、お客さんの楽しそうな姿に、自分もエネルギーを貰いました。その後の片付けではどっと疲れが出ましたけどね。代わりに余ったサーモンを一本、いただいてしまいました。くたくただったけど帰ってすぐに捌いて冷凍し、今もちょいちょい食べています。ウン、さすが、うまい。

3、おしゃっち4周年感謝祭

19日(日)、我らが本部、おしゃっちでイベントが開かれました。おしゃっちを使う様々な団体がそれぞれ活動の成果を披露したり、お店を開いたりしました。沢山の屋台も出て、大変賑わいました。
我々地域おこし協力隊も有志でブースを設け、自分たちの活動のPRをしました。
私は吉里吉里国を吉里吉里国らしくPRすべく、「薪」を前面に出し、「袋詰め放題300円」というお店を開きました。そんなに売れねえだろうと思っていたら、16袋も売れました!売り物にならなくてそのままになっていた薪を有効活用することができました。もちろん売り上げは全て吉里吉里国へ。
少しは吉里吉里国に、大槌に、恩返しができたかな。

4、小学校の薪割り体験指導

21日(火)、東京の小学生達が薪割り体験をしに来ました。自分は元々教員ですので、大勢の子ども達に指導をすることに喜びを感じました。思えばキャンプや宿泊学習の時には、自分が主担当で嬉々としてやらせてもらったな。教員の前の、野外教育指導者だった頃の記憶も甦りました。
木の形や硬さ、重さなど、様々なことに興味を示していく子ども達に、割れた時に喜びの声をあげる子ども達に、自分は「ああ、戻ってこられた」と感じました。
そうだったな。昔はそれを目指していたんだよな。

5、森林組合の研修

22日(水)、まだ東京の子ども達には大槌での日程が残っていたのですが、自分はかねてより予定されていた釜石地方森林組合の研修に参加しました。組合の現場で、事故を防ぐための確認のための勉強会が行われました。
全て以前習った内容でしたが、今年度に入ってすでに2件死亡事故が岩手県内であったということで、労働監督署から講師が来て皆で一から見直そう、と呼びかけられました。
参加者の中には林業会社の社長も来ていて、「作業員は皆知っているが、現場では予想外のことが起きるのだ」ということを力説されていました。教科書通りにやっていても事故は起こる。マニュアルを守るのはもちろんだがそれだけでは不十分だ、ということを思い知らされました。
今回学んだ(再確認した)内容は、「一回聞いたからもう大丈夫」ではなくて、それを日々実践してこそ初めて身につくのだろうということもわかりました。そして自分は焦りを感じるのでした。

6、ツリークライミングMRS2講習

自分がツリークライミングの資格を取ったのはもうかれこれ16、7年前になります。この吉里吉里国で再びそれを用いるためには、このMRS2という講習から受け直さなくてはならない、ということで受講しました。
6月頭にアーボリストの研修に参加していたのでほぼ内容はすでに頭に入っているのですが、やはりこれは継続的にトレーニングしなくてはいけないなと感じました。さらには、自分は「イベントを開く能力」が欲しいので、より高位の資格を取るために今回は避けては通れない受講になりました。
17年という空白の時間があっても、やり始めると自然に体が動く、という不思議な感覚も味わえました。やはり運動というのは、脳だけでなく、細胞レベルで記憶しているのかもしれませんね。年を重ねても甦る。体育教師の時によく感じたことでした。

7、その他

他にも今月は様々なことがありました。また民家の草刈りや伐木のお仕事に出向いたり、そこでタケノコとったり、副業のタクシーでやっと独り立ちできたり、公民館で教えている剣道教室の中学生達が試合デビューしたり、そのうちの一人があの人の娘だったり・・・。試合は釜石中学校で行われましたが、その時感じたのは「ああ、やはり自分は学校という環境が好きなんだな、子どもが好きなんだな」ということ。

これからも林業をしながら、子ども達と関わっていきたいという思いを抱き、6月の報告とさせていただきます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?