見出し画像

喩えればそれは泥酔の時のように

  秋頃にnoteを書いてみたいと思い書き始め、1度筆を置き、気付けば空気も埃っぽくなっていた。何故noteを始めたかといえば、自分の考えの過程を残しておきたかったかというありきたりな目的のためだ。加えて文章をこねくり回してわざと読みにくくするという作業をもう4年くらいしていないことに危機感を覚えたからというのもある。

   私のことを知る人なら私が配信をしていることは知っているだろう。配信と言っても機材も使わずBGMも流さず、ただただ家事する時の暇を埋めるためだとか、ふと湧き出した苛立ちや衝動を大きな声で言ってみたりするだけと言ったところだ。とても配信なんて言えたものではない。言うなれば排泄だとよく私は主張している。人に聞かせるものでは無いし、恥ずかしいものだという気持ちもあるから。これは下手な強がりでも卑下でも予防線のために言っているわけでもない。確かに私だって1度はしっかりした「配信」をして人気者になりたいという気持ちはあった。似てもいない声真似を毎日練習して、特に見たいと思ってた訳でもないアニメを見てセリフを抜きだすなんてこともしてみた。ただ人気の「に」の字もでなかったし、そうこうしている間に高校生活と受験の忙しさで配信から離れてしまった。

   私が配信に帰ってきたのは今から1年ほど前の大学2年の冬、前の彼女と別れ気狂いを起こし、1人クリスマスの夜に京都に向かった辺りの頃だ。そのころの私は本当に気が狂っていて、最近友人にあの頃はおかしかったと報告を頂いたほどだった。一日中床に伏し、深夜に起きたと思えば呑み屋に行って泥酔。そして帰ってくるだけのわかりやすいダメ大学生だった。あわやその呑み屋のヌシとなるところで、とうとうその呑み屋に行く気力すらなくなった。しかし私は人と話さなければ呼吸ができない生き物で、仮に人がいなくとも、なにか言葉を口に出さなければ風呂場で発作を起こすようなオプションまで備えている。それが分かったのはこの時期より少し前のことだけれど、それはまたの機会に。つまりはなにか口に出さないと死ぬのだ。そのためにどうしても一方的に言葉を、感情を、発作を吐き出す器が必要だった。そうして気付いたら配信に戻っていたといったところだ。だから私にとって今やっていることは呼吸であり、どこからともなく現れる便意尿意を解き放つための時間なのである。あそこは人気者になるためにあるのではなく私にとっては用を足すところなのだ。枠を終われば忘れるような反射的に出てくる文字列を、一緒に連れションする友人やたまに清掃してくれる人間が数人が聞いてくれればそれでいいのだ。故に排泄。故に侘助。存分にその耳に汚物を塗りたくらせてもらおう。

   一方でこのnoteは嘔吐だといいたい。見て気持ちのいいものでは無いのだから。でも排泄とは違う。嘔吐とはわざわざするものだ。場所もタイミングも選ぶ。そのために1度飲み込むこともある。なんなら吐いた時は後々何を呑んだか意味もなく確認したりするものだ。冒頭にも書いたが、私は文章を難しく書きたがる。そうして出来上がったものを見ると、私が頭がいい人間のような気がして気持ちがいいからだ。白痴。普通にいえばわかるようなことをわざわざ難しく書こうとするのは馬鹿・阿呆のやることだ。そんなことは知った上で私はそうしたい。当たり前のことをあれこれ無駄に考えてしまったので、さも大発見のような風に書き残しておきたいのだ。私は浪人生だった時、そんな大発見を沢山してきた。一生忘れないであろうと思っていた。確かに忘れてはいない。だが結果ばかり頭に入れていたって過程を忘れては説得力にかけてしまう。あれからもう4年が経とうとしている。今吐き出しておかなければならないと思ったのだ、できるだけ綺麗で大袈裟な形で。自分に酔いしれていたあの思考を宿酔になる前に。

   この駄文をここまで読み、今後吐瀉物を見てくれるイイご趣味の皆様、どうもありがとう。そしてどうぞよろしく。

要約

  浪人時に考えてたことがなにかのきっかけで思い出したときとか、作品に触れた時の感想とか、あと配信で語っちゃったことのまとめを書こうかなって思ってます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?