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【読書記録】修羅の家


<あらすじ> と <私の感想> を書いています。 基本的にネタバレは書いていませんが、作中に出てくる登場人物のセリフを引用することがありますので、そういったものも不快に感じられる方は閲覧注意してください。

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タイトル:修羅の家
作者:我孫子 武丸
出版社:講談社文庫
読了日:2024/05

<あらすじ>
晴男は中年女性・優子にレイプ現場を目撃され、彼女の家に連れて行かれる。
そこは、同じ格好をした男女10人ほどが「家族」として暮らす異様な一軒家だった。
一方、区役所で働く北島は、初恋の女性・愛香と再会、「家族」の悍ましい実態を聞く。
北島は愛香の救出に動き始めた。
ミステリーの名手が放つ衝撃作。


<私の感想>
全体的にグルグルと同じような展開が回っていて、ラストにかけて一気に進んでいくような印象だった。
序盤から中盤にかけてはスローペースで、終盤に駆け足で進んでいくようなイメージだ。
特殊な状況下の話なので、設定の説明などで終盤まではスローペースで描かれていたのかもしれない。
個人的には、読んだことのある漫画と設定が似ていたので新鮮な気持ちで読むことができなかった。

初めは用心深かった優子が、偶然では片付けられない不自然な形で出会った北島に対して警戒心を解いていったのはなぜなのか。
初老の男が北島に「男の兄弟がいるか」という質問の意図もよくわからない。
続編があるのだろうか?
北島目線で物語が進んでいくので仕方がないかもしれないが、それにしても他の登場人物の心情が分からなさ過ぎて物語の印象が薄くなっている。
登場人物が多いわりに、北島が関わっている人物が限定されているからだと思う。
だとしたら登場人物を減らして関係性を濃くした方が面白いのではないかと思った。

総合的に、設定は好きだけど物語の内容はあまり好きではない作品だ。

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