小説『Feel Flows』⑧

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(八)
以前かかりつけの内科の医師から言われ、忘れられないことばがある。
それは
「もし君が"自分が行っている習慣は何?"とたずねられたら、いくつか答えを挙げるだろう。だけど、残念ながらその中に答えはない。なぜなら、習慣というのは無意識のうちにやっているもの。自覚して、意識できているものは習慣ではないからだ」というものだ。

無意識にやっているもの、無自覚に続けているものが今の自分を作っている。
なんとなく、それは当たっているような気がした。

僕が無意識にやっている習慣とはなんだろう。他の人から見て、自分はどんな性格をしているのだろう。
そういえば、ついこの間も「高校を卒業してから今まで、大したことをしてきていない気がする。ふと気づくとこんな歳になってしまったようにしか感じられない。二十数年間もの間、何もしていなかったのではないか。恐ろしくなった」と思うことがあった。

きっとそれも、他人からみたら何がしかのことはしてきたはずなのだろう。そうでなければこの長い間、ひとりで生活なんてできていないはずとも思う。

「今の自分を作った、無意識な習慣とはなにか?」
途端にそれを知りたくなった。

それを知るには?他人に聞けばわかるのかも。
では、それを聞ける他人とは?
友人、知り合い、家族そんなところだろうか。
「友人……ねぇ」

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