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木原事件 文春の隠し玉

来週の週刊文春で何が出て来るのか、じっくり考えて見ました。だいぶ時間が経ったので、そろそろ決定的なものが出て来てもいい時期です。私は大塚署の「自殺として処理」した報告書が出て来るのではと期待しています。再捜査を始めたなら、まず最初に見るのは大塚署にある報告書のはずです。そしてその報告書には「自殺で矛盾はない」と書いてあるはずです。何故なら7月13日に警視庁捜査一課長が「自殺で矛盾はない」と言っているからです。警察庁長官は警視庁がそう言っているからと逃げることも出来ますが、捜査一課長はそうは行きません。誰かに聞かれた際には何らかの根拠を示さなければなりません。再捜査は取調官が言うように自然消滅したので総括的な報告書は存在していないはずです。従って事件関連で存在する報告書は大塚署の報告書が唯一公式なものであり、そこには必ず「自殺で矛盾はない」と書いてあると思います。佐藤元警部補が長官が事件性がないと言ったことにカチンと来たと言っていますが、同時に「再捜査をなかったものとしている」と悔しそうに語っていました。つまりこの件は再捜査の結論が出なかったことにして、大塚署の報告で一件落着させる気だなと怒っている訳です。

その報告書の中にもし「妻が朝起きて下に降りたら1階のリビングに種雄さんが死んでいたので慌てて警察に連絡した」そして結論として「自殺で矛盾がない」と記載されていれば、これは明らかに大塚署による殺人事件隠蔽の証拠となります。何故なら再捜査の刑事たちだけでなく、週刊文春の読者は既に第一発見者が夜中に訪れた種雄さんの父親であることを知っているからです。もちろんリビングが2階にあり、寝室はそのすぐ隣にあることも知っています。つまり自殺としてはあまりに不自然な状況だと言うことは明らかです。もし私が想像するような自殺報告書が存在していたとすれば、捜査一課長は大塚署による隠蔽以外の説明が出来なくなります。

当然週刊文春の記事を読んでいるはずの捜査一課長は自殺の根拠を追求されても大塚署の報告書を見せる訳には行かず(そもそも捜査資料など出すはずはないですが)そのような報告を前任者から受けたが、既に大塚署の報告書は破棄されていると嘘に嘘を重ねるしかなくなります。多分巻き込まれた前任者も同じことを言わざるを得ません。でも週刊文春が大塚署の報告書の写しを既に入手していたとすればまさに万事休すです。では警察側はどう対処するのでしょうか?まずは捜査一課長へのメディアからの質問を封じることです。これは今のところ効果を発揮しているようです。しかし捜査一課長がこれ以上は一切話さず無言を通したとしても週刊文春がどこかのタイミングでこの報告書の写を出して来るでしょう。そうしたら警察側は一体どうするのでしょうか?その報告書の写は偽造であるとでも言うのでしょうか?でも「自殺で矛盾はない」と書いてあれば単純に否定もしにくいですね。最後は当時の大塚署長を悪者にしてトカゲの尻尾切りにするのかも知れませんね。この署長はノンキャリアならもう定年退職しているかも知れませんが、キャリアの現場経験だったとしたら17年経ってもまだ現役のはずです。当然、週刊文春は当時の大塚署長を追いかけているとは思いますが、警察官僚は巧妙に彼を守っているかも知れません。

ここであることを思い出しました。今は桑名市で悠々自適の第二の人生を送っているX子の父親Z氏は今年春の叙勲で「瑞宝単光章」を受章したそうです。この勲章は国や地方公共団体に長年従事し、功労を積み、成果を上げた人に与えられるもので勲六等にあたります。X子が木原氏におねだりして手に入れたZ氏の身を守る特別な鎧かと思いましたが、調べて見るとそうでもないようです。Z氏の叙勲は「危険業務従事者叙勲」と言う警察官、自衛官、消防士、海上保安官に与えられる特別枠なので決して珍しいものではなく年間7200人以上の方が叙勲されていました。しかし5年前に殺人容疑で家宅捜索を受けた人が叙勲を受けるということになるとちょっと違和感がありますね。でもZ氏は木原官房副長官の義父ですから全く問題にはならないのでしょう。

いずれにしても大塚署から始まった警察の闇は2018年には政治家を巻き込み、栗生警察庁長官(現官房副長官)が動き、2023年には現警察庁長官(当時警察庁刑事局長)がためらいもなく嘘をつく羽目になってしまいました。始めに誰が事件を揉み消させたのか、次の再捜査を止めさせたのはその事情を知っていた警察トップなのか、それとも政権幹部との阿吽の呼吸なのか、今後、どこまでこの日本の闇が白日の下に晒されるのかは分かりません。でも警察庁長官が平気で嘘をつくことだけは既に国民に知られてしまいました。

尚、掲題の絵はfeaturecompassさんの本件にぴったりの絵をお借りしました。ありがとうございました。

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