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(駄文)マニュアル・フォーカスについて

 デジタルカメラでのマニュアル・フォーカス(MF)時のピント合わせのコツ等について、 TwitterのDMで質問をいただいたので、自分なりのコツや上達方法を書いてみたいと思います。

MF時のピント合わせのコツ

 デジタルカメラにおけるMF時のピント合わせのコツは、以下の通りです。

  1. フォーカス・ピーキングや画像拡大機能を駆使すること(できればミラーレスカメラが望ましい)

  2. (自信がない時は)ピント前後で何枚か撮影すること

  3. (自信がない時は)少し絞ること

  4. (できれば)しっかりとしたピントリングがある、MF専用のレンズを使うこと

  5. (人物撮影の際の心持ちとして)モデルさんを待たせても、焦らないこと。

 1については、ミラーレスカメラは、フォーカス・ピーキング機能等と言って、どこにピントがきているか電子ファインダーの画面上の色で教えてくれる機能があります。ただ、これも大凡の位置なので、精細なピント合わせは、画像拡大機能を駆使して、画面を拡大して、目視で行うこととなります。一眼レフですと、もちろん光学ファインダー上にその機能はありませんが、背面ディスプレイ利用時にはこれらの機能を使えると思います。
 なお、当方はNikonのZ7というミラーレスカメラを使っていますが、ボタンをカスタマイズしてて、動画録画ボタンを低倍率拡大(50%)、f1ボタンを通常拡大(100%)、OKボタンを高倍率拡大(200%)に割り振っています。
 当方の具体的なピント合わせのやり方としては、まず全体の構図を決めつつ、フォーカス・ピーキング機能を使いある程度ピントを被写体に合わせます。その上で、低倍率拡大でピント位置を確定させます。一方で、更にピント位置を追い込む必要がある時にのみ、通常拡大を使っています。ただ、通常拡大だと、特定の位置がクローズアップされ過ぎ、知らず知らずのうちに全体の構図が崩れてしまっている場合があるので、ピント合わせ後に構図を再確認した方がいいでしょう。
 2については、デジタルカメラはデータ容量がある限りいくらでも撮影できるし、後で削除もできるので、ピントリングを前後に動かしつつ、撮って撮って撮りまくりましょう!
 3については、少し絞って、被写界深度を広げてみましょう。ピンボケした失敗写真を撮るよりはマシですし、開放ばかりではない、絞ることの良さも分かるようになるかもしれません。また、ひいては自分の撮影意図に応じた被写界深度(絞り)のコントロールができるようになるかもしれません。
 4については、AFレンズのピントリングはスカスカなことが多く、特に最近のレンズは電子的な制御になっているので、直感的なピント合わせが難しいです。そもそもMF専用のレンズのピントリングのトルク感は最高ですよ!
 5については、やっぱり焦るのは良くないです。変に焦るくらいならば、上記2・3を駆使して撮りまくりましょう!
 いずれにしても、デジタルカメラの場合、いくらでも撮影ができるので、失敗を恐れずに撮りまくるといいと思います。

MFの上達方法

 MFの練習については、人物撮影にこだわる必要はないので、マクロレンズ等を使って、公園の草花や水滴等を撮りまくるのがいいと思います。マクロ撮影の世界では自分の体や被写体が少し動くだけでピントがずれてしまいます。そのような極薄のピント面に慣れ、また、被写界深度をコントロールできるようになれば、MFも自由自在になるはずです。あと、いくら撮影しても、また、いくら時間がかかっても、草花や水滴は文句を言いませんからね笑 むしろ、草花や水滴は風ですぐに動いてしまうので、素早いMFの練習にすらなります。

 最後に、若干精神論になりますが、失敗を重ねることも重要です。同じシャッターチャンスは二度来ないです。自分も、とても素敵な被写体さんが最高の表情をしてくれて、絶好の天気・スタジオだったのにもかかわらず、ピントが思うように合ってなくて、撮影後に涙を飲んだ経験が多数あります。その悔しさが成長の元かもしれません。あとトライアンドエラーできる場数も重要です。

その他(AFについて)

MFレンズのオート・フォーカス(AF)化アダプターについて

 最近はMFレンズをAF化してくれる便利なマウントアダプターが発売されていますね。自分はMF至上主義ではないので、必要に応じて、どんどん使っていけばいいと考えています。変に意地を張って使わずに、シャッターチャンスを逃すよりは、よっぽどマシだと思います。

 ただ、自分は使っていません。
 その理由としては、MFレンズの滑らかなピントリングを動かして、ピントを合わせるのがとても好きだからです。ピントの山が動いていき、自分の意図したところにピントが来るのを見るのは、ある種の快感があります、変態ですみませんが笑
 また、AFを使うとピントに責任を持つことができないこともAFレンズをあまり使わない理由です。MFレンズでピントが合わなかったら自分の腕が悪いだけですが、AFでピントが外れていた場合、誰を責めればいいのでしょうか汗 そういったやるせなさがAFにはあります…
 あと、単純にMFレンズのAF化アダプター、外見的に格好悪くないですか汗 なんかゴテゴテしてるし。折角の格好の良いオールドレンズ・MFレンズが台無しです。最後は暴論になってしまい、申し訳ありません。

AFのメリットについて

 一方で、自分はMFが好きなだけで、AF機能自体について否定的なわけではありません。むしろ、以下のメリット、特にMFレンズを使うゆえに出てきがちな構図的な制約等の問題を考えると、たまにはAFを使って気分を変えて撮影した方が上達するとすら考えています。

  • 速い

  • 気軽

  • そして、それらの特長による構図的・時間的制約からの解放

 MFレンズの「構図的制約」とは、MFは自分の目で見て、ピントを合わせていくがゆえに、自分の身体的な特徴や癖等によって、構図が固定化しがちな問題を指します(自分がへぼいだけ、という説もありますが)。言い換えると、MF中心だと、どうしても自分がピントを合わせやすい、楽に撮れる体勢になりがちになってしまい、構図がマンネリ化していきます。AFレンズならば、一瞬苦しい体勢になるかもしれませんが、さっとエイヤで撮ることができ、それで撮った写真はこれまでの自分の写真とは違っていて、感動することもあります。
 「時間的制約」とは、これはある意味で当然ですが、スポーツやライブ等の被写体の動きが激しく・読みづらい場面では、MFでチンタラピント合わせやっている時間はないです(その点で、昔のカメラマンさんはすごいですが)。被写体の躍動感のある動きを瞬時に捉えられるのもAFの利点だと思います。MFばかりしてると、画に動きがなくなってきてしまうような気もします。
 いずれにしても、自分としてはMFでマンネリ化しないように、特に雨の日はあえてAFレンズを持ち出すようにしています。やっぱAFは楽でいいです、サクサク撮れます笑
 うん、やっぱり、自分がへっぽこカメラマンなだけですね。そういう意味でも、駄文とさせていただきます笑

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