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道をひらく_読書メモ

結論

パナソニックを一代で築き上げた経営者である松下幸之助の短編随想集
松下幸之助について自分があまり理解していないので響くものは少なかった
松下幸之助の自伝を読んでからこの本を読むとまた違ってくるのかなぁと思った
犬や猫と人間を比較することが多かった。人間は犬猫と違って様々な思考ができる。それを表現するために用いていたと思う

気になった随想

・日々是新(ひびこれあらた)
「一日の苦労は一日にて足れり」
今日はまた今日の運命が開ける。昨日の文まで背負ってはいられない。毎日が新しく、毎日が門出である。

・雨が降れば
雨に濡れて、初めて傘の必要を知る。そして次の雨には濡れないように考える。しかし、晴れの日が少し続くと油断する。
「治にいて乱を忘れず」
雨が降れば傘をさそう。傘がなければ、一度は濡れるのも仕方がない。ただ、雨があがるのを待って、二度と雨に濡れない用意だけは心がけたい

・なぜ
”なぜ”と問うて、それを教えられて、その教えを素直に自分で考えて、さらに”なぜ”と問い返して、子供は成長していく。
それを見失うと今日は昨日のごとく、明日も今日のごとく、その人の進歩は止まる。社会の進歩も止まる。
繁栄は”なぜ”と問うところから生まれる

・くふうする生活
とにかく考えてみること、くふうしてみること、そしてやってみること。失敗すればやりなおせばいい。やりなおしてダメなら、もう一度くふうし、もう一度やりなおせばいい。同じことを同じままにいくら繰り返しても、そこには何の進歩もない。

・責任を知る
自分に全く関係ないところで、自分に全く関係ないと思うことが起こって、だから自分には全く責任がないと思うことでも、よくよく考えてみれば、はたして自分に全く責任がないと自信をもっていうことができるであろうか。
せめて自分に席ん鳴ると思うことまでも、他人のせいにすることだけはやめにしたい。犬や猫は、自分が悪くても、自分の気に入らなければ、平気で同類にかみつき、傷つける。

・断を下す
進むもよし、とどまるもよし。要はまず断を下す。みずから断を下す。それが最善の道であるかどうかは、神ならぬ身、はかりしれないものがあるにしても、断を下さないことが、自他共に好ましくないことだけは明らかである。

・困っても困らない
困難を困難とせず、思いを新たに、決意をかたく歩めば、困難がかえって飛躍の土台石となる。要は考え方。決意である。困っても困らないこと。

・身にしみる
現在小さなビルを建てるのに1年半くらいかかる。ところがあの大阪城は当時わずか1年半で築造された。その大業の根底には、築造に従事した人々に下手をすれば首を切られるという生命をかけた真剣さがあった。生命を失うかもしれないということほど、身にしみるものはない。ほんとうに身にしみる思いで、自分の仕事をふりかえってみたい。

・自分の非
人間は神さまではないのだから、一点非の打ち所のない振舞などとうてい望めないことで、ときにあやまち、ときに失敗する。
近頃の人間はあまりにも脆すぎる。修練が足りないのか躾ができていないというのか、素直に自分の非を認めないどころか逆に何かと抗弁をしたがる。そして、出処進退を誤り、身のおきどころを失う。つまり自暴自棄になって、自分も他人も傷つけることになる。自分の非を素直に認め、いつでもこれに殉ずる

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