2022_0310_本読み

3月10日(木)は以下を読みました。

山崎
振仮名ふりがな歴史れきし』今野真二 著
集英社、2006年刊
第一章 振仮名とは何か
第四節 ルビ訳のいろいろ

現代のさまざまな本での、本文の左右両側への振仮名のいろいろが、ばーっと紹介されていました。
引用元がカラー刷りのものが多そうで、複雑かつアイデアフル。
現物を見たいな、と思いました。

英語に、振仮名で「訳」がついてるのもあるんだ〜と思いました。
「RUBY BOOKS」シリーズの『ホームズの名推理・ベスト5』(講談社インターナショナル)というのが紹介されてました。






きよもとさん
『俳句と地球物理 』寺田寅彦 著
春六題(1921年)

物理学で生命現象を解明したその先にこそ、真の宗教や哲学というものを考えられるのじゃないか、という視点に、少し感動しました。
さすがは物理学者。

ものを見たり感じたりした時に、物理学の視点があるので、理解(とりあえず屈でかい釈してみる)を書いてくれるので、面白いです。その範囲が俳句などにまで及んでいるのが、頭に刺激があっていいです。

山崎は、こどものころ「科学では解明できないこともある」的な考えに侵されていました。それで科学じゃなくて、美術をすることにしたんですが、あさはかでしたね、仕方ないです。





めいさん
『学問のすゝめ』
福沢諭吉 著、岩波文庫、
四編 学者の職分を論ず

〈方今わが国の形勢を察し、その外国に及ばざるものを挙ぐれば、いわく学術、いわく商売、いわく法律、これなり。〉

のように、あらゆる点で外国に劣っているから、なんとかしなければ、という気持ちの強さを感じます。
今もまた、別な流れで、そんな時代に入ってしまった、とも思いますね。

方今ほうこんということばを初めて知りました。






はやしさん
『むかし むかし ある ところに 子ヤギが』
ダン・リチャーズ 文、エリック・バークレー 絵、
おがわ ひとみ 訳
評論社

妖精が、赤ちゃんと子ヤギがとり違えて届ける、というお話でした。
ふと、とりかえっこ、ということばを思いついて、検索するとWikipediaに「取り替え子」という項がちゃんとありました。ヨーロッパの昔話の一つの型らしいです。






山崎
『芭蕉連句集』岩波文庫
二九 おきふしの(繋橋)99〜101ページ

〈立どまる鶴のから巣の霜さむく     清風
     わがのがるべき地を見置也   芭蕉
 いさめても美女を愛する国有りて    素英
       べにおしろいの市の争い  曾良   〉

わびさびをしんみり(?)詠む芭蕉に、俗な感じで、美女やら化粧品の市の賑わいやらをつけていってるのが、なんとなく、俳諧ってこんな感じなのかな、と思いました。
座のおかしみを作る感じ?と。

そう思うと〈わがのがるべき地を〉というのも、諧謔のきっかけ作りなのかもしれない。

実際の興行の場って、どんなことしゃべりながらやっていたんでしょうね。


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