中学1年「私が働く理由」【勤労】の指導案はこうする!
こんにちは。
今日は
中学1年「私が働く理由」【勤労】の指導案はこうする!
このテーマで教材解説をします。
「働き方改革」が教育界でも叫ばれています。
教師の仕事はとても多く、
多忙です。
教師の本来の仕事はなんなのか、
忘れてしまうほどです。
しかし、そもそも「働く」ことは
どんな意味があるのでしょうか。
働く意義について、
考えていきましょう!
では、解説です!
1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ
順番に解説します。
1 教材について
C 主として集団や社会との関わりに関すること
「勤労」
目標・・・・・勤労の尊さや意義を理解し、将来の生き方について考えを深め、勤労を通じて社会に貢献すること。
「私が働く理由」(光村図書)
職場訪問で、お店の方にインタビューをしました。
がん患者専門の美容室の三田さん
がん患者さん専門にした理由は、身近な人ががんになり、外見に変化が起きるのを目のあたりにしたことでした。
美容の力を本当に必要とする人に届けたいと思いました。
患者さんの数だけ悩みがあるので、相談は無料にしています。
お客様が「がんになって、ここにきて、スタッフの皆さんに会えてよかった」と笑顔で声をかけてくれて、この仕事を始めてよかったと思った。
靴磨き専門店の大岡さん
仕事を始めたきっかけは、知人の紹介で出会った方から、靴磨きのお店をやってみないかと声をかけられたことです。
靴磨きは自分でもできてしまうから、他の人にはできない技術を持ち、私ならではの価値をつくらないといけないと思う。
靴磨きの代金は、そうして得られる信頼が形になったものです。
靴磨きを通して、お客様の自分磨きのお手伝いを続けていきたいと思っている。
2 内容項目と教材
勤労とは、辞書で調べてみると
賃金をもらって、一定の時間内、ある仕事をすること。また、勤めに骨を折ること。
とあります。
しかし、賃金の発生しない勤労もありますね。
ボランティアや、子どもの活動などです。
この内容項目では、辞書の意味を越えた捉え方が必要になります。
「三田さん」は、がん患者さん専門の美容室で働いています。
これは有償の仕事として行っています。
しかし、その中で無料で相談を受けています。
相談は無償で、対価としてのお金は発生しません。
では、三田さんは「無料だから」と
どこか割り切って冷たい気持ちで、
相談を受けていたのでしょうか。
ここには、「勤労」だけでは収まらない、
そして一口では語れない多様な価値が含まれています。
☆がん患者さんの「自分らしく生きる」を応援したい『生命の尊さ』
☆自分ができることをしようという『希望と勇気、努力と強い意志』
これらの道徳的な価値を、子どもはきっと気付いて発表するでしょう。
教師は、多面的・多角的な見方をした子どもを
受け止めてあげましょう。
多様な価値が出ると、こう思います。
「きちんとまとめられるか不安・・・・。」
でも、大丈夫です。
この教材の柱の内容項目は「勤労」です。
『働くことの意義に気付く』という柱を持っておけば、
子どもの視点が広がっても、ぶれることはありません。
「なるほど。それって働くということとつながるね!」と
さりげなく本筋に話をもどせばいいのです。
三田さんは、何を目的に活動しているのでしょうか。
ほめられたいから?
お金がほしいから?
がん患者の人たちが元気になってほしいから?
美容の仕事が好きだから?
様々な目的が考えられるでしょう。
これらは、
①自分のため
②他者のため
の2つに分けられます。
①自分のため、もっというと
自分の利益のために働くのであれば、
ここまで一生懸命にはならないでしょう。
相談は無料ですから。
であれば、②他者のために働くことが
「わたし」たちの目的であることになります。
ここで大切になるものが『想像力』です。
がん患者さんの明るい未来
患者さんの家族の笑顔
それらを想像すると、人のために働くことが実感として出るので、
仕事にも熱が入ることは、当然だと言えます。
この「仕事に大切なことは想像力」ということは、
どの仕事にも言えます。
子どもの給食当番、一人一役、係活動、委員会活動など、
全てに共通して言えるのは、
「やったらおしまい」ではなく、
「自分の活動によって、助かったり楽になったり楽しくなったりする人がいる」
ということです。
この未来を想像する力が勤労には大切なのです。
授業では、未来のことを具体的に考えてみたいですね。
がん患者さんが三田さんの力で笑顔になると、
どんな気持ちになるだろう、と。
靴磨きの大岡さんも同じです。
「想像力」をキーワードに展開してみましょう^^
3 導入
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